親子で作る、牛乳パックの風車

簡単に作れて、楽しめるおもちゃ
☆ 簡単に作れる紙とんぼが原点
 別のコーナーで創作竹とんぼ「ひねり竹とんぼ」の作り方を紹介しています。
竹材の入手や事前の加工などが必要で、ある程度の経験と工具が必要になります。
学校の授業、圧倒的に母親が多いPTAの行事としてより取り組み易い竹とんぼとして牛乳パックで作る『 紙とんぼ 』を考案しました。
 延長として「風車」にも発展しました。
竹とんぼ作りよりも簡単で、未就学・小学校低学年の子供にも作れ、楽しめるおもちゃです。
お試し下さい。
完成した風車(かざぐるま)

とってもよく回るかざぐるま
二重連の風車
四枚羽根のかざぐるま

用意する材料と道具
☆ 道具類
 ・物指し、はさみ、ペンチ、ホチキス、千枚通し、油性インクのボールペン
 ・ダンボール(段ボール箱を切り開く)…机に傷を付けないように下敷に使う。

☆ 材料
 ・牛乳パック(リサイクルする時と同じに、洗い・開き・乾かしたもの)
 ・使用済みのストロー
 ・直径1.6ミリの針金
 ・しの竹(木の枝や木製の棒など)

作り方
☆ 回転翼の部品を作る
 (1)牛乳パックから次のパーツを切り取ります。
  飛行性能や形良く作るためには、牛乳パックの内側の白い部分に定規で輪郭線を引き、
  正確に切り取ってください。
 ・羽根の部品     … 18×190ミリ 2枚
 ・羽根を接続する部品 … 15×36ミリ  2枚

 (2)羽根の中央に軸を通す穴を開ける
  穴はダンボールを下に敷いて(机を傷つけない)千枚通しであける。
  位置は中央に正確に、穴の直径は針金の太さより少し大きくする。

☆ 回転翼を組み立てる
 (1)羽根を2枚並べる…一枚は裏返して。
 (2)両端に羽根を接続する部品を重ねて、3箇所ホチキスで留める…下の写真を参考に。

 (3)留めてない側を反対側にクロスさせて、ホチキスで留める…下の写真を参考に。

  クロスさせる羽根を上側に湾曲させるとクロスし易い。
  この時も留める2枚の羽根の部品を平行にすることが肝心。
  この作業で風を受けて回転する力に変えるひねり(迎角)が出来る。
  横から見た写真を参考に

☆ 針金で軸を作る
 (1)針金を15センチの長さに切り、先端をペンチで円形に曲げる

☆ ストローでスペーサーを作る
 (1)羽根の間に入れるスペーサー …2枚の羽根が前後に弧を描き、中央は4センチほどの
  間隔がある。この間隔にあわせた長さにストローを切る。
 (2)羽根の後ろに入れるスペーサー …2〜3センチに切る

☆ 組み立てる
 (1)羽根とスペーサーを軸の針金に通す
 (2)羽根が自由に回る余裕(2〜3ミリ)を残して軸の針金を直角に曲げる
 (3)棒にしっかり取り付けるため、曲げた先の針金を折り返す

 (4)棒に取り付ける
   木綿糸またはタコ糸でしっかり縛り付ける。 これで完成です。
完成したかざぐるま
棒は和紙を漉いた後に残った“楮(こうぞ)”の枝
紙漉き体験の時持ち帰ったもの

応用・発展・遊び・メッセージ
☆ 回転の方向
 作り方で説明した風車は右回転(時計方向)します。
 左回転する風車を作るには「回転翼を組み立てる」の一番上の写真と上下反対にする。
 写真では表が上に、裏が下になっているが、上が裏、下が表にする。

☆ 「二重連かざぐるまの作り方」
 回転方向が異なる回転翼を作り、一つの軸に組み立てると「二重連の風車」が出来る。
 二つの回転翼が反対方向に回り賑やかさがぐーんと増します。
 異なる色の牛乳パックから作ると更に美しくなります。
 もっと重ねて「三重連かざぐるま」は如何でしょうか、作ってみてください。

☆ お酒などのアルコール飲料のパックならもっと良い
 あまりお酒を飲まないので、牛乳パックを使った。
 アルコール飲料のパックならもっと良い、そのわけは…内側にアルミはくが貼られている。
 ・リサイクル出来ない。ごみにしかならない物の再利用は環境に優しい。
 ・銀色のかざぐるまの方がきれいでかっこいい。

☆ 風を待たず、走って回そう!
 風を待つのでなく、手に掲げ走って回そう。風下に走る時は風を追い越すスピードで!

☆ かざぐるまの回る分け …理科の学習
 小学校中学年以上の子どもとは風車の回る原理を考えてみよう
 ・空気にも重さがあること
 ・風(空気)が斜めになった(迎角)羽根に当たると、斜め横に曲げられるよね
 ・空気が横方向に押されると、空気が羽根を反対方向に押す
 ・この力で羽根はまわるのだ! ⇒作用と反作用と言う
 ・風が強いと回す力が強くなるので速く回るのだ

 ・もっとよく回る風車にするにはどうしたらいいかな
   いろいろ考えて試してみよう。

☆ スローで心豊かなひと時を!
 このかざぐるまを作るのに購入したものは何も無い。
 牛乳パックとストローは使用済み、リサイクルに出したりごみとして捨てる物の再利用。
 針金は建設現場に捨てられていたのを大工さんから貰ったもの。
 篠竹は藪から切ったもの、楮(こうぞ)の枝は紙漉(すき)体験の原料を取った不要物。
 お金を使わなくても、環境に負荷をかけなくとも、子どもたちと楽しめる。

 何でもお金で解決しようとする生活、便利で手っ取り早いのが身上。
 ファーストライフと言うのだそう。
 一方でお金を得るのに目を吊り上げて、“忙しい、忙しい”と連呼。

 『 忙 』と云う字をよ〜く見れば

“ りっしんべん=心 ” と “ 亡=ほろぶ ” から出来ている

 

 あなたの心は豊かで元気ですか!
記事の無断転載お断り、初版掲載 2005年1月

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