暑い〜!(現在2000年8月上旬)
というわけで、行ってまいりました大阪ベイエリア。
お目当ては、←ココ。
2000年7月14日にお目見えした
ガラスドームの館

なにわの海の時空館です。

ここの目玉は「浪華丸」(なにわまる)。
日本史の授業で習った「菱垣廻船」の完全復元船です。

浪華丸は、展示フロア4階分をぶちぬいて
中央吹き抜けに鎮座ましましています。
そしてその周りをぐるりと囲むようにして
展示フロアが作られています。
ということは、どの角度からの観察でも
ほぼカバーしてしまうということ。

上から下から斜めから、じっくりご覧になれます。

そして、ここは目で観察するだけではありません。
実際に乗船できてしまいます。

興味のある方はぜひ。

(文責:サマキ)

 
 
 
 
 

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目次

時空館へのアクセス   ヨットの4階
時空館の丸いドーム   大阪気分で3階
入場券はない?   浪華丸満喫の2階
  SFエレベーター 座って楽しむ1階
  海獣のひれ  
おみやげ屋さん    
小腹がすいたら   関連リンク

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時空館へのアクセス

 私は電車を使いました。最寄り駅は「コスモスクエア」。
 ここは大阪の北から来た場合は、地下鉄中央線(緑色の路線)・OTS線の駅になります。
 南から来た場合は、地下鉄四つ橋線(青色の路線)住之江公園駅からニュートラムに乗り換えて、OTS線「トレードセンター前」駅もしくは「コスモスクエア」駅です。実は「中ふ頭」駅からも、歩けないことはありません。
 この3駅は、あまり離れていないので。

 こうわざわざ言うのは、OTS(大阪港トランスポートシステム)線というのは、そこに入った途端に運賃がはね上がるからなのでした。
 私が利用した南からの路線の場合は、住之江公園−中ふ頭間が230円、これがOTS線の駅(トレードセンター前駅とコスモスクエア駅)で下車すると、1駅だろうが2駅だろうが440円と、ほぼ倍のお値段に(2000年8月現在)。

 「そんなの気にせんわ〜」という方はそのままで。
 「そんなの、いや〜ん」というあなたは、歩くのもいいでしょう。
 その際は、帽子もしくは日傘を忘れないで下さいね。暑いです。
 でも北から来た場合は、おとなしくコスモスクエア駅まで来た方がいいと思います。大阪港駅で降りてしまうと、海を渡らないといけないので(ローカルネタですみません)。

 さて、コスモスクエア駅からの道順ですが、案内があちこちに出ているのでまず迷うことはありません。
 海岸沿いの道(できたての道なので気持ちいいです)をてくてくと、ガイドブックによれば「徒歩7分」の道のりです。前方の海にガラスドームが浮かんでいます。それが目指す海の時空館です。

 遮るもののない道が続きます。海風が爽やかに吹きつけてくるとはいえ、夏の晴れた日のこと、肌がじりじりと熱を帯びてきます。お帽子はかぶっていった方がいいかもしれません。7分の道のりは、けっこう長いです。冬は冬で寒いかもと思いながら、駅と時空館をつなぐ汽車ポッポ(線路がなくても走れるやつ)があったらうれしいな、と期待してしまいました(甘え過ぎ?)。

 ところで、一番海に近い下の道は、地面の一部が木の舗装で、手すりも一番上の部分が木でできています。木材の名前は知りませんが、灰白色の木の手すりに触れて海を見つめていると、つい、ええ、ついうずうずと気分は艦尾甲板(コーターデッキ)(ボライソーがよくそこで手すりに触れている)です。ここで「だよね〜」と一緒にうきうきしてくれるお友達がいないのが淋しかったです。

 ちなみに海は濃い青ですが、近くに寄ると「く、黒い・・・」です。
 視線は遠くに定めた方が気分が壊れないかもしれません。

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時空館の丸いドーム

 ガラスドームです。

 青と言いますか、銀と言いますか。夜は夜でライトアップされるらしく、一度見てみたいです。天保山の大観覧車からも見えるのかしら。
 ドームのところどころに、色の違う菱形があります。
 中に入れば分かりますが、カバー付のガラスと透明なガラスとがあるらしく、南の方は、遮光のためか、カバーのついたものが多かったです。カバーと言っても、鉛筆サイズの丸い穴がいっぱい開いた網のようなものなのですが。
 この巨大なドームをクレーンで釣ってかぶせたという話ですから、スケールの大きさに驚きます。

 地図で見ると、陸側にエントランス棟があり、時空館自体は本当に海上にあります。海の上の施設に、どのようにして連れていってくれるのかと、わくわくします。

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入場券はない?

 入口の自販機で入場券を購入します。
 これがメダル発売機なので、「記念メダルなんかいらないよ」という性格の私は「???」、職員のお兄さんの「ご入館ですか? そちらの自動販売機で購入して下さい」という声がなければ、ひたすら他に自販機はないか探しまくったことでしょう。

 1000円札を入れ、覚悟を決めて「メダル1枚600円」のボタンを押したら、おつりとは別に、中から1枚のコインがコロリンと出てきました。真ん中に正方形の穴が空いていて、曰く「時通空寶」もとい「時空通寶」。実は、これが入場券です。

 料金は、大人(高校生以上)600円、小人(中学生以下)無料。
 さらに1階の施設、「海の映像館」「海の冒険館」(有料:大人各400円、小人各200円)についても通貨がありまして、「映像通寶」と言います。

 この時空通寶1枚と映像通寶2枚をセットで買うと、お値段は変わらないのですが、小さなきんちゃくがついてきます。メダル入れですね。
 私は記念メダルと勘違いしたのでこのセットは買いませんでしたが、これらのメダル(コイン)は紙の入場券と違って手元に残りませんので(係の人に手渡したらおしまい)、パンフレット以外の記念品が欲しい人にはオススメかもしれません。

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SFエレベーター

 エレベーターで地下1階に降りるところから、冒険の始まりです。

 かなり大きいエレベーターは、前後どちらからでも乗り降りできる不思議な作りで(行きと帰りとで乗降口を区別)、3基横並びに設置されています。
 それぞれのエレベーターの匡体の上には青い電球が同心円状に配置されていて、それが地下の闇の中に降りていく時にとってもきれいです。しかも、降りはじめの際にブザーが「ブーッ、ブーッ」と鳴るので(いえ、重量オーバーというわけでは)、気分はひみつ基地あるいはSFです。
 妙に燃えます。一緒にキャーキャー言ってくれる連れがいたらな、と少し残念に思いながら。

 降りたところがまたスゴイです。
 暗い中、足元にオレンジの光がぽつぽつと。暗いのにまぶしくて、目がかすみます。SF気分はさらに加速し、「ここは・・・海ではないの? なぜにこんなにSFちっく・・・」と首を傾げつつも、係のお姉さんのお教えの通りに左側に進みます。青い光に彩られたトンネルが伸びています。ここは海の下のハズ。

 海中道の天井には丸い窓があり、透明なガラス(アクリル樹脂かも)の縁で、海草がゆらゆら揺れていました。

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海獣のひれ

 海中道が切れると、いよいよ展示棟です。エスカレーターがあって、とりあえず1階に。

 ありました。木造船。これが浪華丸(なにわまる)らしいです。大きいです。船底と、艫(とも)の部分を眺めながらエスカレーターがおもむろに上っていきます。浪華丸の大きな舵板(正式名称失念)がばっちり見えます。

 お尻から失礼、と思いながら、舵板の形を見て「海獣のひれみたいだなあ」と連想してしまいました。ここで一緒にキャーキャー言ってくれる連れがいたら(以下同文)。

 順路は4階から徐々に下りながらということでしたので、まずエレベーターで4階に向かいます。浪華丸の帆の上部の高さです。

 館内には、なぜかチョンマゲのかつらに和服姿の人がちらほら。
 よく見ると、浪華丸の甲板上にも1人、立っています。雰囲気を出すためと、どうやら出し物があるせいらしいです(私は見逃しました)。

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ヨットの4階

 ヨット系の展示が4階です。
 各階にフロアガイドの置き場があって、これを手に持って回ることもできます。このフロアガイドは外国語バージョンもあります(すみません、何語があったかは未確認ですが、数カ国後をカバーしていたようです)。
 フロアガイドは各階で別ですので、1周したら棚に戻して階段を降り、次のフロアガイドを手に入れる、というルートのようです。

 過去2回のSAIL OSAKAの展示もありました。それと、各国帆船のフィギュアヘッド(模造・・・ですよね)の展示。
 ヨットシミュレーター(1回300円)には、子供さんが挑戦していました。前方の送風機で風も吹きつけてくるらしく、このシミュレーターをきっかけに将来のヨット乗りが生まれたりして、と何か微笑ましいです。

 他にも、大航海時代の色んな測定器の実地体験(六分儀とか)ができたりします。
 海ものの絵を集めた部屋もあり、帆船がたくさん描かれていたのは「ブルボン王家の帰還」という絵でした。1814〜1815年頃の作品らしいのですが、題材が何のことやらさっぱりで・・・(笑)。係の人に聞いてみればよかったです。

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大阪気分で3階

 大阪(古くは大坂)の港の発展と歴史が拝める3階です。
 海や港にまつわる大阪のお祭の紹介もあります。祭という祭に「人出に殺されそう」という印象しか持っていなかったので、お祭りの持つ意味を知ることができて面白かったです。受け売りで人に語ってしまいそうで恐ろしいです。

 ここで和服のスタッフの方に「もうかりまっか〜」と声をかけたら、「ぼちぼちでんな〜」と返してくれる・・・かどうかは分かりませんが、大阪に触れることができます。 

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浪華丸満喫の2階

 浪華丸に乗船できます。
 人数は1度に20人までですが、この日は空いていたので待ち時間もなく、すいすい乗れました。ランプ付のへルメットの貸出もあります。船内、危険だったり暗かったりもあるのでその用心に。見学の中心は船尾の方で、ここでは積荷やかまど、神棚、帆を上げ下げするろくろなどが見られます。

 船首(みよし)の方に液晶画面が置いてあって、大阪湾をこの船が実際に帆走した時の様子が映っています。「舵中央〜」という声が聞こえてくると、うずうずします。
 時空館に展示された船を甲板から見上げれば、帆はだらりと垂れています。この帆がふたたび風をはらみ、海を航ることはないのだとしても、画面に映る快走する姿は、この船がまだまだ生きていることの証のようで、なんだか感動してしまいました。

 船員さんの格好をしたスタッフの人は、質問をすると気さくに答えてくれます。ついついトイレはどうしてたんですか、とか聞いてしまってごめんなさい。ぐるりと回ってみて、それらしい施設が見当たらなかったもので。ちなみにトイレはなかったそうです。大の時は、つかまるためのひもがあって、そのひもを持ってがんばるとか・・・はっ、お食事中の方、すみません。

 浪華丸復元の様子の展示もオススメです。
 元となった図面だけでは分からなかった、釘を打つ間隔や釘の長さを、別の資料から(フランスのものからでさえ)引っ張ってきて設計した様子や、使った木材、どうやって製作されたかの説明に、ついつい時間を忘れて見入ってしまいます。

 浸水を防ぐための様々な工夫(まきはだ詰めとか)を見ていると、本当に、船として作ったんだなあ、と思えてきます。
 博物館行きで、1度も海に浮かべるつもりがなかったのなら、手抜きできてしまえるんじゃない? と思うぐらい、手作業の、大変そうなお仕事でした。浪華丸復元ドキュメンタリー番組があったら面白そうだなあ、と率直に思いました。でも、展示も十分それっぽくて大満足です。こちらの展示を見てから船に乗ると、いろいろな部分がより身近に感じられていいのではないでしょうか。

 そして、体験ものとして「新綿番船レース」(1回300円)というものがあります。2人1組になってそれぞれ舵と帆を操作し、大阪から江戸まで船を航らせます。船頭さんの指示に従って、嵐やライバル船をかわしながら(CG画面に荒れた海や船が映る)の航海に、手に汗握ります。いえ、私は見ていただけですが。

 このレース、その年に新しくとれた綿を船に積み込み、「せーの」で一斉に港を出発、一番に到着した船の綿は「縁起がいい」ということで高値がついたという、実際に行われていたレースを元にしたものなのだそうです。

 船頭さんの声が微妙に神谷明(キン○マン)さんに似ていたのですが、違うかも。

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座って楽しむ1階

 1階は、2つのシアターが中心です。

 風や熱気、潮のにおいを運んでくる3Dシアターの「海の映像館」がまず1つ。ここではサングラスのような黒い立体メガネをかけます。すると、ヴェネチアの運河を行くゴンドラに乗せられて(実際に席も揺れる)、なんともいい気分です。ヴェネチアングラスの工場が出てきた時は、ガラスを熱する熱い風が吹いてきて、かなりびびります。人間の感覚って不思議なものです。

 もう1つは「海の冒険館」です。こちらは、揺れ方がもっと激しい座席になります。何しろ新しいので、新車のシートのにおいが・・・。酔うかも、と思ったのですが、始まってみるともうそれどころではありませんでした。
 お話の方は、「秀吉の時代、交易のための航路を確立するという野望に燃えた、日本人の船長と外国船の船長は・・・」というものなのですが、海賊との戦闘もあり、座席は激しく揺れつづけました。大砲の弾が飛んできてドカーン、とか。スリル満点です。
 どちらもけっこう楽しめました。臨場感が、やはり。

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おみやげ屋さん

 さて、陸地に戻ってくるとエントランス棟の1階はおみやげ屋さんです。
 ムール貝(きれいな深紫色)のアクセサリーとか、くじらのひげグッズとか、こぢんまりした中にいろいろ揃っています。
 大阪らしく、通天閣やくいだおれ人形の絵ハガキも。
 オススメは・・・う〜ん、何でしょう。時空館のドーム型ゼリー(2個入り)とか、船の絵がついたやっぱりド−ム型の写真立てとか。
 ろうけつ染めのハンカチも、図柄が羅針盤とかダウ船とか海系で、藍色の布に白い色でつけられた模様がきれいでした。

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小腹がすいたら

(展示棟)
 自販機コーナーが各階にあり、休憩用のソファーも大体その近くに配置されています。
 ただ、2階だけは自販機はなく、喫茶スペースがあって、菱垣廻船「浪華丸」を見ながらコーヒーブレイクができるかと。

(エントランス棟)
 セルフサービスのイタリアンレストランがあります。
 スパゲッティやパニーニなどのメニューが、大体400〜800円ぐらいで食べられます。

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関連リンク

なにわの海の時空館
 公式サイト

RAINBOW NET
 大阪市交通局公式サイト

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背景:トリスの市場