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ツマグロスズメバチ  Vespa affinis  (Linnaeus, 1764)


体長は女王25〜28mm,働きバチ,オスバチはともに20〜22mmで,女王と働きバチの大きさの差がはっきりしています.体は赤褐色で,腹部の第1,2節は黄赤色で,第3節以降は黒色です.
 宮古島以南の先島諸島に生息しており,平地では最も普通に見られます.同名亜種(Vespa affinis affinis )は台湾,ビルマ,スリランカ,インドから知られ,さらに東南アジア各地に多数の別亜種が分布します.

石垣島では4月に女王が巣を単独で創設します.働きバチは5〜10月に羽化し,オスバチは9〜12月,新女王バチは10〜12月に出現します.新女王バチの羽化数は営巣規模により異なりますが,100〜800頭です.

営巣場所は樹の枝,草むらなどで,地表に接するような低い場所が多く,時には十数mの高所の樹の枝や軒下などの建造物にも営巣します.女王バチが作る初期巣は,トックリ型をしていますが,筒の部分は長さは1〜3cmで,コガタスズメバチほどは発達しません.働きバチの羽化後,外被は球状となり,その後ほぼ球形ないし長円形に発達します.最盛期には,巣の直径は30〜70cm,巣盤数は4〜6層,育房数は800〜4,000位になります.働きバチの数は9月〜10月には100〜800頭になります.

幼虫の餌にハエ,アブ,バッタなど各種の昆虫を狩る「何でも屋」で,マンゴー,パイナップル等の熟果を訪れる他,カイガラムシなどの甘露をなめます.またオトギリソウ科のテリハボクの葉を囓りに多数の働きバチが飛来します.

巣に近寄っても相手の回りを飛び回るなどの威嚇性はあまりありませんが,巣を刺激した場合の攻撃性,威嚇性はやや強いほうです.石垣島では,パイナップル畑などの低い場所に営巣することが多く,農作業中に知らずに巣を振動させて攻撃を受ける事例が多くみられます.


ツマグロスズメバチの働きバチ ツマグロスズメバチの働きバチ ツマグロスズメバチの働きバチ
クモの巣にかかった獲物を横取りする働きバチ バナナの花を訪れた働きバチ テリハボクの葉を囓る働きバチ