14歳の時
ぼくは中学三年生になりました
友達がいないと
思われるのが嫌で
髪の毛を引き抜かれても
プロレス技をかけられても
その子たちと一緒にいた
いじめられてると思われるのが嫌で
つらそうな顔はしなかった
遊んでいるんだと気がつくと独り言を言っていた
弁当はソ−スとマヨネ−ズでかき混ぜられた
女の子たちは顔をしかめて俺を見ていた
俺はうまそうに毎日、毎日食べ続けた
俺はいわば教室の闇だった
そんな俺に関わることもなく
クラスの友達として付き合うわけでもなく
一部で学校生活をしていたやつらがいる
部活をこなし、大会に出て
何の妨害をされることもなく授業を受けて
俺とは無縁のところで学校で生きていた奴らがいた
俺は30になり、
今だにあの時持っていた気持ちを忘れることもなく
仕事に迷い、生きることに迷い、
死んでしまいたいという
気持ちと共に生きている
あの時、汚いものを見るように
俺を見ていた女の子や
さわやかな汗と涙で生きていた奴らが
弁護士になっている
大手会社で働いている
医者になっている
学校の先生になっている
子供の親になっている
あの時、教室の闇だった
俺と距離を置いていた人達です
彼らは闇を見たのだろうか
俺はまだ消えることのない
手首の縫い跡を見るたびに
死ぬことしか考えていなかった
中学生の頃を思い出すんです
14歳の時
僕は中学三年生だったんです