2004年1月
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 ボウリング・フォー・コロンバイン  ★★★★★
 (監督:マイケル・ムーア 出演:マイケル・ムーア 他)

      アメリカのコロンバイン高校で起きた高校生の銃乱射事件を題材にして、
    「何故、アメリカで銃犯罪がこれほどまでに多発するのか」という問題をとりあげた
    ドキュメンタリーです。 詳しくは、2004/2/1のTOPICSを参照してください。
 

 ギャング・オブ・ニューヨーク  ★★
 (監督:マーティン・スコセッシ 出演:レオナルド・ディカプリオ、キャメロン・ディアス 他)

      舞台は1846年のニューヨーク。 移民であふれかえる街はいろいろな利権がからみ
     ギャングの縄張り争いが起きていた。 その中の2大勢力である、アメリカ生まれの住民からなる
     「ネイティブズ」と、アイルランドからの移民が集まった「デッド・ラビッツ」が全面対決へ。
     主人公「アムステルダム」は、デッド・ラビッツのリーダーの息子。 そのアムステルダムが見守る中
     デッド・ラビッツは敗北。 しかも、リーダーである父が目の前で殺されてしまう。
     復讐を心に誓うアムステルダムは、少年院を出た後、父の敵であるネイティブズに近づいていく。

      豪華キャスト、そして制作費120億円という鳴り物入りで公開された映画です。
     当時のニューヨークはこんなだったんだろうなあと感じさせるセットで、映像も素晴らしかった。
     さすがに制作費120億円です。 しかし、制作費の額と映画の面白さは比例しないもの。
     ダラダラとした、つまらない映画でした。 120億円もかけて、もったいない、、、
 

 タイムマシン ★★☆
 (監督:サイモン・ウェルズ  出演:ガイ・ピークス、サマンサ・マンバ 他)

      恋人にプロポーズした夜に、その恋人を殺されてしまった主人公。
     科学者である彼は、殺された恋人を取り戻そうと、研究室にこもりタイムマシンの開発に
     取りかかります。 寝食を忘れて研究に没頭し、ついに彼はタイムマシンを完成。 
     そして、彼女が殺された過去に戻ったのだが、、、

      タイムマシンが出てくる映画なので、タイムパラドクスを中心にした展開かと思いきや
     後半は単なるB級のSF映画でした。 

     個人的にメカニカルなタイムマシンは好きですね。
     そして、以下ネタばれ
     過去に戻っても恋人を救えなかった主人公が言われた言葉、
     「彼女が死んだから、タイムマシンが完成した。 
      だから、そのタイムマシンで彼女を救う事は出来ない」 
     これには、すごい説得力があり、「なるほどねえ」とうなってしまった。

 

 黄泉がえり  ★★★★
 (監督:塩田明彦 出演:草g剛、竹内結子 他)

      九州の阿蘇山の近くで、何十年も前に死んだ少年が、当時の姿のまま家に帰ってくる
     という事件が発生。 厚生労働省に勤める「平太」は、事件発生地区が故郷という事で
     その調査を任される。 幼なじみで市役所職員の「葵」らと共に調査を始めるのだが、、、

      さりげない伏線に、衝撃の展開と、なかなか面白い話でした。 
     「1日、1日を大切に生きていかなければ」、そんな気持ちにさせられる映画です。
     #ただ1つ、ドラマみたいな安っぽい映像が残念、、、
 

 阿弥陀堂だより ★★★★★
 (監督:小泉堯史  出演:寺尾聰、樋口可南子 他)

      都会の生活に疲れた夫婦が、夫の田舎でもある信州の山村に引っ越してくるところから
     映画が始まります。 医者である妻は、無医村だった山村に診療所をひらき、
     村の人たちを診察、売れない小説家の夫は、広報配りをしながら、村で困っている老人に
     手を貸したりして、村の人たちを交流を深めていきます。
     自分達の生活を見失っていた夫婦が、徐々に人間本来の生活を取り戻していく様子を
     美しい信州の風景とともに映像化した作品。

      「日本の正しい田舎風景」とでも言いましょうか、信州の山村の映像はとても美しい。
     阿弥陀堂からの風景は「萌の朱雀」みたいに、そこを吹き抜ける風を感じる映像です。
     阿弥陀堂に住むおばあちゃんの「阿弥陀堂だより」も味があって良かったし
     とても丁寧につくられた良い映画です。 こういう映画に出会うと嬉しくなりますね。

     #この監督の1作目「雨あがる」も良い映画なので、未見の方は是非!
 


 K−19 ★★★★☆
 (監督:キャスリン・ビグロー 出演:ハリソン・フォード、リーアム・ニーソン 他)

      米ソ冷戦中の起きたソ連の原子力潜水艦の事故を映画化した作品。
     アメリカの原潜に対抗して作られたソ連の原潜K−19。 しかし、完成を急ぐあまり
     バラスト(重り)で調整しても船体が左に0.5度傾いてしまうなど、不完全なままで
     処女航海となった。 そして、その航海中に原発の炉心で冷却水漏れが発生し、
     炉心の温度がどんどん上昇していく。 炉心の温度が1000度を超えると
     熱核爆発を起こしてしまうという追いつめられた状況で、艦長とクルーは
     この危機にどう対処していくのか。

      「潜水艦物にハズレなし」と言いますが、この映画も例外ではありません。
     潜水艦という閉ざされた空間で、徐々に追いつめられていく艦長、クルー。
     人間の本性をあらわし、パニックになる人、逃げだす人、いがみ合う、
     そんな中でも冷静に対処しようとする人と、極限状態での人間ドラマも見物です。