片倉城跡
所在 八王子市片倉町
交通 JR横浜線片倉駅・京王線京王片倉駅より徒歩10分
歴史 十五世紀後半、山内上杉氏と連合して古河公方足利成氏に対抗した扇
谷上杉の家臣、長井氏によって築城されたといわれるが、同所にある住
吉神社の歴史から考えると十四世紀には存在していたと考えるべきであ
ろう。ちなみに長井氏は大江広元の子孫にあたる。
その後、この地を治めていた大石氏の属城になったと推定される。大石
氏は十三代定久の時、その家督を北条氏康次男氏照に譲り、戸倉城に
隠居したと言われるが、その歴史的・地理的背景からこの片倉城に隠居
したとする説もある。ただし、この城については不明な点が多く、その歴史
歴代城主・その廃城年については明らかになっていない。
本丸広場
本丸と二の丸を結ぶ橋と大堀切
一言 城跡は現在、「片倉城跡公園」として整備され、入口(旧来大手門があった
ところから反対側にあたる)には、無数の銅像・オブジェが立ち並び、アーチ
スチックな雰囲気が漂い、市民の憩いの場所として賑わっている。また、本丸
と二の丸は広場として整備され、2つを分ける大堀切に橋がかかっている。
城跡が残る場所は湯殿川と宇津井川に挟まれた小比企丘陵の舌状部分に
位置しており、城北側は湿地帯となって敵の侵入を防いでいたと推測され、そ
の規模は小さいながらも堅城であったらしい。
途中には時の城主、鎌倉管領永井大善大夫道広が応安5年(1372)、摂津
国住吉神社を勧請した神社が鎮座する。
本丸手前にある住吉神社