斜陽
荒野・・・・・・・
辺り一面が焦土と化していた
人影は佇む己だけ
栄華を極め・・・・
名君と謡われ・・・・
ならばそれにふさわしい終焉を
そう望んで誰が責められるだろう
腕に抱いた骸が重かった
小さい身体で射る瞳は
絶望にぬられていた
その瞳こそが見たかったのだと・・・・
笑いがこみあげてきた
己の下僕は涙も枯らした
この腕から下ろせば
鎖を解き放たれた獣らが
喰らい尽くすだろう
それは許さない・・・・・・
このものは己のものだ
髪一すじ 血の一滴までも
それが真の望みだった……
・・・・・この焦土の・・・・・
<<戻る