ひこうき雲を聞きながら

亡き従弟に捧ぐ

いつも仕事で空を見ていた
あなたにピッタリの曲、ありました、
それはユーミンの「ひこうき雲」です。
その曲を聞くとあなたを思い出します。
若くしてあちらに行ってしまった
一時期だけですが兄弟のように育ったあなたが
欠けてしまった悲しみは
私の心を代言しているようで
聞くの辛いです

ここからよく聞こえる
地蔵峠に向かうバイク集団の音
それを聞くとあなたを思い出します。
バイクツーリングが好きだったそうですね
一度だけバイクに乗ったあなたを見たけど
大型のバイクが小さく見えました。

かっちゃん、あちらは良い所ですか?
先に行った、お祖母ちゃん、叔母ちゃんに
会えましたか?
二人とも、可愛がっていたあなたに会えて
懐かしがっていたことでしょう。
お棺に入れるように母に頼んだ手紙、
読んでくれましたか?
子どもの頃の懐かしい思い出ですが……
あなたの事です
けろり、と忘れちゃったでしょうね。
それで良いです。

でも……
私より、丈夫そうに見えたあなたが
先にあちらに行くなんて信じられません。
あれから一年近くたちました。
しかし、情けない事に、私は
あなたがあちらに行った事実を
受け入れる事が出来ません
いや、頭では解っていても……。

はっきり言って、未だにショックです。
父が亡くなった時と同じぐらい。
でも、立ち直らなきゃなりません。
前に進まなくてはいけません。

あなたの事は、何時までも覚えています。
楽しい思い出、辛い思い出もありましたね。

まだまだ、私には
こちらでの「お役目」がありそうですが……
いつか、あちらに私も行きます。
その時は、「やあ」と照れ屋だったあなたらしく
言葉少なに迎えて下さい。

かっちゃん、いろいろありがとう。
また、時の輪の接する所で会いましょう。
多分、のんびり屋の私ですから
ちょっと遅くなるかもしれないけど
「弟」よ 待たせるけどごめんね。
それまで待ってて下さい

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