9.今回の教訓

警告 階層社会化による住宅取得困難化

 今回、私たちは、さくらんぼの貯蓄とつぱさの貯蓄を使って、住宅ローンに頼らず、改築をしました。しかし、そういう人ばかりではありません。殆どが長年の住宅ローンに家計を圧迫されていると思います。
で、参考にならないと思いますが、今回、学んだ教訓を話します。
 @ 住宅のみに使う分とその付帯費用に分けて、総支出予算は住宅分+25パーセントとする。新築でも改築でもその割合は同じぐらいかと思います。
 A 親と同居の場合も親の資産を当てにしない。(誰がこれから主に住むのか?どちらが普通長生きするのか?考えてみれば自明の理でしょう)だから私たちはそれぞれの両親の中で唯一生きているつばさママを頼りませんでした。ただ、未来の同居人と言うことで契約と地鎮祭の時参加を願ったのみです。
 B 親との同居の場合、なるべく、親世代の生活場所と子世代の生活場所を分ける。(うちは、二階と一階で分けました)
 親世代の人へ。就職し、結婚してしまえば、子供は異星人と思った方がいいと思います。もちろん嫁も……。冷たい言い方ですが、親子は別人格です。嫁の立場のつばさは自分の親を引き取ったのですが、つばさのライフスタイルと母のライフスタイルは逆です。出来れば別居がベストでしょう。
 子世代の人へ。就職し、結婚したら親は生きているだけ御の字だと思いなさい。決して頼ってはいけません。別居がベストですが、今回、つばさママの経済状況やもしもの時の……を心配して同居に踏み切りました。つばさママも悩んだようです。しかし、同居に踏みきってくれました。感謝です。
 C 設計まではしっかり煮詰め、契約済んだら絶対変えない。
仕掛と追加請求が増えて、余計なお金が出て行きます。それに下手すると、現場の職人さんたちはおろか営業さんと設計士さんが機嫌をそこね、士気にもかかわるため、建つ物も建たなくなります。
 D 新築・改築の場合、引越し時いらない物は容赦なく処分する。
我が家の場合、つばさの好みではない、義母のキンキラキンの陶器や使わないお客様用の食器・切花大嫌いのつばさが滅多に使わない大きな花器がかなりありました。それは、さくらんぼ君の許可を貰ってこの際処分しました。実はつばさ、花自体は嫌いではないのですが、それを切って生けるという行為が大嫌いです。生け花は母に基礎だけ聞きましたが、習おうとしないのはその為です。このホームページにも、生け花を滅多に載せないのはその理由です。(過去一回だけ苦し紛れに載せただけ)それにつばさママもつばさもあまり社交的ではありません。それでも使わない物がかなり残ってしまいました。
 E 全財産皆はたかない。借金は死んでもするな 
厳しい事を言うようですが、ローン含む借金はしたら最後、倍返しです。イスラム教徒ではないですが、利子を払うほどばかばかしい事はありません。
 それと、少しは貯金を残しておきましょう。家が出来てほっとして気が緩んだのか、さくらんぼ君が引越し後、急性胆嚢炎で入院、その後私が引きこもり症候群で苦しみました。未だにつばさは入浴や外出を好みません。夫婦両方の治療費で、大赤字でした。
 F 新生活に慣れるまで予想外の出費はつき物と思え
いくらケチケチと非社交的にしていてもお祝いやお礼、近所への挨拶周りも必要です。とくに都市部以外に移住するなら、予想外のしきたり等による交際費の出費は覚悟した方がいいと思います。
 G 機器の説明書は解っていても一応目を通しておくこと 
最近の家はハイテクで、我が家も一応構内LAN・温熱ヒーターなどなど、機械ばかりに囲まれています。思わぬ故障を防ぐためにも、取り扱い説明書はすぐ出るところに置いて、一度は読みましょう。
 つばさは最近、生ゴミ処理機で大失敗しました。(~_~;)
 H 日頃はケチケチ生活
 テレビの「一ヶ月一万円生活」とはいきませんが、いらない電気を消す、コンセントから使ってない電化製品のプラグを抜くなど、ケチケチと一円でも切り詰めて生活。特に母が来てからは、外食やコンビニ弁当を買う事は少なくなりました。毎日買い物しないだけでも支出額は違ってきます。

 とまあ、列挙しましたが、借金以外は守れる事と思います。
 ローンを借りる場合は、賃貸住宅の家賃と同じ感覚で月々の支払額は全額で手取り給与の3割を限度にしましょう。それと、ボーナス払いはお勧めできません。ボーナス時期は何かと物入り。突然、使わなければならないお金が出てくると思います。ボーナスはあくまでおまけと考えましょう。私(つばさ)の亡父は自営でしたのでボーナスは一生縁がない生活でした。晩年、ボーナスが出るたび私をうらやましがってました。
 なお、個人的な話で恐縮ですが、カード購入の場合、リボルディング払いというのがあります。あれ、使わない方がいいと思います。使って失敗しました。単なる十二回払えば完済と思っていましたが、いつの間にか半額になり、いつ終るかと思いましたらなんと来年の七月。計算したら一割利息取られてました……。とほほです。道理て、購入先も常設してないわけです。あほな失敗談ですが、いい勉強になりました。
 それと、最近、富める者とそうでない者との格差が広がっているようです。
皆が、皆、家を購入できたのは昔の話になりました。私の団地でも昔は一様に同じような家が並んでいたと夫から聞きましたが、今では、そうではありません。改築したのは一部。で、老朽化したり、空き家になったりしている家が目だって来ています。小さな地方都市の郊外の新興住宅地でもそうです。都市部ですと格差がさぞ大きいでしょう。
 私共は今、改築を終えましたが、これからの若い人には、家を購入出来るのは大変なことと思います。それをつけこんで騙したりする業者も多く出ることでしょう。騙されないためにも、本職並みと申しますのは無理としても、建築について、少しは勉強してから家を建てたり、リフォームする事をお勧めします。本やインターネットを活用しましょう。ただ、インターネットでも信用できないところがあります。公共性がある所にアクセスすることをお勧めいたします。建築業者の中でも、建築について講習会をしているところがあります。そこに参加されるのも手だと思います。
 私(つばさ)は、たまたま夫が以前、建築系のソフトを開発していたということもありまして我が家の改築が成ったと思っています。なんとか建ったのも夫のおかげでしょう。(と、最後に夫をおだてておこう……)←ジトっ(ーー;) By さくらんぼ
 最後に、私たちの家を建ててくださったS社の方々、下請けの職人様、建築に関わった皆様、そして騒音にご迷惑をお掛けし、見守って下さったご近所の皆様に心よりお礼申し上げます。m(__)m
参考資料
 ・書籍 「下流社会 新たな階層集団の出現」
  三浦展/著 光文社新書
 ・書籍 「国家の品格」
  藤原正彦/著 新潮新書
 ・書籍 「超バカの壁」
  養老孟司/著 新潮新書
 ・書籍 「10年後の日本」
  『日本の論点』編集部/編 文春新書
 ・NIKKEI NET
 ・All About(オールアバウト)
               他多数
 私的ホームページとはいえ、勝手に使用してすみませんでした。
文 つばさ 監修 信州さくらんぼ
以上

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