<保存媒体>
Q1−1.データの保存はどこにするのでしょう?
A1−1.本体メモリ/コンパクトフラッシュ(CF)へ保存します。
Windows9x/Me/2000系のパソコンを使っていた人が、CE機で最初に抱く
代表的疑問のひとつ...のようです(最近、何故か立て続けにこの質問を受
けまして (^^ゞ)。
PDA向けWindowsCEマシンの特徴として、ハードディスク(以下HDD)を持たな
い、 という点が挙げられます。これはもちろん運搬時の耐衝撃性向上を重視
したためです。
ではどこにデータを保存するのか?ということですが、大きく分けると以下の2
箇所に保存することになります。いずれもRAMを仮想ディスクとして使うことで
データの保存を実現しています。
1.本体内メモリの一部を利用してデータ格納領域とする(RAM領域)
2.別売のコンパクトフラッシュ(以下CF)をCFスロットに挿して使用
1.ですが、これは本体に予め搭載されているメモリ(RAM)に保存します。
とはいえ本体メモリは当然プログラムを実行する訳にも必要ですから、このう
ちの一部をデータ保存領域に転用している訳です。
初期状態では搭載メモリ
の半分(32MBなら16MB)をデータ保存領域にしていますが、
これは変更が可
能です。「 スタート 」メニューから「
コントロールパネル 」で「 システム 」アイコ
ンをタップするとダイアログが表示され、
このつまみを左右に動かすことで、
両者の配分を決めることが出来ます(画面1−1)。
画面1−1 本体RAMの領域変更ダイアログ
とはいえ、最新のR550/450でも標準32MB+増設16MB=最大48MB
(それ以外の機種は32MBまで)の容量で2つの領域をやりくりするのは正直
辛いものがあります。 さらに WindowsCE3.0以前の旧バージョンでは、
仕様の
ためにデータ保存領域の上限が16MBになっており、これ以上増やせません。
そこで登場するのが2.のCFです(写真1−1)。こちらは現在、
200MB付近
の容量のものまであります。価格もIODATAやメルコなど国内周辺機器メーカ
の64MBのもので秋葉原実売価格が約1万円(2001年3月中旬現在)と、他の
モバイル向けメディアに比べて非常に安価に設定されています。また、CFの利
点としてパソコンはもちろん、 幅広いパソコン周辺機器でも利用が出来るのも
嬉しいところです。ということで、データや使用頻度の低いアプリなどはCFへ保
存するのがWindowsCEでの「お約束」となっています。
結論としてCE機を買ったら次はCFを買いに行きましょうということですね。
あ、別に私は「SanDisk社」(CFの本締め)の回し者じゃありませんので (^^;)
写真1−1 コンパクトフラッシュカード
(I・O DATA社製、但し中身はSanDiskのOEM製品)
(2001-3-24)
Q1−2.大きなファイルを沢山保存したいのですが?
A1−2.MicroDriveや外付けハードディスクドライブなどを使いましょう。
MobileGearII はあまり向いていないのですが、
PocketPC機ではステレオ機能
と付属ソフト「 Windows Media
Player 」を用いてMP3プレーヤにしよう、 という
利用方法が盛んです。 で、少し欲張ると大容量CFにも収まりきれないサイズ
に膨れ上がってしまいます。
そうなるとCFよりさらに大容量を保存できる媒体が必要になりますが、なかな
か良いものが見つかりません。
そういう時に思いつくのは、 まず市販の外付けハードディスク(
以下HDD )を
利用する手です。なるほど容量と価格の点では良いですが、
接続方法が限ら
れる(USB接続自身が一部のCE機以外に出来ないので、PCカード接続にな
る)こと、 たとえ繋がったとしても大きさの問題で、手軽に持ち運ぶ訳には行か
ないところがネックです。 このため利用出来る範囲も自ずとCE機据置時にの
みと限定されてしまいます。
ということでCE機ユーザが最も注目しているのが、IBM社から販売されている
microdriveという製品です(写真1−2)。
外見はCFと同じで、TYPEIIのPCカードスロットに挿入するのも同じですが、
中には小さなHDDが入っています。
写真1−2 IBM社のmicrodrive(写真右下)
最近は価格5万弱ながら1GBのサイズのものが出ていますのでMP3形式の音
楽データも大量に保管出来て便利と、特にPocketPCユーザの間で人気です。
但しHDDなのでCFに比べ衝撃に弱いこと、
大量にバッテリを消費するので要
注意です。また、Windows9Xではドライバが必要、母艦側は原則ノートPCのPC
カードスロットにのみ対応など、利用環境で若干制約事項があります。
ちなみにMobileGearII シリーズはIBM公式動作確認機種ではありませんが、手
元のmicrodrive(容量は340MB)は、R550で一応動作しています。
このように注意すべき点もあり、万人向けとは言い難いのですが、自分のニーズ
とリスクを十分検討すれば、microdriveはなかなか魅力的なデータ保管手段と言
えるでしょう。
(2001-3-24)
(以下随時追加予定です)