闘牛(Corrida de Toros)を解く親鍵

por 斎藤祐司


 闘牛(Corrida de Toros)は、3と言う数と深い関係がある。通常3人の闘牛士が6頭の牛を相手にする。3人の闘牛士は、始めに正闘牛士になった者から牛を相手にし、3人の中で最後の正闘牛士になった者が最後に牛を相手にする。闘牛士は、バンデリジェーロ3人、ピカドール2人を従えて自身を入れて6人がアレナ(闘牛の土の部分)に立ち牛を相手にする。

 アレナは、メディア、テルシオ、タブラと中心から3つの部分に分けて言われ、客席は、テンディド、グラダ、アンダナーダと下から上へ、アレナの近くから遠くへと呼び名が変わる。また、ソンブラ(Sombra日陰席)、ソル・イ・ソンブラ(Sol y sombra初めが日向で時間と共に日陰席になる)、ソル(Sol日向席)と360度ある闘牛場の角度によって規定されている。この上下と角度の組み合わせで値段が決まる。

 アレナの牛が出てきて、闘牛士がカポーテを振って牛を試しピカドールが槍(ピカ)を牛に刺す場を、テルシオ・デ・バラス。バンデリジェーロまたは闘牛士がバンデリージャ(銛)を刺す場を、テルシオ・デ・バンデリージャス。闘牛士がムレタを振り牛を動かして牛の能力を引き出して観客を盛り上げたり、口笛や罵声を浴びたりして牛を殺す、テルシオ・デ・ムエルテの3つのテルシオが1頭の牛の構成になる。テルシオ(Tercio)とは、1/3の事である。

 

 この文章に別のタイトルを付けるなら、『闘牛、秘数3。または、素数3』になる。



付録として

 良い闘牛を観る条件は3つある。それは以下の3つである。


1.TORO(良い牛)

2.TORERO(良い闘牛士)

3.TORISTA(牛を中心に観る闘牛ファン)またはTORERISTA(闘牛士を中心に観る闘牛ファン)。つまり、良い観客が居ること。

 この3つが一緒になって始めて良い闘牛が観れる。良い闘牛とは、観て感動するのは勿論、その感動は一生忘れることが出来ないものになるかも知れない。TOROとTOREROと闘牛ファン(TORISTAまたはTORERISTA)が三位一体になって始めて良い闘牛が観れるのだ。光の三原色は、赤青緑。この三原色の混合でほぼ全ての色が表せる。それと同じように、TOROとTOREROと闘牛ファン(TORISTAまたはTORERISTA)が三位一体になることによって理論的には全ての闘牛が観れるのだ。勿論、悪い闘牛、物凄く非道い闘牛も観れるし、良い闘牛、物凄く良い闘牛も観れるのだ。


1.TORO

 @体型 A角 B脚 C目 D気性 E動き F体力

2.TORERO

 @クルサード A牛を見極める力 B意志(精神力) C技術(表現力) D発想(構成) E観客を引きつける力 F感動 G決定力 H顔や体型(特に女性客の場合)

3.その1.TORISTA(牛を中心に観る闘牛ファン)

 @TORO BRAVO A突進する B勇敢 C集中力 D力強い E持久力がある

 その2.TORERISTA(闘牛士を中心に観る闘牛ファン)

 @理念先行型 A着手先行型 Bやる気先行型 Cパターン構成型 DNADAの生1本型 EDUENDE型


 良い闘牛を観る3つの条件。TOROとTOREROと闘牛ファン(TORISTAまたはTORERISTA)が三位一体になるからこそ感動的な闘牛になる。いやそれ以上の闘牛が観れるのだ。


 TOROとTOREROと闘牛ファン(TORISTAまたはTORERISTA)の三位一体

 どういう条件が必要かというと以下のことが考えられる。

 @牛の特性が生かされている A立ち位置が良い B良いパセが繋がる C抜けた感動がある D剣刺しが決まる E観客の反応が敏感で熱狂している


 良い闘牛を観る条件3つ三位一体論〔TOROとTOREROと闘牛ファン(TORISTAまたはTORERISTA)〕をもっと詳しく説明するためにまた改めて新しいコンテンツが必要かも知れないが、今回はここまでに留めておくことにする。


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