ルベン・ピナルがご祝儀と断言して良いプエルタ・グランデ。

2009年6月7日マドリード、ラス・ベンタス(第1級)闘牛場の今年44回目の結果。

19時開始、21時21分ルベン・ピナルがプエルタ・グランデを通る。20時38分照明点灯。

プレシデンテ、トゥリニダ・ロペス・パストル。ほぼ満員の入り。

アルクルセン牧場の牛。

   全体として、良い牛が出ていた。
   1頭目、良い牛。2頭目、良い牛。3頭目、良い牛、マネハブレ。
   4頭目、良い牛。5頭目、。6頭目、良い牛、マネハブレ。
   

闘牛士

アントニオ・フェレーラ ディビシオン、沈黙。

マティアス・テヘラ 沈黙、沈黙。

ルベン・ピナル 耳1枚、耳1枚とそれに対する抗議

 曇時々晴。強風の吹き、闘牛士には危ないコンディション。日曜日ということもありサン・イシドロと余計に観客の質が違う。アルクルセン牧場(牛Procedencia actual=現在の起源<基の血統>、カルロス・ヌニェス牧場)。闘牛士、アントニオ・フェレーラ、マティアス・テヘラ、ルベン・ピナル。ほぼ満員。ソルのテンディド4バッホにてビデオ撮影をしながら観戦する。

 アントニオ・フェレーラは、初めの牛を淡々とパセを繋いでいた。4頭目のは、バンデリージャ打ちで沸かせた。キエブロも良かった。それで盛り上がったところでファエナをすると、パセで足が動いて良いパセにならない。初めの牛のように淡々とパセを繋いでいれば確実に耳が切れる牛だった。どうしたんだろう。不思議でしょうがない。

 マティアス・テヘラは、今日は印象に残らない闘牛だった。牛だって良いのにどうしたのだろう。エンガンチャも多く牛をちゃんと観ていないようなパセだ。どうも納得がいない。カポーテの時からおかしかった。こんな日があるのは判るのだが…。

 ルベン・ピナルは、コンフィルマシオンを受けたばかりで、ノビジェーロ(見習い闘牛士)から上がったばかりのような闘牛。だから評価も甘くなるのだろう。パセを繋いでいるが、クルサードが甘い。コロカシオンが良くない。パセがピコ。だから、パセの時に牛が体の遠くを通っていく。それでもこの日3頭目の牛のファエナは、甘いけど耳をやっても良いと思った。観客が沸くのだから。それでも最後の牛の時は、テンディド7の観客から口笛などを吹かれていた。だってそんなに良くないのに、「オーレ」が続くからだ。気持ちは良く判る。剣も決まり2枚目の耳が出る。しょうがない!良くなくても観客の大多数が耳だと思ったようだから。これが闘牛場のデモクラシーなのだ。

 大いに不満が残るルベン・ピナルのプエルタ・グランデだった。フェレーラは、何故あの時パセで足が動き腰が揺れていたんだろう。牛を怖がっているようなファエナだった。ちゃんとやっていれば耳を切れる牛だったのに…。マティアス・テヘラも、ちゃんとファエナを出来ていなかった。まあ、それに比べればルベン・ピナルは良かった。良かったが耳2枚に値しないし、プエルタ・グランデなんて、交通事故のようなもので、実力が伴っているとはとても思えないものだった。まさにたまたまこうなった。だから、交通事故のようなものなのだ。


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