ミゲル・アンヘル・ペレラが剣刺しで耳1枚が消える。

2009年6月3日マドリード、ラス・ベンタス(第1級)闘牛場の今年40回目の結果。

19時開始、21時09分頃終了。20時49分照明点灯。

プレシデンテ、マヌエル・ムニョス・インファンテ。切符は売り切れで満員の入り。

ビクトリアーノ・デル・リオ牧場の牛(1頭目から3頭目、6頭目)、ガルシグランデ(4頭目、5頭目)牧場。

   全体として、良くない牛が多かった。
   1頭目、。2頭目、。3頭目、
   4頭目、。5頭目、。6頭目、。
   

闘牛士

エル・フリ 口笛、口笛。

ホセ・マリア・マンサナレス 沈黙、挨拶。

ミゲル・アンヘル・ペレラ 挨拶、挨拶。

 晴。暑い。サン・イシドロと観客の質が違う。ビクトリアーノ・デル・リオ牧場(牛Procedencia actual=現在の起源<基の血統>、ファン・ペドロ・ドメク、カルロス・ヌニェス、ホセ・ルイス・オスボルネ牧場)。闘牛士、エル・フリ、ホセ・マリア・マンサナレス、ミゲル・アンヘル・ペレラ。満員。今日はベネフィセンシア(慈善)の闘牛なのでロイヤル・ボックスには、ファン・カルロス国王の代わりに、フィリッペ皇太子(プリンシペ・アルトリアス)とレティシア妃殿下が来て観戦し闘牛の後、闘牛士たちの謁見があり表彰式があった。バレラにはエレナ王女も来ていた。ソルのテンディド7バッホにてビデオ撮影をしながら観戦する。

 エル・フリはこんなもんだろう。ただパセを繋いでいるだけ。ちゃんと闘牛をやっていない。フリも落ちるところまで落ちたとはいわない。だって、とっくに落ちているのだから…。

 ホセ・マリア・マンサナレスに、沸いたのはテンディド7の観客が、「ムイ・マル」(最悪)と、いう言葉を連発してそれに怒った他の観客(テンディド7の観客も含めて)が激しい非難をして、その反動で良くもないのに、「オーレ」が鳴ったためだ。クルサードをしていない、距離を間違えている、牛を呼ばずに動いてからムレタを動かしているという3流闘牛士がやることをしてこうやって沸くときがある典型。この事、事態が「ムイ・マル」なのだ。パセの形がいくら綺麗でも芋だ。闘牛とはほど遠い。また、アントニオ・コルバチョに闘牛を教えて貰った方が良い。でも、ダメだろうな所詮。この人は…。父親が偉大な闘牛士で、同じ名前で闘牛をやっているし、2世闘牛士にありがち甘えが闘牛に出ている。

 ミゲル・アンヘル・ペレラだけがまともに闘牛をした。これが闘牛だ。クルサードしてパセを通すときも体の近くを通し、牛も扱えている。彼の初めの牛の時(この日の3頭目)も剣がピンチャッソガッカリしたが、あれは剣が決まっても耳じゃない。ラス・ベンタス闘牛場では。しかし、最後の牛では剣がちゃんと決まっていれば耳が出ていただろう。カステージャやホセ・トマスの様に感動がないけど、ファエナ最後の、ベルナディーナも普通に良かった。あれを決めれないのがダメなのよね君は。

 ここ何年かラス・ベンタス闘牛場に続けて良い牛を出し続けたビクトリアーノ・デル・リオ牧場でさえ、今日のようなダメ牛を出している。今年は、牛はハズレ年なのか?スペインに来て1週間しか経っていないがそんな印象を持ってしまうに早すぎるが、そういう気持ちを持ってしまう。闘牛はスペインの文化に根ざしている。サッカーでもそうだが、良いか、悪いかしかないのだ。だから、今日の牛は悪いことになり、フリもまるでダメということになる。また、ホセ・マリア・マンサナレスも個人的には最悪である。唯一良かったのは、ミゲル・アンヘル・ペレラのファエナだけなのだ。彼もラス・ベンタス闘牛場を判っているので、あれで場内1周をしなかったのは、フィグラ(有名闘牛士)の証拠なのだ。


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