ミゲル・テンデロがアルテルナティーバで場内1周。カステージャ観客を興奮させるも続かず。

2009年6月2日マドリード、ラス・ベンタス(第1級)闘牛場の今年39回目の結果。

19時開始、21時25分頃終了。20時55分照明点灯。

プレシデンテ、フリオ・マルティネス・モレノ。切符は売り切れで満員の入り。

エル・プエルト・デ・サン・ロレンソ牧場の牛。

   全体として、良くない牛が多かった。
   1頭目、マンソ、インポッシブレ。2頭目、。3頭目、
   4頭目、インバリド。5頭目、。6頭目、。
   ソブレロ:アントニオ・パジャ牧場。


闘牛士

エル・シド 沈黙、口笛。コヒーダされる。

セバスティアン・カステージャ 拍手、沈黙。

(エル・フンディに代わり、)ミゲル・テンデロ=トマール・デ・アルテルナティーバ 場内1周、沈黙。

 晴。暑い。サン・イシドロと観客の質が違う。エル・プエルト・デ・サン・ロレンソ牧場(牛Procedencia actual=現在の起源<基の血統>、ファン・ペドロ・ドメク、カルロス・ヌニェス、ホセ・ルイス・オスボルネ牧場)。闘牛士、エル・シド、セバスティアン・カステージャ、(エル・フンディに代わり、)ミゲル・テンデロ=トマール・デ・アルテルナティーバ。満員。ソルのテンディド4にてビデオ撮影をしながら観戦する。

 エル・シドは、どうしたんだろう?ヘレスのビデオを観ると凄く良かったのに、マドリードでは2回とも良いところが殆どなかった。今日は利き角を間違えていた。そして、4頭目の交換した牛でコヒーダされる。失望した。セビージャでもダメで、マドリードでもダメ。良い頃の闘牛にはほど遠い内容だ。

 セバスティアン・カステージャは、期待を込めて観ていた。彼の初めの牛のファエナは素晴らしい感じで始まった。エスタドゥアリオから始め、静かに始まったが牛が体の直ぐ近くを通ると、観客は驚きの声を上げそれがオーレの声に変わっていった。タンダ・デ・ムレタッソの3回くらいは湧いたが、パセがピコ気味になって牛を動かしているだけの状態になった。牛は良く動く牛だが力強さが足りなかった。

 (エル・フンディに代わり、)ミゲル・テンデロは今日がトマール・デ・アルテルナティーバ。よって1頭目と6頭目の牛を相手にした。今日の初めの牛は、カポーテを振っても向かってこない牛。何度も逃げていた。それでも牛を代えないプレシデンテはおかしいと思った。こんな牛で出来るわけない。不可能な牛。しかし、牛をあやすようにムレタを振っていたが、足を止めたデレチャッソがと繋がると闘牛場が沸き出した。それからタンダ・デ・ムレタッソを4,5回続けた。驚きに満ちている。しかし、ファエナ後半のピリッとしないパセが影響してか、剣が決まったが、耳が出なかった。観客は弱い耳の要求に留まった。場内1周。もうちょっと後半が良ければ耳が出ていただろう。でも、このファエナでも耳をやって良いと思う。アルテルナティーバのご祝儀の感があるがそれで良いじゃない。

 今日はミゲル・テンデロを観れて良かった。こういう活きの良い若い闘牛士が出てくることは良いことだ。彼はマヌエル・カバジェーロの所に通って闘牛を学んでいるという。最後の牛ではあまり良いところがなかったが、カバジェーロの闘牛の良さがファエナに出てくればもっと良くなるだろう。今後に期待したい。なお、ニーム(フランス)でトマール・デ・アルテルナティーバをやる予定で今日はコンフィルマシオン・デ・アルテルナティーバの予定だったが、雨でニームが中止になりトマール・デ・アルテルナティーバに変更になった。

 セバスティアン・カステージャは、今日は耳が取れなかったが、エル・シドと違って彼の評価を落とす要素は何もない。次回5日の闘牛に期待したい。

 去年のアニベルサリオのエル・プエルト・デ・サン・ロレンソ牧場でホセ・トマスが耳3枚切った闘牛は非常に印象的だったが、今日はそうはならなかった。


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