アレハンドロ・タラバンテ、グラン・ファエナ!エル・フンディ耳1枚。

2008年5月30日マドリード、ラス・ベンタス(第1級)闘牛場のサン・イシドロ23日目結果。

19時開始、記録していないが21時10分頃終了。20時28分照明点灯。

プレシデンテ、フリオ・マルティネス・モレノ。今年サン・イシドロでは何回目かのノー・アイ・ビジェテ満員の入り。

アドルフォ・マルティン牧場の牛。

   全体として良い牛が多かった。
   1頭目、。2頭目、。3頭目、
   4頭目、左角が良い牛。5頭目、。6頭目、良い牛ではない。


闘牛士

エル・フンディ 口笛、耳1枚とそれに対する抗議。

ハビエル・バルベルデに代わり、ディエゴ・ウルディアレス 弱い耳要求で挨拶、沈黙。

アレハンドロ・タラバンテ 沈黙、耳要求で挨拶。

 始まる前、雨が降っていたが直前にやむ。曇。風が吹いて肌寒い。アドルフォ・マルティン牧場(牛Procedencia actual=現在の起源<基の血統>、アルバセラーダ牧場)。闘牛士、エル・フンディ、ディエゴ・ウルディアレス、アレハンドロ・タラバンテ。ノー・アイ・ビジェテで満員。ソルのテンディド5で、ビデオ撮影しながらYさんと一緒に観戦する。

 エル・フンディは、耳1枚取ったが、ファエナの後半が盛り上がったことと、剣刺しの時にコヒーダされてしかも牛が直ぐに倒れた偶然が重なって観客が一気に盛り上がって耳になっただけで、耳の価値のあるファエナではなかった。

 ディエゴ・ウルディアレスは、見所がある闘牛士だ。利き角もちゃんと解っているし、牛の扱いも良い。派手さというか、華がないが良い物を持っている闘牛士だ。

 アレハンドロ・タラバンテは、もし最後の牛でグラン・エストカーダが決まっていればプエルタ・グランデ出来ただろう。しかし、剣はピンチャッソ1回の後、デスカベジョが1回で決まっていたらそれでも耳1枚が出ていただろうが、デスカベジョも2回だったので、耳要求があったがプレシデンテは耳を出さなかった。それはしょうがないことだろう。それにしても素晴らしいファエナだった。

 アレハンドロ・タラバンテは器用だ!!!2001年ホセ・トマスは、サン・イシドロでアドルフォ・マルティン牧場の牛を相手にしてアビソ3回で観客からの大罵声を浴びた。ホセ・トマスの歴史的な大失態!!!しかし、アレハンドロ・タラバンテは、アドルフォ・マルティン牧場の牛を相手にしてしているのに、他の牧場の牛のように見事に、そして簡単に牛を扱ってしまった。これは驚くべき事である。牛の血統が、アルバセラーダというのは、コリーダ・ドゥーラの代表なのだ。ホセ・トマスには出来なくて、アレハンドロ・タラバンテには出来る。しかも、プエルタ・グランデの価値のあるグラン・ファエナだったのだ。訊いた話によると、タラバンテは、子どもの頃からアドルフォ・マルティン牧場に遊びに行っていて、牛をよく判っていると言うことらしい。が、それにしても、アドルフォ・マルティンの牛をあそこまで器用に扱えるというのは、感動物である。アポデラードのアントニオ・コルバチョは、ファエナ中、涙を流さんばかりの顔をして観ていたそうだ。

 


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