才能輝くホセ・マリア・ラサロが剣刺しでプエルタ・グランデを逃す!!!それでも耳1枚。

2007年5月28日マドリード、ラス・ベンタス(第1級)闘牛場のサン・イシドロ19日目(今年33回目)結果。

19時開始、21時17分頃終了。

プレシデンテ、トゥリニダ・ロペス・パストル。満員に近い入り。

ラ・キンタ牧場の若牛

   全体的に、粒ぞろいで良い牛を出した。
   1頭目、2頭目、やりやすい若牛。3頭目、非常に素晴らしい若牛。
   4頭目、5頭目、良い若牛。6頭目、。


見習い闘牛士

ベンハミン・ゴメス 沈黙、沈黙。

ミゲル・アンヘル・カニャス 沈黙アビオ1回、沈黙。

ホセ・マリア・ラサロ 挨拶アビソ1回、耳1枚。

 追記: 3頭目のバンデリージャでホセ・マリア・ラサロバンデリジェーロのファン・A・アルガバが
     6頭目のバンデリージャでホセ・マリア・ラサロのバンデリジェーロのダビ・アダリが喝采を受け挨拶をした。

 晴。強風が吹き気温が低く3月を思わせる陽気で寒い。ラ・キンタ牧場の牛(Procedencia actual=現在の起源<基の血統>、コンデ・デ・サンタ・コロマ牧場)。テンディド2バレラにエレナ王女が来て観戦。3人の見習い闘牛士たちは牛を捧げた。闘牛士、ベンハミン・ゴメス、ミゲル・アンヘル・カニャス、ホセ・マリア・ラサロ。満員に近い入り。ソルのテンディド6にて観戦する。

 今日はラ・キンタ牧場が非常に良い若牛を出した。サン・イシドロに出たノビージョの中で最も素晴らしいかった。

 ベンハミン・ゴメスは、何を持っているのだろう?良いところが見つからない。他の闘牛士の引き立て役?

 ミゲル・アンヘル・カニャスには、野心を感じない。良い若牛が出ていてもドタバタ闘牛。ムレタで牛をコントロールできない。牛の誘い方も悪いし、だからパセの後、リガールできる位置に牛が来ないからドタバタになる。何度牛にムレタを踏まれて剣やタキージャドールを折ったんだろう?キーテの時に膝を着いたチクエリナしたり、ファロールやラルガ・カンビアールをしたり、ファエナの始めにアレナ中央に立って、折りたたんだムレタを左手に持って牛を誘い背中を通したりしたが、見せかけだけで内容がないパセを続けて失望させた。

 今日はホセ・マリア・ラサロの闘牛に惚れた。とても素晴らしかった。2頭とも、ポルタガジョーラ始めた。トリル前に行くときに、右肩に裏地が紫のカポーテを下げてラルガ・コルドベサのように気取った格好をしていた。始めは横に倒れるようなポルタガジョーラで、最後の牛の時は、寝るようにしてのポルタガジョーラだった。期待に反したが、その後は素晴らしかった。ベロニカは普通に良かった。しかし、非常の良かったのはファエナだ!これだけ凄いファエナをする見習い闘牛士を、今年観たのは初めてだ。僕は個人的には今年のサン・イシドロ最優秀見習い闘牛士に選びたい。

 3頭目の若牛は、エレナ王女に捧げられた。風も吹いていたせいもあってテンディド4・5のタブラ付近から始めた。10m以上離れた距離から牛を呼んでデレチャッソを3回リガールすると、「オーレ」がなって手を替えて引くようなナトゥラルからパセ・デ・ペチョで拍手がなった。充分距離を取ってデレチャッソ2回でムレタを踏まれて牛が膝を着いた。離れアレナ中央へ。遠いところから牛を呼んでデレチャッソを3回リガールしてパセ・デ・ペチョで、「オーレ」が喝采にかき消された。牛を遠くから誘うときに手が牛の方に出ている。パセの形が美しい。

 距離を取りクルサードして牛を誘うと牛がムレタに向かう。誘うときに角2本分クルサードして手は前に出ている。距離もピッタリと合って誘ったところで牛がムレタに向かう。素晴らしい距離感だ。まるでセサル・リンコンのように距離が判っているような闘牛なのだ。3回リガールして、「オーレ」が続き、手を替えてパセ・デ・ペチョで牛が体にぶつかったが喝采がなった。闘牛場は興奮に包まれた。ぶつかったので靴が片方脱げたので両方脱いだ。離れ今度はナトゥラル。こちらでも距離はピッタリ合っていた。誘うと牛はムレタに向かってきた。3回リガールすると牛が膝を着いた。それからパセ・デ・ペチョで拍手がなった。離れナトゥラルを3回リガールしてファロールの後、パセ・デ・ペチョ。「オーレ」が続き拍手が鳴り剣を代えた。

 後は剣だけだ。剣が決まれば耳2枚出る。最後はデレチャッソでトゥリンチェラとデレチャッソを繰り返しパセ・デ・ペチョで牛の前に立ち喝采がなった。スエルテ・ナトゥラルで牛を置き、ピンチャッソ。闘牛場に溜息が漏れる。剣を代え、スエルテ・コントラリアピンチャッソ・オンダ。また溜息が漏れる。デスカベジョで剣を抜き、アビソが鳴った。スエルテ・コントラリアで良い剣が入って牛が倒れたがあとの祭り。耳2枚は消えた。非常に残念だった!しかし、非常に素晴らしいファエナをした。

 最後の若牛はポルタガジョーラから始めた。バンデリジェーロが喝采を浴びて挨拶したが、2回ともトロ・パサードだった。牛はカジェホンの中多分アポデラードに捧げられた。ファエナは、テンディド3のタブラ付近からエスタドアリオ気味のアジュダード・ポル・アルトから始めた。牛を左右に振ってパセしてトゥリンチェラ、引くようなナトゥラルからパセ・デ・ペチョで拍手がなった。アレナ内側に移動してデレチャッソを4回リガールしてパセ・デ・ペチョで拍手。離れ牛を誘うと誘った場所で牛が動き出す。素晴らしい。デレチャッソを4回リガールしてパセ・デ・ペチョで、「オーレ」が鳴り拍手変わった。離れ牛に息を入れて、デレチャッソで牛を誘うと牛はムレタに反応して動き出し4回リガールしてパセ・デ・ペチョはぐるっと1回転近く廻して驚きの声と拍手がなった。

 離れアレナ中央で今度はナトゥラルで牛を誘うとムレタに反応して動き出し3回リガールすると牛が急にからだ方に向かって角を振り上げた。牛の角に突かれたが大丈夫だ。コヒーダされた左角のパセを続けようとまたナトゥラルを2回するとまた牛はブスカンドした。それでもナトゥラルを繋ぎファロールしてパセ・デ・ペチョで拍手がなった。移動して、デレチャッソで牛を呼んで3回リガールしてパセ・デ・ペチョで拍手。離れパセ・デ・フローレスからデレチャッソを3回リガールしてパセ・デ・ペチョで拍手なり剣を代えた。牛はファエナ後半頭をあまり下げなくなった。しかし、ホセ・マリア・ラサロはコロカシオンが素晴らしい。だから牛が動くのだ。剣は、スエルテ・ナトゥラルで良いところに決まり牛が座った。闘牛場に白いハンカチが沢山揺れた。耳を催促する口笛が吹かれプレシデンテは、耳1枚出すことを許可した。笑顔の場内1周だった。

 今日は非常に良い若牛が出て、しかも、本当に素晴らしい闘牛をする見習い闘牛士を観た。ホセ・マリア・ラサロは輝く才能を持っている。これは将来に明るい光を放つだろう。彼がこれだけの闘牛をすれば次代にフィグラ候補に認められたような物だ。今日の血統はサンタ・コロマだったのでドタバタ闘牛かと思っていたが、他の2人はドタバタだったが、ホセ・マリア・ラサロだけは、光っていた。良い若牛が出たとはいえ、これだけの闘牛が出来るは新鮮な驚きだった。

 闘牛が終わって番長とYさんと話した。Yさんは、この前プエルタ・グランデした子よりずっと良いと言っていた。番長も興奮して、あいつ、手をちゃんと前に出して牛を誘っている。1回ぐるっと300度くらい廻すようなパセ・デ・ペチョやったけどあれも凄い!と絶賛のコメント。帰りのメトロで番長と2人でホセ・マリア・ラサロのことを話していた。おめでとう。そして、こういう闘牛をありがとう。セサル・リンコンの様な闘牛だった。


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