オトラ・ベス、ディエゴ・ベントゥラ、プエルタ・グランデ!アンディー・カルタヘナはプエルタ・グランデ出来ず。

2007年5月25日マドリード、ラス・ベンタス(第1級)闘牛場のサン・イシドロ16日目(今年30回目)結果。

19時開始、21時24分頃終了。19時38分照明点灯。

プレシデンテ、マヌエル・ムニョス・インファンテ。今年9回目のノー・アイ・ビジェテ。満員。

フェルミン・ボオルケス牧場の牛

   全体的に、良い牛を出した。
   1頭目、普通。2頭目、良い牛。3頭目、普通。
   4頭目、マンソ。5頭目、良い牛だが後半動かなくなった。6頭目、良い牛。


騎馬闘牛士

フェルミン・ボオルケス 拍手、拍手。

アンディー・カルタヘナ 強い耳要求で場内2周でプレシデンテに罵声、耳1枚と強いもう1枚要求でプレシデンテに罵声。

パブロ・エルモソ・デ・メンドーサに代わり、ディエゴ・ベントゥラ 耳1枚、耳2枚。

 小雨が時々降ったが気にならない程度。気温が低く3月を思わせる陽気で寒い。アレナはぬかるんでいたが馬には殆ど影響がなかったようだ。フェルミン・ボオルケス牧場の牛(Procedencia actual=現在の起源<基の血統>、ムルベ、ウルキホ牧場)。騎馬闘牛士、フェルミン・ボオルケス、アンディー・カルタヘナ、パブロ・エルモソ・デ・メンドーサに代わり、ディエゴ・ベントゥラ。ノー・アイ・ビジェテで満員。ソルのテンディド6にて観戦する。

 フェルミン・ボオルケスは、さえなかった。ジョアオ・モウラ(父親)、ドメク兄弟、フェルミン・ボオルケスはもう観なくても良い。彼らの時代は終わった。伝統にだけ頼った騎馬技術だけでは今の騎馬闘牛は面白くない。ジョアオ・モウラがパブロ・エルモソ・デ・メンドーサに騎馬技術を教えたように、後進に道を譲るべきだ。

 アンディー・カルタヘナは、2頭目の牛の剣刺しがピンチャッソでそのまま牛が座った。もし剣がちゃんと刺さっていれば確実に耳1枚は出ていただろう。5頭目のファエナ後半の見せ場の短いバンデリージャ打ちの時に牛が動いていればアンディー・カルタヘナは、ビオリンで3本とも決めて確実のプエルタ・グランデ出来ただろう。いかんせん牛が動かなかった。今日は運がなかった。ただ、彼がバンデリージャでやった、キエブロをしてビオリンをする技は、彼しか出来ない。こんな事は他の誰も出来ない!

 パブロ・エルモソ・デ・メンドーサに代わり、ディエゴ・ベントゥラ。今日も闘牛場を熱狂させたのはディエゴ・ベントゥラだ。また派手にやった。19日と同じような内容なので繰り返さない。この前のプエルタ・グランデで、勢いに乗りバルセロナでもプエルタ・グランデ。そして、今日もプエルタ・グランデ。最後の牛の剣は始めがバンデリージャに刺さり、2回目が入って牛が倒れ耳2枚が出た。調子に乗ると凄い!自信に満ちている感じだ。

 今日は牛が良かったので騎馬闘牛士たちはやりやすかったはずだ。良い物を観たが、やはり、パブロ・エルモソ・デ・メンドーサが観たかったなぁ。今年は観ないで終わってしまうのが残念だ。アンディー・カルタヘナにしても、ディエゴ・ベントゥラにしても、メンドーサがカガンチョで見せた横走りしたりして牛に尻を向けて追わせて至近距離で牛の攻撃を交わす騎乗技術に近い物を取り入れている。勿論、メンドーサの騎乗技術と馬の凄さには叶わないけど・・・。騎馬闘牛もメンドーサ以前と、メンドーサ以降という風に区分けされて言われるような気がする。


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