2007年5月24日マドリード、ラス・ベンタス(第1級)闘牛場のサン・イシドロ15日目(今年29回目)結果。 19時開始、記録していないが21時15分頃。20時03分照明点灯。 プレシデンテ、トゥリニダ・ロペス・パストル。今年9回目のノー・アイ・ビジェテ。満員。 アルクルセン牧場の牛 全体的に、そんなに悪い牛ではなかった。 1頭目、普通。2頭目、ソソ。3頭目、ソソだが割と良い牛。 4頭目、良い牛。5頭目、インバリド。6頭目、マンソ。 ソブレロ:ロサノ・エルマノス牧場の牛(5頭目)ペリグロ。 闘牛士 エンリケ・ポンセ 挨拶とそれに対する抗議アビソ1回、耳要求で挨拶とそれに対する抗議アビソ1回。 エル・シド 拍手、沈黙。 セサル・リンコンに代わり、マティアス・テヘラ 拍手アビソ1回、沈黙。 追記: エル・シドが2頭目の牛のカポーテでコヒーダされる。打撲のようで牛を殺してから医務室へ向かった。 |
小雨が時々降ったが気にならない程度。風が強く寒い。アルクルセン牧場の牛(Procedencia
actual=現在の起源<基の血統>、カルロス・ヌニェス牧場)。闘牛士、エンリケ・ポンセ、エル・シド、セサル・リンコン、に代わり、マティアス・テヘラ。カジェホン中に、レアル・マドリードのプレシデンテのラモン・カルデロンと監督のカッペロとカシージャスが観に来ていた。ノー・アイ・ビジェテで満員。ソルのテンディド6にて観戦する。
エンリケ・ポンセは、何をしたか?何にもしていない。でも、観客はパセを繋いでいるポンセに喜んでいる。ソソの牛でクルサードしないで長いデレチャッソを5回リガールした。それはそれで牛を動かすという意味では上手いが、それってトレアールしていることにならないでしょう。4頭目は、アレナの内側で、デレチャッソで左右に牛を交わし手を替えてパセ・デ・ペチョ。ビエンの声と拍手。離れデレチャッソ。クルサードして1回、クルサードしてパセ2回通し牛が止まり、クルサードして長いパセ5回リガールして手を替えてパセ・デ・ペチョ。拍手。でもパセはピコで、パセ・デ・ペチョは脇が大きく開いている。観客はパセを繋いでいるポンセに喜んでいる。
離れムレタを振りながら牛の動きを見て近づき長いデレチャッソ4回繋ぎ脇の開いたパセ・デ・ペチョで拍手がなった。ポンセのファエナの良いところは、レマテの後に牛からちゃんと距離を取り、近づくときにムレタの振って牛の動きを確認するところだ。だから牛が動くのだ。ピコのパセとか脇が大きく開いたパセ・デ・ペチョは、パセの質をちゃんと観ていれば判ることだが、パセの形の美しさに誤魔化されて判らない観客も多いのだ。
アレナ中央で、ナトゥラル。クルサードしてパセ3回繋ぎクルサードしてパセ2回、クルサードしてパセ1回、クルサードしてパセ1回繋ぎトゥリンチェラで拍手がなった。左角は動きが悪いが丁寧に扱った。ムレタを振りながら牛の動きを見て近づきデレチャッソ2回、クルサードしてパセ4回繋ぎ手を替えてパセ・デ・ペチョ出牛の前に立ち喝采がなる。パセなんて全然良くない。それなのに観客は喜んでいる。それに対してパセの途中からテンディド7を中心に抗議の口笛や手拍子が鳴る。今度はそれに対して他の観客から罵声が飛ぶ。
デレチャッソからトゥリンチェラ、牛を一緒に1回転するようなデレチャッソ、牛が止まり1回パセを通してパセ・デ・ペチョで牛の前に立って喝采がなる。これに対する抗議の手拍子が鳴る中剣を代えた。アビソが鳴り、剣亜hスエルテ・コントラリアでバホナッソに入りそれを抜いた。口笛や手拍子が鳴る。ポンセはガッカリしていた。その後、カーダニ決まり牛が口から血を流してもんどり打って倒れた。徐々に闘牛場に白いハンカチが増えていった。でも、強い耳要求までにはならない。当然耳は出なかったが、観客の喝采に応えてアレナに出て来て挨拶をする。バンデリジェーロがカポーテをポンセに渡して場内1周をさせようとするが、ポンセはそれを手で制してゆっくり挨拶をしてカジェホン中に消えた。意味不明な耳要求だった。ファエナは何にもやっていないのに・・・。
エル・シドは、2頭目の牛のカポーテでコヒーダされた。それから左足を引きずって牛に向かったが、良いところがなかった。
セサル・リンコンに代わりマティアス・テヘラ。3頭目は素晴らしいファエナをした。剣が決まっていれば耳1枚が出ていただろう。ベロニカをするとパセの時に牛が飛んだ。前脚が弱く体は太い感じがした。ピカは右前と左後ろに入った。キーテの時にバンデリジェーロのカルロス・アビラが右角が短くコヒーダされそうになった。牛は観客に捧げられた。アレナにモンテラを置いてその上を右手の指で十字を切った。膝を折ったデレチャッソからアレナの内側へ。デレチャッソ5回からパセ・デ・ペチョで拍手。内1回がエンガンチャ(ムレタを角にはらわれる)される。
離れクルサードして手の低い長いデレチャッソが5回リガールすると、「オーレ」が鳴りパセ・デ・ペチョ2回で喝采がなった。デレチャッソ2回でクルサードしてパセ3回繋ぎパセ・デ・ペチョで拍手。離れ今度はナトゥラル4回リガールすると、「オーレ」の声が大きくなりパセ・デ・ペチョで拍手なった。離れ、ナトゥラル2回でクルサードしてパセ3回繋ぎトゥリンチェラで拍手がなる。剣を代えて、膝を折ったアジュダード・ポル・バッホを5回、パセ・デ・ペチョ、引くようなナトゥラルで牛の前に立ち喝采がなった。スエルテ・コントラリアでバホナッソに入りそれを抜き、カイーダで決まった。デスカベジョ8回。これじゃ折角のファエナも耳になるわけがない。残念だ。最後の牛は、レアル・マドリードのゴールキーパー、カシージャスに捧げられたが頭が高くメディア・アルトゥーラでパセが繋げず良いファエナにはならなかった。
ポンセのファエナの何処が良いのだろう?Yさんに7から口笛吹かれたりしてたけど、と言われ、ポンセファンの寿美さんは、ちゃんとやらないからと言っていた。そういうことは寿美さんは判っているのだ。Mさんとは、パセの時に腰が動いていることや色々話した。マティアス・テヘラのファエナの方がずっと良かった。でも、ネットや新聞はそういうポンセを見出しにしたりする。牛の扱いは上手い。それに観客が誤魔化されているだけなのに・・・。
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