ガッカリ!期待は非道い牛によって裏切られる。エル・シドは剣で耳を失う。セバスティアン・カステージャはもっと出来たはず。

2006年6月7日マドリード、ラス・ベンタス(第1級)闘牛場の75周年記念ミニフェリア2日目(43回目)開催の結果。
慈善闘牛(コリーダ・デ・ベネフィセンシア)


19時開始、21時50分頃終了。21時06分照明点灯。

プレシデンテ、フリオ・マルティネス・モレノ。牧場がハンディージャだけでなくなった為かそれとも、欠陥のある牛であった為かで、
切符の払い戻しがあった。それでも24回目のノー・アイ・ビジェテ。観客は満員。


ハンディージャ牧場、エル・プエルト・デ・サン・ロレンソ牧場
   全体的に、闘牛にならない様な非道い牛が多かった。
   1頭目、インバリドに近かく危ない牛。2頭目、完璧なインバリド。3頭目は、インバリド。
   4頭目は、インバリド。5頭目、マンソ。6頭目は、3頭目の換わり出場。


 ソブレロ:モイセス・フライレ牧場の牛(2頭目に換わり)。ソソ。
      ホセ・ルイス・ペレダ牧場の牛(4頭目に換わり)凄いマンソ。
      エル・トレオン牧場の牛(6頭目に換わり)。出来る牛。


闘牛士

セサル・リンコン 沈黙(アビソ)、沈黙(アビソ)。

エル・シド 沈黙(アビソ)、挨拶。

セバスティアン・カステージャ 挨拶、沈黙。

 追記:

 曇り時々晴れ。日が暮れても暑い。1頭目から3頭目までハンディージャ牧場の牛(Procedencia actual=現在の起源<基の血統>、ファン・ペドロ・ドメク牧場)。4頭目から6頭目までエル・プエルト・デ・サン・ロレンソ牧場の牛(Procedencia actual=現在の起源<基の血統>、アタナシオ・フェルナンデス、リサルド・サンチェス牧場)。闘牛士、セサル・リンコン、エル・シド、セバスティアン・カステージャ。観客は満員の入り。ロイヤル・ボックスでフェリッペ皇太子とレティシア皇太子夫人が観戦。ソルのテンディド7にて写真撮影しながら観戦する。

 今年のセサル・リンコンは、ことごとく牛に恵まれない。こんな事があるのかと言うほど非道い牛ばかり。初めの牛は脚が悪かった。よろよろする様な牛でその牛から何度か手の低い長いデレチャッソを引き出したがそれだけ。まかり間違うと、パセのあと、体の方に倒れる様な危ない牛。どうせって言うのこの牛で!2頭目は、完全なマンソ。いくらクルサードして牛を誘っても動きゃしない。どうせって言うのこの牛で!金返せと言いたくなる様な非道い牛ばかり。本当にガッカリ来た!

 エル・シドは、2頭目の牛で良いファエナをした。ついている闘牛士というのはこう言う物だ。長いデレチャッソ繋いでオーレを叫ばせた。テンプラールなナトゥラルでもオーレは続いた。剣を代えて、アジュダード・ポル・バッハから、膝を折ったナトゥラルと続け牛の前に立って喝采がなった。でも、中央での剣刺しはピンチャッソ1回のあと、メディアで良い所に入る。当然耳は出ず、挨拶。

 セバスティアン・カステージャは、やる気があったんだろうけど、もっと出来た。最後の牛は、クルサードして牛を誘えば動く牛。でもそれをやらなかったので、ファエナ中盤からオーレが消えた。何ともったいない。耳切れただろうに。闘牛士もその日の調子や気分によって左右されるところもあるのだろうが、ラス・ベンタス闘牛場では、今まで死ぬ気でやってきたのにその気迫がなかった。かえって良い牛だからダメだったのか?とさえ思う。悪い牛の時のあの気迫は尋常じゃないモノ。残念だ。

 兎に角昨日今日と牛が悪すぎる。ハンディージャだったので期待したのに、去年の様な良い牛は出なかった。しかも3頭が換わり、エル・プエルト・デ・サン・ロレンソも良くなかった。ひでぇーもんだ。闘牛が終わり、カジェホンを歩いているルイス・カルロスに、「残念!」と声を掛けた。手を挙げて笑顔で帰って行った。そしてみんなと会った。2日続きの約3時間闘牛。疲れたというのが第一声だった。セバスティアン・カステージャの話は出たけどエル・シドの話は出てこない。興味の対象として余りないのかも・・・。


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