2006年5月25日マドリード、ラス・ベンタス(第1級)闘牛場のサン・イシドロ16日目(31回目)開催の結果。 19時開始、21時10分頃終了。20時38分照明点灯。 プレシデンテ、フリオ・マルティネス・モレノ。今年15回目のノー・アイ・ビジェテ。観客は満員。 牧場 バルデフレスノ 全体的に闘牛が出来るような牛でなかった。 1頭目、2頭目、3頭目は、インバリド。 4頭目は、マンソ。5頭目、マンソで膝を着く牛。6頭目は、膝を着く牛。 ソブレロ:ラス・ランブラス牧場(6頭目に換わり)。ブスカンドする危ない牛。 コリーダ・デ・プレンサの結果、オレハ・デ・オロは、セバスティアン・カステージャが受賞しエレナ王女から表彰された。 闘牛士 セバスティアン・カステージャ 沈黙、耳1枚とそれに対する抗議。 セラフィン・マリン 沈黙、沈黙。 ミゲル・アンヘル・ペレラ 沈黙、沈黙。 |
曇り。日が暮れると寒い。バルデフレスノ牧場の牛(Procedencia actual=現在の起源<基の血統>、アタナシオ・フェルナンデス、リサルド・サンチェス牧場)。闘牛士、セバスティアン・カステージャ、セラフィン・マリン、ミゲル・アンヘル・ペレラ。エレナ王女がロイヤル・ボックスにて観戦。3人の闘牛士がエレナ王女に牛を捧げた。満員の入り。ソルのテンディド5にて写真撮影しながら観戦する。
今日部屋を出る前にカメラを持っていった。セバスティアン・カステージャがプエルタ・グランデしたら、その写真を撮らなかったら悔いが残ると思ったからだ。それなのに今日の闘牛をぶちこわしにしたのは、プレシデンテ。1頭目から3頭目はインバリドで闘牛が出来ない牛だった。観客は再三にわたり牛の交換を要求したにもかかわらず、換えなかった。もし、1頭目の牛を換えていたらセバスティアン・カステージャには、プエルタ・グランデの可能性が非常に高くなったが、そういう風に、良い闘牛にしようという気が全く感じられないプレシデンテだ。最悪!フリオ・マルティネス・モレノは、カブロン印のプレシデンテだ!しかも、6頭目の牛を交換したが、それはインバリドではなかった。どういう事だ!初めの3頭を換えろ!今日の闘牛を最低の気分にしたのは、全てプレシデンテが悪い!
セバスティアン・カステージャは、今日プエルタ・グランデをしに来た。それなのに初めの牛がインバリド。プレシデンテは牛を交換しない。非常に腹が立った。こんな奴がプレシデンテをしているんじゃ、良い闘牛は観れない!観客が怒るのも無理がない。何よりもセバスティアン・カステージャが可哀想だ。命を賭け、一生を賭けてラス・ベンタス闘牛場に来ているのに・・・。セバスティアン・カステージャに対して失礼極まりない!それでもアレナ中央でファエナを始めた。やっぱりただ者じゃない!
気を取り直して、2頭目の牛は、角が広くいわゆる即死型の角をしていた。頭が高いのでやりにくい。ベロニカを繋いでも、パセが短い。パセのあとの返りが早い。ピカは左前に2回入った。バンデリージャが6本打たれたが牛が痛がって首を振っていた。こんな牛で耳が切れるわけがないと思った。しかし、牛はエレナ王女に捧げられた。アレナ中央まで行って右手にムレタを持って立った。そしてブルラデロにいる牛を呼んだ。牛がセバスティアンに向かって走り出した。背中を通すパセ。オーレがなる。通り過ぎて牛の方に向き直り、また背中を通すパセ。パセ・デ・ペチョ、ナトゥラルで喝采。
離れナトゥラルを2回角にはらわれる。クルサードして2回パセ、クルサードして2回パセを通してパセ・デ・ペチョで拍手がなった。離れナトゥラルを繋ぐがムレタを牛に踏まれる。ナトゥラルは良くない。離れデレチャッソを3回繋ぐ。背中を通そうとしたが牛が動かなかった。デレチャッソを繋ぎパセ・デ・ペチョ喝采がなった。牛が動かない。それでもセバスティアンはムレタだけを動かしてアグアンタールしてパセを通した。離れ動かない牛をクルサードしてデレチャッソを3回繋ぎオーレが続きパセ・デ・ペチョ2回で喝采がなった。ねばり強い。しつこい。何としてでもこの牛から耳を取るんだという意志が感じられる。こう言うのを観ているとセバスティアンはもうフィグラだと思う。
離れデレチャッソを3回繋ぎオーレがなる。牛が止まりクルサードしてムレタを振って牛の動きを確認している。それから1回パセを通してパセ・デ・ペチョで喝采がなった。離れデレチャッソのモリネーテからパセを3回繋ぎパセ・デ・ペチョ。それからシルクラールしようとしたが牛が動かない。デレチャッソを繋いだ。ナトゥラルを3回通してパセ・デ・ペチョで喝采。剣を代えて、体の近くを通すマノレティーナで観客は恐怖する。あまりに体の近くを通るからだ。スエルテ・コントラリア牛を置いてカイーダ気味に入った。口笛が鳴るが牛が倒れた。闘牛場に白いハンカチが揺れる。耳を催促する口笛が吹かれる。プレシデンテは耳1枚出すことを許可した。テンディド7を中心に耳に対する抗議の手拍子が起こった。牛が悪かったからファエナに対する不満と剣に対する不満があるようだ。でも、僕は耳だと思った。この牛からこれだけのファエナが出来れば充分耳の価値がある!
セラフィン・マリンは、1頭目がインバリド。2頭目は、パセをすれば膝ばかり着き、良いパセを繋げる牛ではなかった。特に左角は非道かった。剣刺しは非道いバホナッソで剣を抜いたが、牛が口から血を吐いて倒れ口笛が鳴った。
ミゲル・アンヘル・ペレラは、1頭目がインバリド。最後の牛は、膝を着いて交換になったが、今日初めの3頭目までの方がもっと非道い牛だったのにプレシデンテは交換しなかった。この交換に対して観客は呆れていた。遅すぎると言うことである。交換した牛は、パセのあと返りが早かった。特にデレチャッソではブスカンドした危ない牛。手の低い良いナトゥラル繋いだが牛が悪かった。剣は、良いところに決まった。
最低のプレシデンテ、フリオ・マルティネス・モレノは、今年からプレシデンテになった。こんな奴は辞めさせた方が良い。闘牛を仕切るがプレシデンテなのに、決断が出来ない。判断が出来ない。横にいる補佐をしょっちゅう観ているし、何も判っていない。満員の闘牛場の観客を激怒させた罪は大きい。それより何より闘牛士に対して失礼だ。特にセバスティアン・カステージャに対して。本当に頭に来た。
それでもセバスティアン・カステージャが耳1枚切った。偉い!凄い!あなたはいつも真面目で手を抜かない。感心します。尊敬します!今でもそうだけど、偉大な闘牛士になれます。いや、近いうちにラス・ベンタス闘牛場のプエルタ・グランデが出来ます。未だ、鍵は預けたままになっているけど・・・。ベネフィセンシアが次のチャンス。待っているよ。
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