2000年6月8日、ラス・ベンタス(マドリード)の結果

エル・カリファ、耳2枚!コヒーダ!
プエルタ・グランデ出来ず!

por 斎藤祐司

 今は時間がないので速報の形で、エル・カリファの事を少しだけ書いておきたい。

 今日は、耳が出るような気がしていた。でもエル・カリファが耳を2枚取るとは思わなかった。サン・イシドロも残すところ後1日なのだがこのまま行けばトゥリンファドールはエル・カリファのものだろう。

 ホセ・パチェコ・ロドリゲス“エル・カリファ”は、常識では考えられないほどの、手の低いパセを繋いで魅せた。そのパセは、右手左手を問わず繰り出された。クルサードもちゃんとしていた。また、手が低いだけじゃなく、体を牛が過ぎても最後までムレタを振って長いパセを繋いだ。そこに観客は驚いた。前日のファエナでも良いところを見せていたのである程度期待していたがここまで良いパセを続けられるとは思わなかった。

 1頭目の牛は場内一周を観客は望んだが叶わなかった。2頭目でもナトゥラルを繋ぐとオーレが連呼された。非常に手の低い長いパセだった。観客がファエナに酔いしれていたときに、事故が起こった。左手のパセ・デ・ペチョをしようとムレタを振ったが牛は左肩の直ぐ前で止まったままだった。彼がちょっと体を動かすと牛は左太股を尖って上を向いた角で突き刺した。

 左太股10cmの角傷。右手に10cmの角傷を受けて医務室に担ぎ込まれた。もし、このままファエナを続けていたら耳1枚を切っていただろう。剣さえ決まれば。牛は恐らく、場内一周をしていただろう。本当に惜しかった。が、また新しいスターが誕生した。

 本名、ホセ・パチェコ・ロドリゲス。闘牛士名、“エル・カリファ”は、1974年4月18日生まれの26歳。バレンシア近郊のハティバ出身。91年4月21日ハティバでデビュー。トマール・デ・アルテルナティーバは、96年5月1日ハティバで。コンフィルマシオン・デ・アルテルナティーバは、98年7月12日。パドゥリーノ、ホセ・アントニオ・カンプサーノ。テスティーゴ、ホセ・イグナシオ・ラモス。


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