99年5月6日、ベニドルムの結果

フィニート耳3枚。

por 斎藤祐司

 

 今日は朝早くから起きてテレマドリードを見ていたら闘牛があることが判った。新聞を買ってきたら同じ時間にTVEでも、セビージャの闘牛中継をする。セビージャの方が闘牛場のカテゴリーは高いが出場闘牛士はベニドルムの方が良いのでこっちを見ることにした。ただし、ここはアリカンテの観光地。そういう客が多いので面白いかどうかは分からない。観客の入りは3分の1位しか入っていない。

 

 牛、ビジャマルタ。闘牛士、フィニート・デ・コルドバ、パコ・セルバンテス、ウセダ・レアル。


 1頭目、フィニート。形の良いベロニカを繋ぎメディア・ベロニカで決めた。ピカは肩より少し後ろに入った。膝を折るパセから。中央でファエナ。腰が動き足が流れる。パセを繋ぎ牛を動かすのでパソドブレが鳴った。牛を誘うときクルサードが足りない。牛は動くので闘牛になる。ただし、ナトゥラルは手が低い。パセが長い。ゆっくり。ここだけが良い。右手はピコ。剣はスエルテ・コントラリアで1発で決めた。デスカベジョ1回。なんと耳2枚。

 2頭目、パコ・セルバンテス。パコの良いベロニカをした。メディア・ベロニカが良い。ピカは良くない。バンデリージャは、角の間でエステラの様な刺し方で刺していた。上手い。牛は観客に捧げられた。

 牛を真ん中に移動しようとしたら前脚を着いた。クルサードして右手のパセは、手が高い。牛また転んだ。ナトゥラルの初めのパセで腹に向かってきた。危ないところだった。直ぐ右手にムレタを持ち替えてパセ。クルサードして右手のパセ。牛は動かなくなってしまった。フィニートよりちゃんとやっているが牛が悪い。剣はスエルテ・コントラリアでピンチャソ。スエルテ・ナトゥラルでピンチャソ・オンダ。コントラリアでようやく決めた。牛に対して口笛が吹かれた。

 3頭目、ウセダ。ベロニカをするが牛がすぐ転ぶ。ピカを1回で切り上げてバンデリージャ。これも2回。初め牛はなかなか動かなかった。動いても転ぶ。それでもクルサードしてパセ。段々動く様になる。パソドブレが鳴りパセ。でも長くは続かなかった。剣はスエルテ・ナトゥラルで1発で決めた。剣の刺し方が良かった。

 4頭目、フィニート。牛は動く。ベロニカを足を止めて決め、メディア・ベロニカ2回。ピカは1回、瘤の後ろに入った。パセをちょっと繋いだらパソドブレが鳴った。フィニートはピコでパセしている。クルサードも足りない。それでも牛が動くのでファエナになる。昔の方がちゃんとやってたよな。今より一生懸命だった。剣は、スエルテ・コントラリアで1発で決めた。剣は昔より上手い。耳1枚。

 5頭目、パコ。ラルガ・カンビアール、ベロニカ、メディア・ベロニカ、ラルガ2発。良い牛、良いランセ。キーテもナバラ、ゆっくりとしたメディア・ベロニカ。闘牛場が沸く。ファエナは、ロディージャから。良い闘牛士だがちょっと牛が変な動きをすると危なっかしい。右手の剣を添えてナトゥラル。手が高い。低くないと体が反るときの曲線が強調されない。パソドブレは鳴っているがムレタを離したり、パセに入って行けない。牛は途中から悪くなった。スエルテ・コントラリアでピンチャソ。牛の頭をアレナの中央に向け剣刺し。これもスエルテ・ナトゥラルを言うそうだ。メディア・エストカーダ。デスカベジョ、1回失敗。剣はこの間に柄元まで入ってしまった。2回目で決めた。あ〜あ。耳切れたはずなのになぁ。

 6頭目、ウセダ。牛はあまり良くない。ピカは右肩と背骨の間に入った。ウセダがテルシオを代えるように合図したのにピカドールはそれから2回もピカを刺していた。信じられないことだ。牛は観客に捧げられた。膝を折ったパセから。牛はパセの後振り向かないが声を出しながら牛を誘ってパセを繋ぐ。耳を取りに来ている。パソドブレが鳴る。ここはピコでも牛を動かせば耳だ。そういう闘牛だ。不思議に牛はパセの後振り向くようになった。時々手の低いパセが決まるが全体的には高い。左手のトゥリンチェーラを連続してパセ・デ・ペチョ。牛をなかなか置けなかった。剣は、スエルテ・コントラリアでピンチャソ・オンダ。またピンチャソ。ようやくスエルテ・ナトゥラルで良い場所に刺す。牛は鼻から血を流して崩れ落ちた。

 そんなに良くなかったがフィニートが耳3枚取った。ウセダは剣が悪のと牛に恵まれまかった。パコは良いものを持っているようだった。だが耳を取ったフィニートでさえ、ラス・ベンタスではこれじゃ話にならないだろう。

 テレマドリードの中継が終わったのでTVEのセビージャをかける。最後の牛のテルシオ・デ・バンデリージャから観れた。

 6頭目、ファン・ホセ・パディージャ。自身がバンデリージャを撃っていた。3回の共観客を沸かせた。角の間で撃っていたし、3回目は右手に2本持って撃った。これは4月30日にラス・ベンタスでノビジェーロのエル・ファンディやった事。彼が真似したのか、彼をファンディが真似たのかは知らない。ファエナもロディージャから初めて「オーレ」の掛け声を出させたが牛が変な動きをしたらもうパセをまともに出来なくなった。ピンチャソ1回の後、決めた。牛が倒れてなんと耳1枚。信じられないことだ。セビージャは分けが分からない。観客は大騒ぎで、パディージャは場内を廻っている。「ホデール」これは観客が彼にレガーロした耳だ。

 そしてまだ闘牛はあった。なんとレホネオ。が中継は21時で終わってしまった。珍しいことだ。

 この家の子供がうるさくて集中して観れなかった。とにかく元気で、うるさい。


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