2000年6月5日、ラス・ベンタス(マドリード)の結果

ファン・ホセ・パディージャが耳1枚。

por 斎藤祐司

 パルティード・デ・レシナ牧場。ホセ・アントニオ・カンプサーノ、エル・タト、ファン・ホセ・パディージャ。大体満員。

 闘牛が始まる前に、昨日ビルバオ近郊のドゥランゴでETAに暗殺された、ヘスス・マリア・ペドゥロサに1分間の黙祷が捧げられた。

 ホセ・アントニオ・カンプサーノは、良いところがなかった。カポーテでは足を止めたパセが出来なかった。ムレタでもクルサードしてなかったし、パセをすれば腰が引けて足が流れていた。ナトゥラルでクルサードしたと思ったらピコだった。剣はピンチャソで決まればバホナッソ。デスカベジョもダメだった。

 エル・タトは、何しに出てきたんだろう。足を一歩引いて腰が揺れるベロニカをして見栄切ってる様じゃ話にならない。ムレタではまともにクルサードは1度もしなかったかも知れない。パセすれば足を引き腰が揺れる。カポーテもムレタも話にならない。そう言う、くだらないパセを見せられる方の身になって欲しい。君は真面目に闘牛のことを考えたことないんじゃないのと、思ってしまう。そんな闘牛で金稼げるんだったら楽だよね。タトじゃなくトントじゃないの。名前変えた方が良いよ。君ってピンチャソとバホナッソが好きだよね。どうして?

 ファン・ホセ・パディージャは、1頭目で耳を切った。ポルタガジョーラからラルガ・カンビアールを決めた。ベロニカはなかなか良かった。メディア・ベロニカも良かった。オーレがなった。チクエリナで馬の前に牛を持っていった。ピカは、左に入った。馬が牛に2回倒された。バンデリージャも自分で打った。初めは角の外側で刺す、トロ・パサードだった。牛の左目が少し弱かったのでバンデリージャを打つときは全部左回りに廻って打った。観客は沸いたがそんなに良いとは思わなかった。

 ムレタは膝を折ったパセから始めパセ・デ・ペチョで拍手が沸く。脇は開いていなかった。右手でパセを繋ぐ。左足を一歩引いてパセを繋ぐとオーレがなった。パセ・デ・ペチョも良かった。が、クルサードが足りない。ナトゥラルでもそうだった。パセの途中で牛が止まりだした。モリネーテから左足を一歩引いて牛を誘ってパセを繋いだ。剣はスエルテ・ナトゥラルで牛が動き出したときに刺しに行く難しい剣刺しだったが良い剣が入った。牛の前でポーズを取って倒れるのを待った。牛は前進しながら倒れた。ハンカチが振られ耳1枚になった。

 でも、個人的には耳1枚に値しないような気がした。2頭目は牛が動かな過ぎた。基本的にクルサードをあまりしないので好きな闘牛ではない。アンダルシア当たりじゃそれでも耳は切れる。でも、あれでラス・ベンタス闘牛で耳をやったら問題だ。

 今日は耳が出たが、不満が多い。でも、タトを明日も観るのかと思うと憂鬱だ。何かよく判らない耳だった。


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