99年6月4日、ラス・ベンタス(マドリード)の結果

睡魔からフェルナンド・セペダのファエナが救い出した。
それがなければ退屈な日だった。

por 斎藤祐司

 牛、ガビラ。闘牛士、フェルナンド・セペダ、ダビ・ルギジャーノ、ビクトル・プエルト。

 快晴の闘牛場。風が吹いていた。この時期はいつもそうだ。ここで克服しなければならないのは、雨、風、観客の罵声、口笛などだ。

 フェルナンド・セペダは、4頭目で良いファエナをした。彼だけが闘牛をした。フェルナンドのカポーテ捌きはいつもながら観客を沸かせる。シンプルなベロニカだが、ゆっくりを牛をパセする。だから観客は魅力を感じるのだ。ムレタでもクルサードして牛を誘って、牛を動かし、足を大きく開いた手の低いパセを繋いだ。場内一周にもならなかったが良いファエナだった。今日はフェルナンドの4頭目のファエナがなかったら闘牛場で寝ていたかも知れない。

 ダビ・ルギジャーノは、カポーテもムレタも何もできなかった。しようと思っていても出来なかった。牛は悪かったがそれだけが全ての理由にはならない。1番駄目。どうしようもない。クルサードしろとか言う問題じゃなく足が止まらないのだ。彼じゃやる気がないと観客に見れても仕方がないだろう。

 ビクトル・プエルトは、カポーテでは、何度も盛り上げて観客を沸かせた。ナバラ、メディア・ファロール、ナバラ、メディア・ファロールと続けラルガで決めた。これは新しいバリエーションだ。でも、ムレタでは観客を沸かせることは出来なかった。クルサードが足りない。パセの時、外側を牛を通す。パセ・デ・ペチョは脇が開いている。パセが大雑把。田舎の闘牛場向きの闘牛士だ。やる気だけの闘牛。今日は、ファエナでは口笛を貰っていた。が、ムレタは良かった。最後の牛の剣刺しで、剣がバンデリージャに変に触って空振りの様になって剣は牛の右尻前、腹を斜め横に切ってブーイングされる。


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