セビージャにセサル・ヒメネス参上。

2003年4月30日セビージャ、レアル・マエストランサ闘牛場(第1級闘牛場)の結果。

 晴れ。レアル・マエストランサ闘牛場。ビクトリアーノ・デル・リオ牧場。闘牛士、エンリケ・ポンセ、エル・フリ、セサル・ヒメネス。観客は満員の入り。ソルのグラダにて観戦す。

 入場行進のときにセサル・ヒメネスはモンテラを取って手に持って行進。トレロになってから初めてのセビージャだから。

 ポンセは、良い牛に当たらなかった。それでも4頭目で良いファエナをした。動かなくなった牛を何とか動かそうと角の間に体を入れ牛の30cm前に立った。そうしてから牛を誘う。そうすると少しは牛が動いたが、とてもファエナが出来る状態じゃなかった。やることをちゃんとやったという意味では良かった。

 フリは、5頭目に牛で2回牛が交換した。そんなに悪くないと思ったのにプレシデンテが勝手に変えたようなもの。変えた牛も悪くて、ポンセのように牛の前に立って体の後ろでムレタを振った。これを何度もさも自分は闘牛をやっているんだというようにやるものだからとても臭くて、コルドベスのような感じになる。観客から罵声や口笛が吹かれた。牛が逃げ腰だったので調子に乗ってそれでも続けていた。

 「僕をダメにしたのはTVだ」と最近インタビューで言ったそうだが、そういう臭さが匂うから観客から口笛を吹かれるのだ。アポデラードが元闘牛士のエル・タトに変わったことと、バンデリジェーロも全員変わったことも影響しているのかもしれないが、タトの闘牛を見てきたものとしては、もうフリの成長はなくなったといっても過言じゃない。

 セサル・ヒメネスはこの日1番良かった。カポーテでは、チクエリナからそのままカポーテの裏側でパセをしてそれを続けてラルガをすると立ち上がって喝采をオウル観客がいた。そんなに良い牛じゃなかったが、ブリンディースは観客へ。アレナ中央で正面を見て両膝を着くとドッと歓声がなった。そこから近づいて牛を誘うともう牛はヒメネスのものだった。膝を着いたパセの締めくくりは立ってパセ・デ・ペチョ。オーレの掛け声の後、喝采がなった。右手にムレタを持って牛の正面を向いてクルサードしてゆっくりとした長いパセを繋いだ。トリンチェラ、パセ・デ・ペチョ。自信満々で闘牛を楽しんでいる。

 ナトゥラルも、手の低い長いパセを繋いだ。剣は始めはピンチャソ。それでも牛に対して真っ直ぐに入って行っているし刺す位置も良い所だ。次が良い剣が決まり口から血を吐いて膝を着いた。耳1枚。彼のセビージャ登場はセンセーショナルを感じさせた。最後の牛は悪かったので割愛する。

 この日まで1番良かったのは何と言ってもマティアス・テヘラ。昨日の夜中にテンディド・セロをやっていたがフェルナンドもそう言っていた。それからエウヘニオの怪我だが、双子筋は言うのは、ふくらはぎの事で、そこを刺されかなりの出血だった。手術が失敗して傷に膿が出来ているそうだ。あそこに筋肉じゃ治るまで時間がかかりそうだ。サン・イシドロに出れるのだろうか?

(アダプターを日本に忘れてきた為に自分のパソコンが使用できずに、掲示板に取りあえず書いたものに手を加えずにここに残すことにする。だから、短いコメントが多い。)


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