2000年4月30日、セビージャの結果

クーロ罵声を浴びる。フィニート剣が刺さらず耳を逃す。

por 斎藤祐司

 フェリア・デ・アブリルの初日。ノー・アイ・ビジェテ。小雨の中で闘牛が始まる。ソルのグラダにて観戦す。

 クーロ・ロメロは、牛が悪く何もできなかった。何もしなかった。彼がやったのは牛の前でムレタを左右に振って牛を疲れさせて剣を刺しただけだ。

 エンリケ・ポンセは、1頭目は動きが悪く難しい牛だった。パセの途中で膝を着く。右手のパセは手が高かったがナトゥラルでようやく良いパセが出た。牛の鼻面近くでクルサードして忍耐強くパセを繋いだ。真面目だった。スエルテ・ナトゥラルで良い剣が刺さった。

 2頭目は、右手のパセの時に闘牛士を刺そうとする牛だった。右手のパセを繋いでいたが何度も刺されそうになりながらかわしていた。ナトゥラルは良い動きをする。牛の直ぐ近くに立って何度も何度もクルサードして逃げずに丁寧にパセを繋いだ。去年のラス・ベンタスで耳を切った闘牛を思い出した。剣刺しは角度が浅かったが1発で決まった。デスカベジョ1回。良い闘牛だった。この牛で立派な闘牛をした。

 フィニート・デ・コルドバは、カポーテではシンプルなベロニカを繋いでオーレを叫ばせた。メディア・ベロニカが決まると観客は立ち上がって喜んだ。1頭目の牛はムレタの時に動かなくなった。2頭目は、ブルラデラで右角を折って交換になった。代わった牛で、またベロニカを繋ぎメディア・ベロニカを2回すると観客はフィニートのものになった。

 右手の低いパセは、南米で今年2回インドゥルトをしたときのものだろう。非常に綺麗なパセを繋いだ。ナトゥラルも手の引くものだった。フィニートは変わったようだ。この分ならバルセロナやマドリードでも期待できるかも知れない。後半は牛の動きが悪くなったためか、手の低いパセが出なくなったのが残念だ。剣を失敗して耳を切れなかった。ファエナだけならセビージャなら耳2枚だったろう。


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