3人とも出来る牛で、出来なかった。

2003年4月28日セビージャ、レアル・マエストランサ闘牛場(第1級闘牛場)の結果。

 晴れ。レアル・マエストランサ闘牛場。ハンディージャ牧場。闘牛士、ホセリート、モランテ・デ・ラ・プエブラ、エル・シド。29日0時からフェリア開始。観客は満員の入り。ソルのグラダにて観戦す。

 ホセリートは、昨日バルセロナで左目の上を擦り傷を受け白いガーゼを張って登場。モンテラがかぶれないので手に持って入場行進。まるでアルテルナティーバの様。そんな傷もあってか、4頭目の牛は悪くなかったのに出来なかった。何が悪いというのでもない。気が抜けたビールのようなもの。集中力が足りない。こんな日もあるの
だろう。

 モランテは、5頭目の牛は良かった。ベロニカも腰の入った、体を反って美しかった。ムレタでも、とても形の美しい右手のパセを続けた。ムレタの先が剣からはずれそれを直そうとしたら牛が少し動き、後ろに下がって間を開けたら牛がとたんに動かなくなった。自分の形に入るととても芸術的なファエナをするがそうでないと出来なくなってしまう。もう少しそういうところを勉強しないとなぁ。意外と頑固で頭が固いのかも。こんなに美しいパセが出来る闘牛士は今はモランテだけなのだから・・・。経験も必要だけど、そういうことに気づくことが大事だし、工夫が必要だ。

 エル・シドは、2頭とも良い牛だった。それでも出来ない。去年のサン・イシドロで場内1周した時に牛が判っていると思っていたら、そうじゃなかった。そう言えば、牛が場内1周をしたのを見て泣いていた。悔しかったのだろうが、牛が判っていないかったのだろう。最後の牛は、遠くから呼んで向かってくる凄く良い牛だった。それなのに3m前で牛を誘い続けたファエナじゃ良いパセが出来るわけがない。地元セビージャならお義理で少しは沸くけどベンタスじゃそうは行かないよ。あの牛であれじゃどうするの?君じゃ感動する闘牛が見れないって事かな。

(アダプターを日本に忘れてきた為に自分のパソコンが使用できずに、掲示板に取りあえず書いたものに手を加えずにここに残すことにする。だから、短いコメントが多い。)


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