por 斎藤祐司
若牛、ラ・キンタ。見習い闘牛士、エル・シド、ウーゴ・デ・パトゥロシニオ、ヘスス・ミジャン。
快晴のマドリード、ラスベンタス闘牛場。暑い。昨日も暑かったが今日も暑い。女はみんな薄着になってきた。上から下を見ると谷間が見える。こっちの人はみんな大きいから見応えがある。見たからと言って闘牛ほど興奮はしない。少し視力が良くなった様な気になる程度だろう。
エル・シドは、この日4頭目の牛で、工夫してパセを繋ぎ耳を取った。この牛は、止まらない(sin
parar)牛だった。パセをするとすぐ振り向いて、向かってくる。黙っているとコヒーダされてしまう難しい牛だ。カポーテで牛を少しずつ大きく動かしていくベロニカをした。ムレタでは、膝を折ったパセを繋ぎ、止まらない牛を出来るだけ遠くに振るようにした。右手の低いパセを繋ぎ大きな「オーレ」なった。手の低い右手のパセを続けパセ・デ・ペチョは、進行方向に90度位曲がる良いパセを決めた。「オーレ」は続いた。ナトゥラルでは、パセの後にすぐ振り向いてくる牛を素早く反応してポンポン手の低いパセを繋いだ。オーレと喝采がなった。剣はスエルテ・コントラリアで1発で決めた。が、バホナソだった。闘牛場は白いハンカチで埋まった。耳1枚切った。剣がバホナソじゃなくちゃんと刺さっていても耳2枚切れたかどうか疑問だ。何故ならこれは、ノビジェーロ。正闘牛士じゃない。見習い闘牛士だから。牛がラバに引かれて行くときに拍手が起こった。マドリードの観客はこの牛を、トロ・ブラボーと認めたかったようだ。でもここはこういう牛が好きだなぁ、本当に。
ウーゴは、割と多彩な技を見せた。ムレタ捌きもと言うより、パセの時の形が良い。姿勢が良い。それと牛の誘い方が良い。クルサードもしている。でも剣刺しが2回共メディアだった。デスカベジョも下手。この日2頭目の牛では6回やった。
ヘススは、クルサード不足。初めの牛でナトゥラルの時の形が良いと思ったが、最後の牛では何も出来なかった。この牛はこの日出た中では1番やりやすい牛だった。が、ムレタを角にはらわれてパセにならなかった。あの牛で耳を切れないようじゃ?が着く。若いから先があるかもしてないが勉強不足だ。
期待のエル・シドが耳を取った。でも彼は今25歳。ちょっと年を取りすぎている気もするが。余計なお世話だなきっと。
http://www2u.biglobe.ne.jp/~tougyuu/以下のHPの著作権は、斎藤祐司のものです。勝手に転載、または使用することを禁止する。