2000年6月25日、ラス・ベンタス(マドリード)の結果

Que` malo toros. Es todos pen~ajara.

por 斎藤祐司

 快晴の闘牛場。ペニャハラ牧場。エル・マドリレーニョ、ルイス・マヌエル、カナレス・リベラ。観客は1/3か1/4の入り。

 エル・マドリレーニョは、1頭目でポルタガジョーラから始めやる気を見せた。しかし、足を止めたベロニカを繋げられない。ルイス・マヌエルのキーテは、ファロール3回、メディア・ベロニカ。牛は膝を着いた。膝を折ったパセから始め、右手のパセは足を止めて出来ない。ムレタをはらわれる。牛は弱くやりにくい。ナトゥラルでもクルサードしないで牛を誘う。牛が動かない。当たり前だ。クルサードして誘って動かないのなら納得だが、それすらしない。やることやってからだろ。彼は怖くてクルサードできないのだ。剣を代え、ピンチャソ2回の後、半分剣が入る。これもバホナッソ。

 2頭目は、ブルラデラを角で突き立てる牛。膝を折ったベロニカから始めベロニカを繋ぎメディア・ベロニカ。膝を折ったベロニカは良かったがベロニカはダメ。腰が揺れる。ルイス・マヌエルのキーテで牛が膝を着いた。この牛にカポーテを振りすぎる。まぁ、バンデリジェーロもそんなことは判っていない。ダメな牛を結局もっとダメにしている。ムレタでは何をやってもダメだった。でも、またクルサードしていない。結局怖い分けね。剣はピンチャソ2回の後、バホナッソ。

 ルイス・マヌエルの方が未だまともだ。1頭目は、シン・パラールの牛に見えるが良く見ると、カポーテに思いっきり走っていかないからそう見えるだけ。つまりはやりにくいだけだ。キーテは、ナバラ3回ファロール1回。リベラのキーテは、チクエリナ2回、メディア・ベロニカ。一歩足を引いていたが、牛を近くから誘っていた。ムレタは、膝を折ったパセから始め、内側へ。ナトゥラル2回良いパセが繋がったが大分遠くを通している。牛は闘牛士を探し始めた。右手のパセをクルサードして繋ぐが牛は探す。腰が揺れ良いパセにならない。牛が動かなくパセの途中で闘牛士を突こうとする。剣を代え、ピンチャソ、ピンチャソ・オンダ。デスカベジョ3回。

 2頭目もシン・パラールの牛と言うより走りきらない牛。弱い。キーテは、両足を揃えたパセメディア・ベロニカも良い。リベラのキーテは良くなかった。牛は観客に捧げられた。この牛で、と言う感じだ。ムレタでは、パセの後直ぐに牛が振り向く。長いパセを繋ぐが手が高く続かない。パセ・デ・ペチョも悪くない。ナトゥラルではムレタをはらわれていた。長いパセにならず牛は探し始めた。頑張っているが牛が悪い。剣刺しは、ピンチャソ、メディアで決まる。良い場所に刺さっている。

 カナレス・リベラは、今日1番良かった。1頭目は、ラルガ・カンビアールからベロニカを繋いだ。メディア・ベロニカも良かった。ピカは右に入った。キーテは、ナバラを繋ぎラルガ。凄く良い。ピカは真ん中に入ったが牛は膝を着いた。エル・マドリレーニョのキーテは、ベロニカ2回メディア・ベロニカ。まあまあだ。この牛は右が危ない。ムレタでは右手からはいるが繋げずナトゥラルにする。案の定右手は危ない。右が出来ないのでナトゥラルを繋ぐ。手が高い。牛が動かない。牛にからだがぶつかり転ぶ。危なかったがコヒーダされなかったのは彼は機転が効いたからだ。剣刺しは、メディアで良いところに決まった。

 2頭目はどうしようもない牛だった。みんなサッカー中継が観たいためか牛交換の要求をしない。何も出来ない牛。でも、ムレタではちゃんとクルサードして牛を誘っていた。やることやってダメなのだからリベラは悪くない。全て牛が悪い。

 何度の書くけど、ペニャハラの牛で良い牛を観たことがない。血統は、バルタサル・イバンとファン・ペドロ・ドメク系を掛け合わせているのだから良いのだけれど、恐らく牧場の管理をしっかりしていないのだろう。最悪の牛。もっと真面目に仕事しろ。手を抜きすぎているからこんな牛しか育たないんだ。もうペニャハラの牛は観たくない。


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