2000年5月24日、ラス・ベンタス(マドリード)の結果

フィニートにペティシオン。
ロス・バジョネスの牛が悪かった。

por 斎藤祐司

 雲も多いが闘牛場は日が当たっている。ロス・バジョネス牧場。フィニート・デ・コルドバ、ウセダ・レアル、ゴメス・エスコリアル(ビセンテ・バレラが骨折しているため替わりに出場)。

 フィニート・デ・コルドバは、良くやった。1頭目は、後脚の送りの悪い牛だった。ベロニカでは、走りきらない。ウセダのキーテは、デランタール(足を揃えたベロニカ)をゆっくり繋ぎメディア・ベロニカを決め拍手を貰う。右の膝を折ったパセから始め中央へ。右手の低いパセを繋いでパセ・デ・ペチョは外から内に通す。脇が開きすぎ。ナトゥラルは良くなかった。左手のパセ・デ・ペチョも外から内に通す。牛がパセの途中で止まる。剣は、スエルテ・コントラリアでピンチャソ。その後バホナッソ。

 2頭目は、出てきて中央で止まった。ピカは左に入る。馬から離れると脚がおかしかった。ムレタは、右手の膝を折ったパセから始め中央へ。ナトゥラルは手の低い長いパセを繋いで観客を沸かす。ナトゥラルでは牛が体に触って行きながら通っていった。パセ・デ・ペチョは脇だ開き外から内に角度のあるパセを繋いだ。観客は沸いているがもう一つ良いパセが続かない。剣は、スエルテ・コントラリアでバホナッソに決まる。観客は耳を要求したがそれはちょっとおかしいんじゃない。プレシデンテの裁定は正しかった。場内一周もなし。フィニートも判っているのだ。耳に値しないことが。剣をちゃんと刺していりゃーブエルタを考えても良いけど。

 ウセダ・レアルは、良い剣を決めたことしか印象に残っていない。でもノートを観るとやりにくい牛で辛抱強くパセを繋いでいた。1頭目では牛を交換して、出てきた牛もベロニカで脚を痛めピカで余計悪くなる。観客は交換を要求したが叶わなかった。パセの時ムレタをはらう。右手の低い長いパセをつなぎが膝を着く。闘牛士に探りを入れる。ナトゥラルを繋ぐ。クルサードするが危ない。コヒーダされそうになりながらパセを繋ぐ。良く諦めないで丁寧にパセを繋いだ。だが良いパセはそんなになかった。剣は、スエルテ・ナトゥラルで良いところに決めた。デスカベジョ5回。

 2頭目は、パセの途中で止まる牛だったのでメディア・パセにしかならなかった。ゆっくりとしたパセを繋ぐ。牛が動かないからだ。危ない牛を良く捌いた。ピンチャソ1回の後凄い剣を決めた。

 ゴメス・エスコリアルは、2頭とも非道い牛に当たった。去年も書いたと思ったけどロス・バジョネスの牛で良い牛を観た記憶がない。ゴメスは2頭目の牛でコヒーダされた。ベロニカを繋いでいたら体に向かってきた。刺されてはいなかったが。膝を着いて交換。代わった牛も探りに来る。パセが半分で止まる。カポーテでやったメディア・ファロールとラルガが良かった。体を探しているように角を振る牛を騙し騙しクルサードしてパセを繋いだ。でも左右の手を変えても同じだった。剣刺しは2回ともダメだった。ピンチャソが多かった。

 昨日、とても良い牛を観たせいか不満が多かった。こんな牛に金出してるのが馬鹿らしく思える。闘牛士はそれなりにやったがこんな牛ばかりじゃ可哀想だった。


http://www2u.biglobe.ne.jp/~tougyuu/以下のHPの著作権は、斎藤祐司のものです。勝手に転載、または使用することを禁止する。


ホームに戻る