3人の闘牛士が耳1枚ずつ。

2003年4月24日セビージャ、レアル・マエストランサ闘牛場(第1級闘牛場)の結果。

 晴れ。レアル・マエストランサ闘牛場。マノロ・ゴンサレス牧場。闘牛士、ホセリート、エンリケ・ポンセ、モランテ・デ・ラ・プエブラ。観客は9割以上の入り。こんなに良いカルテルでも満員にならない。ソルのグラダにて観戦す。

 ホセリートは、ソソの牛で良くやった。右手で腹を出して体を反ったパセを繋いだ。この牛なら左の方が良いパセが出来ると思っていたら案の定ナトゥラルはゆっくりと長いパセを繋いで観客を沸かせた。何度もクルサードしないといけない牛だったが、牛の力を充分に引き出したファエナだった。多少盛り上がりに欠けたがそれは牛のせい。剣刺しも良かった。耳を受け取った後、タブラに耳を投げた。ホセリートは不満だったのだろう。批判する人たちもいた。それも判る。でも、この教科書の様な闘牛を丁寧に冷静に真面目にやったのにホセリートの内に秘めたやる気を感じた。ホセリートは、セリオだ。

 ポンセは、今日もゆっくりとしたパセを繋いで観客を魅了した。カポーテから良かった。多少良くない牛でもちゃんと操ってしまう。パセ・デ・ペチョのとき今日は脇が開いていたが構成力はピカイチ。5頭目の牛の剣は凄かった。後ろ足から崩れていった。

 モランテは、始めの牛はダメだった。最後の牛は、マンソだったが時々美しいベロニカを見せて観客を沸かせた。ムレタでは長いパセを繋いだ。モランテはパセのときの体のラインが実に美しい。パセが長いとそれが余計際立つ。水銀灯が燈って光の衣装がライトを浴びてキラキラ輝いてモランテの美しさをより浮かび上がらせた。剣も良かった。

今日は3人がそれぞれに良かった。1番明るい顔で闘牛を後にしたのはポンセ。ホセリートとモランテは内にこもった様な顔をして出て行った。

(アダプターを日本に忘れてきた為に自分のパソコンが使用できずに、掲示板に取りあえず書いたものに手を加えずにここに残すことにする。だから、短いコメントが多い。)


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