99年5月23日、ラス・ベンタス(マドリード)の結果

牛が悪く盛り上がりに欠けた

por 斎藤祐司

 

 牛、フェルミン・ボオルケス。闘牛士、フェルナンド・セペダ、アルベルト・エルビラ、アントニオ・フェレーラ。

 今日は入場行進が終わって、1分間の黙祷があった。昨日フランスのビック・フェセンサックで行われた闘牛で、ウセダ・レアルのピカドールのホセ・ムニョスが馬に押しつぶされて死亡した為に闘牛場で1分間の黙祷が捧げられた。

 フェルナンド・セペダは、流石にカポーテ捌きは一級品。シンプルだがしっかりしたパセを見せた。メディア・ベロニカも味がある。ファエナは、クルサードして牛を誘っていたが牛が動かなかった。特にこの日3頭目の牛は非道かった。

 アルベルト・エルビラは、ムレタが良い。胸を張り背中を反った、形の良いパセをする。クルサードはしていたが、パセ・デ・ペチョの時に脇が開くのが難点。牛が悪かったが、手の低いパセを繋げず盛り上がりに欠けるファエナだった。剣刺しが下手だ。2回ともバホナソだった。

 アントニオ・フェレーラは、カポーテでも良いところは見せたが、1番盛り上がったのはバンデリージャ撃ち。特に初めの牛の時は3回とも角の間で撃っていた。喝采を受ける。が、観客を沸かせたのはそこまでだった。ムレタでは良いところを見せることは出来なかった。パセが雑だから、腰や足の動かないパセを繋げなかった。牛が悪かったが、怖がっていたちゃんと出来なかった。剣刺しも2回ともバホナソだった。特に最後の牛の時は、刺した剣を手を離さず抜いたが牛は口から血を吐き出してもんどり打って倒れた。

 昨日フランスでピカドールが死んだが、今日は牛に馬が2回倒されてピカドールの危ない場面があったが、牛には突かれずにすんだ。良い闘牛は観たいが、怪我せずにやって貰いたい。でも、命を賭けないと良い闘牛が見れないのだ。今日は闘牛士より牛が悪かった。


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