2000年6月1日、ラス・ベンタス(マドリード)の結果

ウセダ・レアル、ペティシオン。
どしゃ降りの雨の中でファン・バウティスタは、良い仕事をした。

por 斎藤祐司

 快晴だった闘牛場は、曇りになり、雨がポツポツ降ってきて、どしゃ降りになった。3頭目が終わる頃にはアレナは水浸しだった。マリ・カルメン・カマチョ牧場。フェルナンド・セペダ、ウセダ・レアル、ファン・バウティスタ。

 カポーテの帝王フェルナンド・セペダは、1頭目で観客を沸かせた。シンプルなベロニカを繋ぐとオーレがなった。メディア・ベロニカを決めると拍手が鳴った。ピカは左に入った。ウセダ・レアルのキーテは、チクエリナを繋ぎメディア・ベロニカを決めると沸いた。ムレタでは、遠くから牛を誘い右手のパセから始めた。なかなか良かった。が、ナトゥラルになるとダメだった。フェルナンドは、本来ナトゥラルが上手いがこの牛では上手くできなかった。牛の動きが悪くなってパセの途中で牛が止まったりした。闘牛士の方を探りに来たりして、足を引いたパセになり口笛を吹かれる。剣は、スエルテ・ナトゥラルで、凄い剣を刺した。2頭目では水浸しのアレナで良いナトゥラルを見せたが牛が悪く続かなかった。

 ウセダ・レアルは、初めの牛では良いところを見せれなかった。ピカが入ると逃げるような牛だった。首が高くムレタをはらってパセが上手く出来なかった。剣はピンチャソ1回の後に背骨の反対側に決めた。2頭目は、水浸しのコンディションの中で裸足でやった。ベロニカで滑って転びコヒーダされる。コルナーダはなかった。ファン・バウティスタののキーテは、パセの後に頭の上でカポーテを後ろに持ち替えて何度も繋ぎ、セルペンティーナを決め、オーレと拍手が沸いた。ムレタでは、左手の膝を折ったパセから始め観客を沸かせた。右手の低く長いパセを繋ぎ左手のパセ・デ・ペチョ。オーレがなる。ナトゥラルで腕を角に突かれたが、その後もナトゥラルを繋ぎオーレがなった。手の低いナトゥラルを繋ぎ、右手でもクルサードしてパセを繋いだが牛が段々動かなくなってきた。剣を代え、左手の膝を折ったパセを繋ぎ見栄を切って拍手が沸く。スエルテ・ナトゥラルでメディアに入った。抜いて、良い剣を刺した。ペティシオンがあったが、耳は出なかった。場内一周もなし。

 ファン・バウティスタが出てくると何故か雨が強くなった。1頭目は牛が転んだ所で交換になった。そこで雨が強くなって観客が席を立ち始めた。どしゃ降りの中で出てきた牛に、ラルガ・カンビアールを2回決めてオーレがなる。パセの時に飛ぶ牛だった。ピカは、左に入った。キーテは、チクエリナ、メディア・ファロール、チクエリナ、メディア・ファロール、ラルガを決めると沸いた。テンディド観客は1/10位になっていただろう。ピカドールのタズナ捌きと、バンデリジェーロが下手だった。ムレタでは、膝を折ったパセからアレナの中間部に行きナトゥラルをするが牛が内側に来る。コヒーダされそうになる。危ない牛だった。、おまけにムレタをはらわれる。風が強い。こんなに風が強いのはラス・ベンタスで初めてだ。後はパセが上手くできなかった。

 2頭目は、角が大きく、開いて、上を向いている牛だった。ベロニカを繋ぐと牛が反対側から振り向いた。牛が膝を着いたところで交換になった。代わった牛は、角が開いて上を向いた首の細かった。ピカで膝を着いた。あまり良い牛ではない。キーテのチクエリナでも牛は膝を着いた。ムレタでは、手の低い長いパセを繋ぎオーレがなったが、牛に持久力がなく、良いパセを出来なくなった。クルサードもして良いパセを繋いだが後半がダメだった。

 昨日もそうだったし、今年は良い牛が出ない。ひょっとしたら今年はプエルタ・グランデが出ないかも知れない。出るとすれば明日か、9日だろう。雨の中で観客が席を立ったりして集中力がないところで闘牛と関係ないところで騒いだりしてファン・バウティスタは可哀想だった。ウセダ・レアルの時は小雨だったのでペティシオンになった。あー良い牛を出してくれ。


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