2000年5月13日、バジャドリードの結果

ダビ・ルギジャーノ、プエルタ・グランデ
フリ観客を沸かす

por 斎藤祐司

 快晴のバジャドリード。ソルのグラダ・アルタにて観戦す。周りにはアメリカ人観光客が沢山いた。開始が20分遅れた。

 ダビ・ルギジャーノは、今日1番良かったわけではないが耳1枚ずつ取ってプエルタ・グランデした。カポーテでは腰が揺れたりしていたが初めにやった、ラルガ・カンビアールが効いて観客を沸かせた。、ムレタでは、手の低い長いパセを繋いでいたが、パセ・デ・ペチョは脇が開いたものだったし、クルサードが足りなかった。剣刺しは2回とも、レシビエンドをやった。1頭目はバホナッソ気味に決まり、、2頭目は明らかなバホナッソだったので、バンデリジェーロが剣を引き抜いて次は良いところに入ったので耳になった。

 マノロ・サンチェスは、92年にノビジェーロの時にサン・イシドロでプエルタ・グランデした頃の仕草が戻ってきたような気がした。彼の特長である美しいパセの姿勢はそれを感じさせた。1頭目は首の高い牛でやりにくそうだったが、膝を着いたパセから始めたムレタは、長いパセを繋いだ。剣はピンチャソを続けた。

 2頭目は、カポーテに向かってこない牛で、カポーテを大きく外に出して少しずつ牛に動きを教えていった。ブリンディスは、バンドに捧げた。1頭目の時にパソドブレを演奏しなかったから皮肉が入っているのだろう。この非道い牛で良く長いパセを繋いだ。パセ・デ・ペチョは外から内にやっていた。剣はピンチャソ1回の後、良いところに決まった。耳1枚。

 エル・フリは、牛に恵まれなかったが2頭目の牛で良いパセを繋いだ。マノロの2頭目よりも悪い牛だった。カポーテに向かってこない。それがナバラを3回やった辺りから牛が動き出した。バンデリージャを打った時にはちゃんと動く牛になっていた。何度も近場でクルサードして手の低い長いパセを繋いだ。剣は1発で決まったが少しずれていた。剣が決まるとフリはピョンピョン飛び跳ねていた。そして右手を何度も牛の方に振ってもう倒れるぞと言うポーズを取った。牛は直ぐ倒れた。観客は耳2枚を要求したがプレシデンテは1枚しか出さなかった。観客はブーイングや口笛を吹いて抗議した。

 バジャドリードの闘牛場はそんなに「オーレ」の声が出ない。盛り上がりに欠けるところだ。ともかくマノロが久々にちゃんと闘牛をした。ダビには甘い日だった。フリには耳2枚をやるべきだった。観客は正しい。


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