コリーダ・デ・トレロス。

2003年5月12日マドリード、ラス・ベンタス闘牛場(第1級闘牛場)の結果。

 曇り時々晴れのラス・ベンタス闘牛場。ラ・キンタ牧場。見習い闘牛士、ルイス・ゴンサレス、サルバドール・コルテス、マノロ・マルティネス。ほぼ満員人の入り。テンディド6でYさんTさんと観戦す。後ろの席に中国人観光客を20名ぐらいがいた。

 ルイス・ゴンサレスは、何しに出てきたんだろう。カポーテの振り方、ムレタの振り方、牛の見方、扱い方すべてにおいて全くダメだった。パセ・デ・ペチョをやった後などの見栄だけがまともだった。これ褒め言葉になっていない。バリエンテ系の闘牛士なのは判るけど、やることやれないで見栄だけ切ったって仕様がないよ。腰は動く、足は止まっていない、自尊心だけは一人前でも闘牛士としては大成できないだろう。ドサ廻りの第3級闘牛場向きだろう。最後の牛で彼が立ったと判ったとき悲しかった。闘牛場もどっちらけだった。牛が良いのに、走っているのは牛じゃなく、腰を動かし、足が動く君の方じゃないか。コリーダ・デ・トレロ!観客に散々口笛吹かれ罵声を浴びたわけも判らないだろうな。

 サルバドール・コルテスは、何をやりたいのかサッパリ意図が分からない。カポーテ持つ手がぎこちない。ムレタをちゃんと振れないから牛が途中で停まってしまう。それでコヒーダされそうになったってそれは君が悪い。勉強不足。足りな過ぎる。剣刺しは良かったけど。

 マノロ・マルティネスは、1番まともだった。カポーテでコヒーダされて右足の上を刺され、右肩の辺りも刺されたようだった。左角の方が短いと思っていた牛が左角の方でブスカンドしてコヒーダ。右も左も長いパセを繋いで見せて今日の中では見所があった方だ。でも、もう少しクルサードしないとね。

 今日は良い牛が出た。だからだろうか、クアドリージャたちが良かった。バンデリージャで毎回のように拍手が起き、挨拶したのも2,3人いた。ピカドールも良かった。特に4頭目のピカドールは遠くから牛を呼んで見事なクイダッソだった。退場の時、喝采が鳴った。

 「牛はいた。闘牛士がいなかった」と誰かが言っていた。昨日に比べれば良かった。今日はそんな闘牛でした。


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