牛から何カ所も角に刺されながら耳2枚を切ったファエナ直後のホセ・トマス。
右太腿には20cmの角傷。膝と脛にも角に刺されていた。
初めの牛では、顔からも血を流していた。
このあと、耳を受け取りそのまま、エンフェルメリア(医務室)に、
痛い足を引きずりながら自分の足で歩いていった。
誰の力も借りずに・・・。耳など受け取らずに早く
手術をしに行けばいいのに、必ず観客に挨拶を
してからでないとエンフェルメリアへは行かない。
頑固なのだ。ただ、頑固なのではなく、固い信念を持って
そういう風にやっている。この時の表情は、
何というか、大仕事をやり遂げたあとの気が抜けた
状態だ。それだけ、命を賭けて、燃焼しているのだ。