99年カステジョンの闘牛開催予定表と見所

por 斎藤祐司

 

*3/7 カステジョン。牛、ホセ・ルイス・マルカ。

“ホセ・マリア・マンサナレス、エンリケ・ポンセ、アルベルト・ラミレス”。トマール・デ・アルテルナティーバ。

*3/8 カステジョン。牛、ブエナビスタ。8頭。

“ファン・モラ、モランテ・デ・ラ・プエブラ、エウヘニオ・デ・モラ、ミゲル・アベジャン”。

*3/9 カステジョン。若牛、ハンディージャ。

“ヘスス・ミジャン、ファン・バウティスタ、ラファエル・ロンキージョ”。

*3/10 カステジョン。騎馬闘牛。牛、ロス・スパルタレス。

“フェルミン・ボオルケス、アンディー・カルタヘナ、パブロ・エルモソ・デ・メンドーサ、パコ・オヘダ”。

*3/11 カステジョン。牛、ハビエル・サンチェス・アルホナ。

“エル・コルドベス、エル・フリ、アルベルト・ラミレス”。

*3/12 カステジョン。牛、ペドロと、ベロニカ・グティエレス

“エスパルタコ、ホセ・トマス、ホセ・ルイス・モレノ”。

*3/13 カステジョン。牛、アルクルセン。

“ビセンテ・バレラ、リベラ・オルドニェス、ウセダ・レアル”。

*3/14 カステジョン。牛、ビクトリーノ・マルティン。

“フランシスコ・エスプラ、マヌエル・カバジェーロ、ペピン・リリア”。

*3/19 カステジョン。牛、ハンディージャ。

“クーロ・ロメロ、ソレル・ラサロ、エル・フリ”。


カステジョンの見所

por 斎藤祐司

 スペインの闘牛シーズン初めのフェリアがカステジョン。

 初日にアルベルト・ラミレスのアルテルナティーバ。彼は、期待の闘牛士です。去年のサン・イシドロ祭で観ましたがクラシック・スタイルの闘牛士。理念先行型闘牛士です。セビージャのアフィショナードに高く評価されている。去年は、エル・フリと何度かマノ・ア・マノ(一対一)をやった。闘牛を始めて今年で確か3年目です。牛の動きをもう少し分かってくると化けるでしょう。昔のマノロ・サンチェスの様な美しいパセをします。

 マンサナレスは、80年代NO1闘牛士になったことがあります。怪我の少ない人。ポンセは、地元がバレンシアなので、このカステジョンでは張り切ってやるでしょう。やりすぎの感があるが、はじめて観る人にはとても印象に残ることでしょう。

 8日は、4人の闘牛士で行われる、変則開催。ファン・モラは、正統派闘牛。現在唯一ファエナで初めから真剣を使う闘牛士。玄人好みの闘牛を見せてくれる。モランテは、去年のセビージャとサラゴサの最優秀闘牛士。彼もクラシックな闘牛をする。

 エウヘニオは、去年のサン・イシドロ祭の最優秀闘牛士。ロディージャ(膝を着いたパセ)は一見の価値あり。(詳しくは、闘牛士紹介を) アベジャンは、去年のサン・イシドロ祭、最優秀見習い闘牛士。カポーテ技が観ものだ。ムレタ技はあまり好みじゃない。が、才能溢れる闘牛士。

 9・10日はカット。11日は、派手な闘牛を売りにするエル・コルドベス。父親は、60年代闘牛界にセンセーションを巻き起こしたマヌエル・ベニティス“エル・コルドベス”。本当の親子はどうかは分からないが、闘牛は正に父親のコピー。カエル飛びで闘牛場を湧かせる。牛を怖がらない勇気は見物。頭突きなどの派手なアクションは笑える。が、ちゃんとした技術も持っている。

 エル・フリは今年スペインで1番注目の闘牛士。若干16歳の若さで限りない才能を感じさせる。カポーテは他のどの闘牛士も出来ない技を見せてくれる。バンデリージャは良い牛の時だけ撃つ。これも見物の1つ。ムレタも良い。彼が出る日は切符は売り切れになるかも知れない。(アルベルト・ラミレスは、上記と同じ)

 12日の、エスパルタコは、大怪我からの本格復帰の日。7年連続NO1闘牛士の経歴を持つ。どんな闘牛を見せてくれるか楽しみだ。前と同じ事、やってたらがっかりだが。ホセ・トマスは、スペイン人の目の肥えた闘牛ファンが、「今1番の闘牛士」 と認める闘牛をする。南米ではあまり良くなかったがいつでもプエルタ・グランデをする力を持っている。ホセ・ルイス・モレノは去年のシーズンの終わりに良い闘牛はしていた。それが今年に繋がるかどうか。

 13日は、地元近くの出身のバレラ。マノレーテ張りのファエナは良い牛でこそのもの。オルドニェスは、大闘牛士パキーリの息子。アントニオ・オルドニェスの孫。観るべきものはカポーテと顔?レアルは、去年のマドリード、秋祭りの最優秀闘牛士。今年期待の1人だ。

 14日の、エスプラは闘牛博士。あらゆる事を知っている。バンデリージャ撃ちを見せ場とするが、角の間で撃つ事は少ない。カポーテ技と、レシビエンド(牛を向かえて刺す)の剣刺しは、物凄い。マヌエルは、去年のサン・イシドロ祭で同じビクトリーノ・マルティン牧場の牛でグラン・ファエナ(物凄いムレタ捌き)をした。あの時は泣けた。その再現があるか。ペピン・リリアは、ひたむきに闘牛をする。彼のやる気が見物だ。


http://www2u.biglobe.ne.jp/~tougyuu/以下のHPの著作権は、斎藤祐司のものです。勝手に転載、または使用することを禁止する。


ホームに戻る