CEマシンのメリットの一つにPCとの連携があります。しかし、公称とは裏腹に、はっきり言って使えない部分があります。ここで示すのは、それをできるだけ補うTIPSです。
WindowsCE2.11に搭載されているPocketWord3.01は前のバージョンと異なり、MS-Wordの文書を直接読むことができるようになりました。しかし、読めるといっても、いくつか、問題点があります。
その中でも、私が最も困っているのが、図入りの文書では、図が表示されないという点です。
この場合、図というのは、ドローソフト(Visio等)やペイントソフト(Paint等)で作った図はもちろん、表計算(Execl等)で作ったグラフ、さらには、Execlの表を「形式を選択して張り付け」た表まで含まれます。
従って、これらを多数使ったMS-WORD文書をPocketWordで見ると、はっきり言って意味がない文書になります(^_^;。
しかし、多少の作業をPC側で行うことで、CE上で閲覧することが可能になります。
つまり、PC上において、MS-WORD文書をHTML形式で保存すれば、それをPocketIEを使って、図入りの文書を閲覧することが可能になります。
基本は簡単です。CEに文書をコピーする前に、PC上のMS-WORDにおいて、HTML形式で保存してください。すると、HTMLファイルとGIFファイルができますので、それらをCEの方にコピーし、PocketIEで閲覧すればいいわけです。
なお、ここで、示した方法は、MS-WORD97でしか確認していません。たぶん、MS-WORD98なら大丈夫と思いますが、MS-WORD2000ではXML保存の機能はありますが、HTML保存の機能がありません。PocketIEがXMLファイルに対応しているかどうかわかりませんが、もし、WORD2000で保存した文書も閲覧できるようだったら、ご連絡願います。
さて、基本は簡単でしたが、PocketIEでよく見ると、図の中の字や線がつぶれて見にくくなっている場合があります。これは、WORDが吐き出したHTMLファイルの中の<img>タグのheightとwidthの設定がGIFファイルのサイズと合っていないことが原因です。これを発生しないようにするためには、元のMS-WORD文書の中の図のサイズを「100%」に設定すればいいようです。しかし、実際には、なかなかそうもいきません。そんな場合には、出来てきたHTMLファイルを修正することになります。具体的には、出力されたHTMLファイルをエディタで開いて、<img>タグのheightとwidth指定を削ってしまいましょう(本来は、正しい値のheightとwidth指定に書き換えた方が良い)。なお、もし、エディタが、秀丸とか高級なものを使っているなら、置換機能を使えば修正がぐっと楽になります。
以上の方法で、図入りの文書を閲覧することが可能になりましたが、以下に示すような問題点もあります。
最後に、MS-WORDのHTML変換機能は文法的にムチャクチャなので、この方法で作成したHTMLファイルはCE上でのローカルな閲覧にとどめ、インターネット上に公開するのはおやめください(^_^;。
1999/11/6 執筆