日影規制

6 日影規制

日影規制は,一定の中高層建築物が日影を生じさせることに規制を加え周囲の日当たりを確保することで,快適な街づくりを目指す規定(集団規制)だ。日影規制のことを,正確には,日影による中高層建築物の高さの制限という。

(1)
日影規制の対象になる場所は,次の10個のどれかだ。
①第一種低層住居専用地域
②第二種低層住居専用地域
③第一種中高層住居専用地域
④第二種中高層住居専用地域
⑤第一種住居地域
⑥第二種住居地域
⑦準住居地域
⑧近隣商業地域
⑨準工業地域
⑩用途地域の指定のない区域
ただし,①~⑩の場所であっても,実際に日影規制するには,地方公共団体の条例で,日影規制の対象になることが指定されることが必要だ。

(2)
商業地域・工業地域・工業専用地域の3ツの用途地域にある建築物は,日影規制されないのが原則だ。
ただし,商業地域・工業地域・工業専用地域の3ツの用途地域にある建築物でも,高さが10mを超え,かつ,日影規制の対象区域内((1)の①~⑩の場所)に日影を生じさせる場合には,その建築物を対象区域内にあるものとみなして日影規制される。

(3)
日影規制の対象区域内((1)の①~⑩の場所)にある建築物でも,すべての建築物が日影規制されるわけではない。日影規制されるのは,次の規模を有する中高層建築物だ。
①第一種低層住居専用地域と第二種低層住居専用地域では
…軒高7mを超え,または,地階を除く階数が3階以上の建築物
②第一種中高層住居専用地域・第二種中高層住居専用地域・第一種住居地域・第二種住居地域・準住居地域・近隣商業地域・準工業地域では
…高さ10mを超える建築物
③用途地域の指定のない区域では
a.軒高7mを超え,または,地階を除く階数が3階以上の建築物
b.高さ10mを超える建築物
のどちらか。
a. とb.のどちらにするかは,地方公共団体が,その地方の気候及び風土,その区域の土地利用の状況等を勘案して,条例で指定する。

(4)
建築物の敷地が道路,線路敷,川,水面,海等に接する場合や隣地との高低差が著しい場合などは,日影規制の緩和措置がある。
でも,建築物の敷地が公園に接していても日影規制の緩和措置はないので注意が必要だ。

(5)
同一の敷地内に2以上の建築物がある場合には,日影規制は1ツ1ツの建築物についてするのではなく,これらの建築物を1ツの建築物とみなして日影規制される。

(6)
知事が関係市町村の意見を聴いて指定する区域内で,かつ,地方公共団体が,条例で定める場合には,「都市計画区域および準都市計画区域」外でも日影規制がされる。




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