タイの新聞やTVでは日本のことがよく登場する。おもに政治・経済の事件が多いが、当地、バンコクで日本はどう紹介されているのだろうか?逆説的だが、日本(あるいは日本人)を知る意味でも興味があるところ。で、タイのマスコミに登場した日本のニュースを紹介することにした。ただし、日系企業のニュースは【企業レポート】に掲載します。
【総選挙】(00年6月16日)
小渕元首相の死亡、森新総理の就任、そして総選挙はタイでも多く報じられた。そして今、日本は選挙運動中(でしょう?)。16日付けネーションは、森首相が電車の中で若いOKと談話している写真を掲載した。手には扇子…ってことは日本も暑いのか。隣にいるOLは厚底サンダルにミニスカート、なんかオジさん恥ずかしくなっちゃった。
【東大よ、さらば】(00年5月24日)
バンコク・ポストの「アウトルック」は、「古い大学で勉強するのは苦痛だ」との見出しで、”東大人気”に陰りがでている記事を紹介している(AP電)。背景には学歴偏重の企業風土が変わりつつあるほか、少子化に向けて私立大学が改革に力を入れていることを上げた。一方、日本の大学への入学を辞退して海外に留学する若者が増えていることも紹介している。タイでも海外に留学する人は多いが、自分のキャリアアップのため。実際、給料も違う。日本もようやくタイ並みになってきたってことか?
【2000円札下着】(00年5月13日)
TVを見ていたら下着姿の女性がでてきた。ピチピチでどきどきしたが、2000円札発行にしなんで日本のメーカーが発売する札をプリントした下着のニュースだった。一緒にみていたタイ人の男性は、「色が白くて、オッパイとお尻がぷりぷりで堪らんないなー!」と全然関係ないところを見ていた。でも、タイのバーツ紙幣では絶対にできないと思った。札には王様の顔がすべての紙幣に印刷してあるから。不敬罪でござる、よ。
【出光のCM】(00年4月18日)
テレビを見ていたら、突然、ちょんまげをした日本人が登場してきた。ちょんまげをした侍がオートバイに乗っていて、道を歩いていた老婆に声をかけ、家まで送ってあげるストリーである。でも役者はみんなタイ人で、話す言葉も当然ながら全部タイ語。家に着くと子供達が出てきて、ちょあんまげの侍に感謝の気持ちを表す。当然、タイ語。で、当然ながら、ちょんまあげに会わせてみんな和服を来ている。最後に「日本からの感謝の気持ちをあたなに…」なんてナレーションがでてきて終わりだ(たぶん、そんなコトを言っていると思う)。なんか気色悪い感じだ。実は、出光石油のテレビCMである。もし資金に余裕があるなら別なモノに代えて欲しい。でも無理か。いま日本の石油会社に余裕なんかないもんな(ぼそっ!!)。
【ウンコ座りは悪いのか】(4月12日)
人通りが多い繁華街でウンコ座りする日本の若者の写真をAPが配信、バンコクポストが「OUTLOOK」欄に大きく掲載した。「たぶん、他の国の若者はもっとマナーが良いだろう」とのP説(写真説明)。さらに続けて「しかし、日本の文部省は、昨年行った調査によると、青少年の犯罪は他国よりも減少傾向にあると発表している」と皮肉っている。ついでに有名な朝日新聞の記者だった本多勝一氏はウンコ座りのことを、なぜか「ベトナム座り」と表現していた。個人的には、どうしてベトナム座りなのか、そっちの方に興味がある。
【インターネットが加速?】(4月12日)
郵政省が毎年発表する「通信白書」がバンコクポストで割りと大きめの記事として扱われている。日本にある4500万世帯の約19・1%がインターネットに加入、増加率も急上昇していると伝えた。またNTTドコモの「iモード」も100万加入を突破すると伝えた。タイではなぜかインターネット関連ネタや通信がIT(情報技術)ネタとして持てはやされる傾向が強いんだよね。昔のマルチメディア・ブームみたい。くだらねーや。
【利便供与?】(4月6日)
タイ初のUHF局として誕生した「iTV」が人気だ。世話になっているラムカエ家ではお父さんが毎朝、必ず「iTV」のニュースを見ている。各紙の記事を紹介するやつで、日本でいえば「やじ馬ワイド」みたいな番組である。ニュースを中心とした番組つくりで、映画も多い。先日、その「iTV」をみていたら日本が出てきた。白人のレポータがカシオの電子メモ帳を紹介しているのだが、そこに搭載された「ペット・テレパシー」なる機能を説明している。タイ語が不自由なので詳細は不明だが、面白かったのは電子メモ帳の裏に「カシオ計算機広報室」とのしっかりと映っていたこと。利便供与じゃん、とか思ってしまった。日本のマスコミは閉鎖的だとか、日本に本当のジャーナリズムはない、なんてカッコ良いこと言いながら、「やってること同じじゃん」とか思ってしまった。筋違いかな。でも撮影後に映像はちゃんとチェックした方がいいぞ。まぁ、無理か。外人はカタカナと漢字が読めないもんな。少しは勉強しとけ!!
【小渕が危ない】(4月4日)
小渕首相が脳梗塞で倒れた、と知ったのは2日夜のTVニュース。「命は大丈夫、でも頭がやられて仕事はできそうもない」とタイの知人が教えてくれた。翌日のバンコクポストには「頭が死んだ」との見出し。よく4日も一面に記事が掲載されており、TVも連日、日本の様子を伝えている。日本人の知人に読売新聞をみせてもらったら一面トップだった。だろうな。前に昭和天皇が死にそうなとき、たまたま仕事で海外にいた。「おたくの国のエンペラーは大丈夫か?」と聞かれたが、当時の新聞には「彼の名の下に数100万人の人間が死んだ」とはっきり戦争犯罪者であると断定した解説がでていた。帰国して雰囲気が全然違うので驚いたことがある。小渕倒れる!!で日本の雰囲気はどうなのだろうか?おせーて。
【火山が爆発】(4月2日ごろ)
「また日本で火山が爆発したそうだ」とタイ人の知人が教えてくれた。TVニュースをみたらしい。1日に日本を立ったが、飛行機で乗り合わせた隣の女性が読んでいた新聞の一面トップがこの記事だった。普賢岳が火砕流がおきて10人以上が死んだときもタイにいてTVニュースをみた覚えがある。なんかヘンな巡りあわせだ。タイには火山も地震もないので(本当はあるらしいが…)、とくにタイ人には興味深いニュースに映るらしい。が、個人的にはタイ入りして直ぐだったので、体も頭も爆発寸前。関係ねーけど、さ。