【ストーリー】

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繰り返される日常
当たり前に過ぎていく時間
それが
幸せだとか・・・不幸だとか
考えもせず過ごしていた
 
そして
それが、当たり前だと思っていた
 
見上げれば
いつも
月がいた


ここは、月並木町
都心からも離れる静かなベットタウン
僕達は、そこで毎日を忙しく暮らしている

朝から学校に行くために眠い体を起こして
授業は、相変わらずつまらない
昼休みは、友達と雑談
午後は、部活
宿題は、かったるい
休みになれば、友達と待ちに遊びに行く
バイトに精を出しているやつもいる…

そんな忙しくも楽しい毎日を過ごしている

それが当たり前で
いつまでも続く物だと思っていた
そして、どこまでも続けたいと思っていた…

でも…見上げていたフェンスもいつの間にか目の高さになり
町並みも新しくなっていく
流れた時間の分だけ僕達は、成長しているのだろうか?

季節は、ゆっくりと巡り姿を変えていき
吹き抜ける風のように少女は、現れた

月乃

月の生まれる場所を求めて旅を続ける少女との出会いが
僕らの時間を動かし出す…

見上げれば、いつも
月がいた…