とりあえず同じようなことをしているかたのホームーページはないかなとかる〜く探してみましたが, ないようなので,ここに紹介いたします。 ============================================== ThinkPad365EDには,HDDとして540MBが搭載されています。 残念ながら,今となってはあまりにも小さいので,換装しました。 ただ,この機種は「2GBを超えたHDDはろくに使えない」という症状があります。 これをTDAは打破し,4GBのHDDへの換装を成功しました。(現在は諸事情により,2.1GB になっています) ============================================== その換装レポートをここに報告いたします。 お約束ですが,以下の作業は私TDAが行って成功はしましたが,これをごらんになって作業をした としても,当方は何の保証もしませんし,責任を負いません。義務もありません。 すべてその作業をした各自の責任のもとで行動してください。 大丈夫ですね? では,換装レポートです。 <写真1> これが実物のTHINKPAD365EDです。 <写真2> 銘板?確かに365EDです。ぼけてますがお許しを。 <写真3> 左右のスライドを手前にひきながら,キーボードを起こすと,中身が見えます。 右側のバッテリを引き起こし,取り外します。 黒いシートを持ち上げると,基板が見えます。 <写真4> 中央に増設RAMがあり,それを押さえている金具&ねじをはずすと,CD−ROMに半分隠れたHDD が出現します。(すでに取り付け済みなので,撮影はしていません) 交換したHDDはIBMのDKLA-22160です。わりとポピュラーなHDDのようです。 ただし,もともとのHDDと比べてねじ穴の位置(もとは「内ねじ」で,22160は「外ねじ」。今は「外 ねじ」が主流のようです)と厚さが異なります。 取り付け金具がかなりきついので,ねじをつけなくても大丈夫と私は判断し,そのままはめ込んでしまい ました。取り付けてから半年くらいになりますが,特に問題は起きていません。 厚さの違いについては,スペーサ代わりに紙を折った物をはさんでいます。 THINKPAD365EDはわりとHDDを交換しやすい構造になっており,マニュアルにも換装方法は記載されて いたはずです。 <写真5> さて,現在のドライブ構成です。さすがDSTN液晶。撮影すると見えにくいですね(^^;)。 Cドライブが1.7GB,Dドライブが204MBでおおおおよそ2GBになっています。 <写真6> プロパティを見ましょう。ドライブCです。1.78GBですね。 <写真7> ドライブDです。204MB。 <写真8> さて,そろそろ種明かしです。 換装後の領域情報です。 この写真を見てピンときたかたおられますでしょうか? 他のページでもよく見られるように,ふつう,ThinkPad365EDに2GB超のHDDを載せる と,サスペンド領域を確保することができなくなります。これで我慢して使えるのならば,何GBでも, 普通にインストールして使ってOKです。 ただ,サスペンドが使えないのと,毎回起動するごとに「サスペンド領域がないよ!」と,しかも英語で 警告メッセージが表示されるのが精神的によくないです(?)。 そこで,思いついたのがこの解決策です。 といっても,私のオリジナルではありません。 会社でシャープのメビウスノートのHDDの換装を依頼されたことがあります。そこで,あちこちとメビ ウス関係のホームページを見て換装についての情報を探していました。 そのなかに,このThinkPad365EDとほぼ同じような状況にあるメビウスでの換装についての 記述が見つかりました。 ここです。http://www2s.biglobe.ne.jp/~Kamata/mebius/hdd3.htm ぜひご覧下さい。 また,この記事のもとになるページもあったのですが,現在は削除されているようです。 手順は 1.まず,2GB以内で基本パーティションを作成する 2.残り領域を「拡張領域」として領域確保する。 3.はじめの基本領域を削除する。 4.PHDISKを実行する。 5.再度基本領域を作成する。 です。 これをもとに作業してみました。 はじめに,起動ディスクを用意します。365EDには,CD−ROMドライブが内蔵されているので, わりと再インストールは楽です。起動ディスクには,CD−ROMドライバ,FDISK,PHDISK, そして後述しますが「MBM」を入れておきます。(後ろ3つは他のFDに入れていても大丈夫です) 1.FDISKを起動して,基本領域を作成します。大きさは1.8GBくらいがいいでしょう。 ※大きすぎると365EDはそのHDDからは全く起動しなくなります。もしこの状態になってしま ったら,他のコンピュータでFDISKを使って,全領域を開放して最初からやりなおします。 2.「拡張領域」を確保します。大きさは任意です。まぁ残り全部とりあえず1つにしておきましょう。 (※この後,私の作業ではトラブルが発生しています。ご注意下さい) 3.さて,基本領域を削除です。FDISKから「基本領域を削除」する項目を選びます。 …って,できないやん。(--;) 拡張領域があれば,基本領域は削除できない仕様のようです。FDISKのバージョンにもよるのかもし れませんが,私の手持ちのものでは,できませんでした。 そこで「MBM」の登場です。もともとは,マルチブートをするためのツールですが,かなり高度なパー ティション編集ができるようです。ダウンロードはこちらからできます。私は詳しくは知りません。 目的は1つだけ。「基本領域の削除」です。 http://elm-chan.org/fsw/mbm/mbm.html DOSを起動して,MBMが入っているFDを挿入し,A:\>MBM EDIT[ENTER] とすると,編集モードにな ります。HDDの領域が2つ表示されているので,基本領域にあたるほうに反転カーソルをあわせ,「0」 (半角ゼロ)を入力します。[F8]キーを押して編集を確定します。これにより,基本領域が削除されます。 4.起動ディスクで再起動し,PHDISKでサスペンド領域を確保します。 A:\>PHDISK /create /partition[ENTER] 5.FDISKで基本領域を作ります。 また,この領域を「アクティブに設定」するのを忘れないようにしましょう。 さて,起動ディスクで再起動し,基本領域,拡張領域ともにフォーマットします。SYSコマンドでシステム を転送すれば,HDDから起動ができるはずです。 一応は起動ディスクの中身を全部HDDにコピーしておきましょう。 また,WINDOWSのCD−ROMの内容も,基本領域のドライブに1つフォルダを作ってコピーしておきまし ょう。\WIN95フォルダの中身だけでいいはずです。 C:\>MD \WIN95CD[ENTER] C:\>CD \WIN95CD[ENTER] C:\>COPY E:\WIN95\*.*[ENTER] でできるはず? HDDに移しておくほうがインストールは速いと思います。 あとはおなじみの(?)再インストール作業です。 さて,安心したのもつかの間,私はこの後,トラブルに見舞われます。 トラブル1→インストール途中でCD−ROMドライブを認識しなくなった。 Windows用のドライバを組み込んだときの切り替えができなかったからかと素人判断しています。 ですので,上記のようにHDDに入れておくほうが安心です。 トラブル2→確保していたはずの拡張領域が解放されている。 これは謎です。BIOSのいたずらでしょうか?この理由から,インストールCDの内容は, 必ず「基本領域」に入れておくのが必須になります。 なお,Windows95のインストール終了後,再度FDISKで領域を確保し,フォーマットして 使っていますが,勝手に解放はされていません。 ただし,Windows98へのアップグレード時には再発することが予想されます。必ずバックアップ してからの作業をおすすめします。 <写真9> Windows95が起動しました。 今となっては非力なマシンとなってしまいましたが,ちょこっとしたことには使えます。ただ,HDDの 容量はもともと540MBで,この「2GB制限」のために使いづらかったのは事実です。 換装や多くのソフトをインストールすることを断念し(かつて私もそうでした),そして365EDに愛 着のあるかたにとっては,挑んでみる価値はあると思います。 保証はしませんが,トライされるかたには成功をお祈りいたします。