SCENE III

やっとAmazonから届いた。予約した人には、発売日に届くようなサービスが欲しいなあ。店頭より300円くらい安いけど。

SCENE III (初回限定版DVDつき)

「SCENE III」というタイトルではあるけど、「I・II」のようなバラード集という感じでもない。提供曲もカバーもないから、まさしく、いまのASKAという感じ。

先日、東京で開催されたシンフォニック・コンサートに行けば良かったと後悔させられる名盤です。札幌のコンサートホール「kitara」でやってほしいなとか思った。

収録時間が40分もないから、うちから出発して電車に乗って札幌駅につく頃に聴き終わる。ちょうどいいサイズだと思う。曲数や収録時間が多いと、どうしても聴く曲を選ぶようになってしまうけど、これくらいコンパクトであれば、アルバム単位で何度も繰り返して聴きやすい。C&Aのアルバムの曲数は、少なくなっていく傾向にあるけど、そんなに悪いもんじゃない。

「ジャケット」
最近のなかではいちばんよいですな。気に入ったので、このサイトのデザインにもイエローを取り入れてみました。でも、実物の蛍光的なイエローをモニタで表現するのは無理っぽいので残念。あと、Aさんが5年前の「good time」より若々しい。

「散文詩」
。いままでみたいに何篇かの詩があるのではなく、1つの詩を分けている。で、じっくり読むけど、むつかしい。よくわからん。例によって、何年か経ってから、意味が実感としてわかるようになるんだろう。たぶん。

「birth」
CHAGE兄がイベントで札幌に来たときに出演したレディオで初めて聴き、ジャズっぽい感じで踊っているピアノだなあと印象を受けた。アルバムを通して聴くと、アルバム全体的にそういう傾向を感じた。この曲が、アルバムの核になると思うんだ。初回限定版のDVDに収録されているPV見ると、ASKAさんがドラクエの洞窟っぽいところで歌ってる。

「good time」
C&Aは、ライブではほとんどの曲をどこかアレンジし直しているくらいだから、リアレンジされても違和感がない。これもそう。「この曲を聴いてた頃の思い入れが大きいから、アレンジし直してイメージをぶち壊さないでほしい」みたいなことが、C&Aに関してはまったくなく、むしろ逆に楽曲の色んな可能性を見せて欲しいなあと思うのだよね。

「愛温計」
「はじまりはいつも雨」の続きという楽曲。最後のフレーズのメロディにどきっとするですよ。「はじまりはいつも雨」の続きというイメージが強いので、1つの独立した楽曲として聴けるには、もう少し時間かかるかな。来月からのツアーでは、この曲から「はじまりはいつも雨」につながったりするんだろうか。

「walking around the Xmas」
サビの歌詞が、ASKAっぽくない。「Ah〜」とか「ボク」「キミ」なんかは、松井さんの書いたところなのかなあ。でも、「服でも脱ぎに行きませんか」という歌詞は、ASKAさんぽい。

「心に花の咲く方へ」
さらに落ち着いた大人っぽい感じになった。「そこには何もない景色が・・・」のコーラスが好きだ。ていうか、クレジットにはバックコーラスがいないので、ぜんぶASKAさんの声なんだなあ。

「君の好きだった歌へのプロローグ」
C&Aの「Code Name.1 Brother Sun」にある「君の好きだった歌」へのプロローグ。この曲と「君の好きだった歌」を続けて聴いたらつながるかなと思って、iTunesでプレイリストを作ってやってみたが、そういうもんではないようだ。

「背中で聞こえるユーモレスク」
ASKAさんがこのアルバムで「古き良きアメリカ」を目指すといっていたが、この曲がいちばんその志向が強いかな。詩の世界としては、「野いちごがゆれるように」に近いと思う。

「loop」
きょう初めて手にして何度か聴いたうちでは、これがいちばん好きかも。「birth」のremixなんだけど。冒頭の歌い方が「黄昏の騎士」の台詞のところを彷彿とさせるなと感じたのは私だけですか。曲の途中で「あ、次の歌だ」と思ったら騙される。ユーモレスクはこの曲の最後に出てきます。

「抱き合いし恋人」
いちばん映画音楽っぽいかな。かといって、「BIG TREE」とかいうような、大曲という感じでもないけど。

きっと幸せは
ほんのわずかな愛も見逃さないこと
僕が願うのは
どんなわずかな愛も見逃さないこと


といったあたりに、優しさを感じるなあ。