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タンポポコーヒーの謎

[きっかけ]

 所長は,アウトドアが趣味であり,シーズンオフでもその手の書籍
を愛読している。
 冬も過ぎて春になると,この手のアウトドア入門書が氾濫する訳で
あるが,その中で,必ずといっていいほど出てくるのが,「タンポポ
コーヒー」である。

タンポポコーヒーとは何かというと,早い話が,「タンポポの根を
煎じて飲む」だけの話なのだが,では
・一体どうやって作るのか?
・なんでタンポポを煎じたものをわざわざコーヒーと呼ぶのか?
・大体,本当に飲めるのか? 飲めても,実際に美味いのか?
と言う点が常々疑問であった。

そんなおり,GWに田舎に行くことがあり,きれいなタンポポが
入手可能である点(※1),およびたまたま読んだ本(※2)に
その作り方が絵入りで書かれていたため,この機会を逃す手はない
と思われたのである。


早速,実験である!!














(※1) タンポポなど都会でもそこら中に
  生えているが,どこの犬の小便が
  かかっている解らないモノを食する
  趣味はない。

(※2) 青春BEST文庫「田舎暮らしの愉
   しみ方」(田舎生活友の会編)

[調理]

 早速,レシピ通りに作ってみた。今回はビジュアル的に紹介してみる。
(画像撮影は,CASIO QV-10A 画面左にケラレが見えるが所長のカメラ
 の調子が悪いのであり,QV-10Aの作りがチャチイということはないと
 一応弁護しておく。(買って以来,2回目ではあるが....))

   
 (1) タンポポを掘ったところ   (2) 採取した根を乾かす。   (3) 軒下に陰干しする。
    
の部分を採取する。    (手の出演は,ご令嬢S)


   
 (4) 良く干した根の皮を剥く。 (5) 皮を剥いたところ。     (6) 細かく切ってフライパン
   本には皮を剥けとの指示    一番長い根で20cm位。    で炒る。
   はなかったが,まずそうな   この時点で生乾きの場合   (使用したフライパンは,
   ので剥いてみた。        には,このまま電子レンジ    100円コーナーで見つけた
                     に40秒ほど入れると良く,    ホットケーキ用ミニ鉄パン
                     乾燥すると共になんとなく    である。直径約10cm)
                     良い香りも漂って来る。


   
 (7) 香ばしく色付くまで炒める (8) 炒めた根を刻む。      (9) お湯を注いで出している
    画像のブレは,あまりに    本当はミルで行うように    ところ。粉は紅茶用網で
   手際の良い箸さばきが     書かれていたが,3000円   漉した。
   時空を歪めたせいである。   もしたので止めた。


 
 (10) 完成  (^○^)

 なかなか良い色である。(実際よりはやや濃い目に写っているが...)
 
 結構簡単であった。

 

 サービスカット。
 後ろは黒潮渦巻く太平洋である。

 本文とは何の関係もない。(~_~;)
 


[味見]

 まず,匂いをかいでみたところ...ちょっと焦げ臭い。
 炒りすぎたのだろう。気をつける点である。

 飲んでみる。...薄ーーいコーヒー,というよりも,濃いウーロン茶っぽい
味である。ただ,別に嫌な味ではない。
 舌の奥にほんのり苦味が残るが,タンポポの苦味か焦げ味かは不明。

 せっかくのコーヒーなので砂糖を入れてみたが,甘味が増しただけで,
別段変わりはない。ただし,ブラックよりはまろやかになった。

 ついでにミルクを入れてみたところ...客先で出される,めちゃくちゃ薄い
コーヒーのような味になった。


[結果]

 炒り方次第では,本当にコーヒーそっくりの味にすることも可能と思われる。
 何より,自分で採取したものを飲む感覚は格別である。

 味も悪くないし,飲んで3時間経つが別段おかしな症状も出ない。
 一応,成功であると思える。

 根の採取が面倒であるが,また春先には試して見たい味である
  





















蒲公英(タンポポ)には,根に薬効
成分があり,催乳、胃腸病、肝臓病、
婦人病、黄疸、痔、腸炎、強壮などに
よいとされているそうな。

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