鳩ノ巣渓谷 5歳♀・初ハイキング編 (2000/10/28)

 

1. コース選定まで

    西暦2000年も次第に秋が深まってきた10月末。
    8月の富士登山で心身共にリフレッシュされた効能が,そろそろ切れかかってきた。
    「これは,そろそろ山へ行って自然に触れないと,あっという間に冬になってしまうぞ..」
   ということで,いつもの同行者(小4♂)に打診するも,最近始めた少年野球の練習が
   忙しいと,冷たい返事。
    それならばと,娘(5歳)に「山に行きたいか?」と聞くと,今まで留守番ばかりで羨ましかった
   らしく,二つ返事で「行きたい」と言ってくれた。

     ということで,同行者の範囲を広げ,来るべき一家での登山に備えるべく,五歳の娘を
   山好きにすることを目標に,初ハイキングに連れ出すことに相成った。

    初ハイクということで,これで嫌な思いをさせてはなるまいと,電車で行けて(娘は車に弱いし
  今ならタダだ!!),自然に触れられる,整備されたハイキングコースを物色したところ,
  「るるぶ・日帰りハイキング&温泉 首都圏版70コース」のトップに,奥多摩・鳩ノ巣渓谷ハイクが
  写真入りで載っていた。
   奥多摩に一度行って見たかったことでもあり,温泉(奥多摩・もえぎの湯)はあきらめるとして,
  このコースにチャレンジすることに決定した。   


2. 報告の前に

   参考にした「るるぶ」には,かなり詳細な地図が載っており,遊歩道設定されたコースの
  ようにも書かれてあったので,コースとして特に心配はしなかった。
   ただ,初めて行く地域で,地図と実際の地形との雰囲気がつかめなかったところもあり,
  実際に歩いてわかりにくかった点もいくつか存在した。

   そこで,私が実際に歩いた内容を元に,コース上の注意点も含めてMAPを作成してみたので
  もし,同じコースを行かれる方がいらっしゃったら,参考にしていただきたい。  

  鳩ノ巣渓谷・ハイキングコースMAP (2000.10.28現在)

  

   MAP上の赤い太線は国道411号線(青梅街道),明るい紫の点線が歩いたコース,
 黄色の丸で囲まれた部分
は注意すべきエリア,数字付の短い矢印が以下の報告の写真と
 その撮影方向を示している。


3. 実施報告

  西暦2000年10月28日(土),気合を入れて朝5:30に起床した私と娘(以下,)は,奥多摩への
最短アクセスを狙うべく,新宿発7:43「特別快速ホリデー快速おくたま1号」に乗るべく,家を6:40に
出発した。この「ホリデーおくたま号」は,五日市方面の電車と併結されており,前よりの6両(4両?)が
奥多摩まで直通で行ってくれることになっている。
 新宿発10分前には乗車できたが,乗っている人は我々のような超軽装のハイカーは少なく,結構
気合の入ったハイカー中年男女や,でかい1〜2泊装備ザックを抱えた若者達が大勢いたので,
ちょっと驚いた。

我々の下車駅は,JR青梅線・古里(こり)という駅で,
ホリデー快速は御岳駅から奥多摩駅まで止まらない
ため,古里駅2個手前の御岳駅で一旦降り,後続の
各停に乗り換えることとなった。

← 御岳駅でのスナップ。奥に見える橙色の電車が
  乗ってきた「ホリデー快速おくたま号」の後ろ姿。
  青空ではなかったが,なかなかよい天気でハイク
 日和であった。
  このあたりでも,空気のキレイさというか透明度
 が実感できて,も嬉しそう。


 さてさて,後続の各停で10分も乗ったところで,
目的地の古里駅に到着。

 この駅で降りる人は,ほとんどが我々と同じコースを
歩く人だったみたいだった。その数10人ほど。

← 「るるぶ」に載っていた写真と同じアングルで
 記念写真(A)を取り,他の人と一緒にならないように
 ちょっと時間をずらしていざ出発。


 「るるぶ」には,「駅前の青梅街道を右でたどる」とあったので
何も考えずにすぐに右に曲がり,道路の右端の歩道を歩いた。
 しかし,この先の遊歩道への入り口が道路左端の方にあり,
なおかつ,交通量割合多く,横断歩道もないため,横切るのに
苦労した。

 駅から青梅街道に出たら,向かいのコンビニ方向へそのまま
道路を横切って渡ってから,道路左端を進むのが正解。

←  問題の道路右端歩道を歩く
   手をつないでいたのを離し,「写真撮るから」と急に一人で
  歩かせたため,後ろを気にしながら歩いている。




 さて,なにやら待町並みの風景のようだが,これが第一の
注意点,「木の家」曲がりである。
(MAP右下の黄色丸で囲んだ拡大図を参照)

 何が注意かというと,「るるぶ」には「木の家を過ぎてすぐの角
を左へ下って...」と書かれているので,てっきり「←遊歩道」
のような看板が出ているのかと思ったら,何もでていない。

 本当に「木の家を過ぎてすぐ」の下り坂を下るのだが,すぐ
過ぎて気がつかず,その先20mほどの歩道の終点まで歩いて
行って間違いに気づいたのだ。

← その「過ぎてすぐ」の坂を下って,下から道路方面を見上げた
 ショット(C)

 坂を降りて,また右に折れて,車1台位の幅の道を歩いていく。
 これしか歩けそうな道がないので,仕方なしに歩いたというのが
本音。

← これがその狭い道のスナップ(D)

  ちなみに,言いそびれていたが,「木の家」とは,特産の檜を
 樹脂加工したお椀たお盆など自然の素材を生かした食器やアク
 セサリーを販売するお店で,鎌倉街道沿いに駐車場もあった。
  開店前に通ったため,中を見れなくて残念。お茶碗が欲しかった
 のだが...


  上記の細い道沿いに歩いて行くと,道路が橋状になっている
 部分でその下に結構立派な滝があったりする。

  その両端は民家だったりするのだから,自然の宝庫である。

←  がそこで滝と写真を撮れというので撮ったのだが,なんか
  表情が変なのと,欄干から離れ気味でうまくアングルがとれない。
   「もっと近くへ行け」と無理やり立たせて撮ったのだが,後で
  理由を聞いてみると...(E)

←  そのまま道なりに歩くこと数分,そろそろ不安になりかけてきた
  ところで,ついに看板を発見。(F)

   それにしても,,ちょっと写真写り悪いぞ....
   (実物はもっと可愛い。)


  この看板を過ぎて,最初の橋「寸庭橋」を渡ってすぐの橋のたもとを右に降りる鉄製階段があるので,
 そこを降りると,ようやく山道の始まりである。


左上) 山道に入って少し先の看板付近(G)

右上) すぐに川辺リを歩くことになる。足元が濡れて
    ちょっと怖そう(H)

左)  すぐにまた山方面に戻って,だんだん登りに(I)

左下) つづら折れをかなり登ったところで一休み(J)
     さすがに暑くなって上着を脱ぐ。

右下) ちょっと休んで元気一杯の (K)

 このまま,山道を登りきり,三叉路を右に折れ,鳩ノ巣駅方面に下っていく。
 この道は広くてキレイで歩きやすい。汗が一気に引いて寒くなった。
 そのまま,次の橋「雲仙橋」を渡る。

  さて,ココからが注意点その2。
 (MAP真中下の黄色丸で囲んだ拡大図を参照)

  この,「雲仙橋」を渡ってから,下の川辺に降りるまでの
道が,なんかわかりにくいのだ。
 追いついてきた女性3人組も,ここで迷っていた。

 実際には,下へ下へと続く方面に歩いて行けばよいので
あるが,途中で蕎麦屋「一心亭」への専用道などがあり
間違っても大した距離ではないが,坂がキツイので出来れば
間違わないほうがよいでしょう。
(「一心亭」のそばは美味いとの評判がある。今度は食べたい)

 廃墟の宿のような物の横を通り,最後に階段を降りれば
川辺に到着である。

← 川辺に降りたところで,鳩ノ巣渓谷方面を見る(L)
  後ろに見えるのが,「鳩ノ巣小橋」というつり橋。
  頑丈な作りなので怖くはないが,結構ゆれるので面白い。


 「鳩ノ巣小橋」を渡ったら,結構の水量の渓谷の河岸の岩肌の
上を歩く。

  この季節は,この河岸で絵を書いている人が一杯いた。

← かなり歩いてから降り返って撮った写真(M)
  遠くに「鳩ノ巣小橋」が見えます。

 この少し先に「白丸ダム」なるものがあり,ここを通って対岸の
青梅街道に出られるのだが,この日はダムの工事のため,
そちらへは抜けられなかった。(抜けるつもりはなかったが)

 ダムの横の急な階段(予想していなかったので,ちょっとしんど
かった)を登りきったところで,休憩所(ベンチのみ)とトイレが
あった。

  ここで,が空腹を訴えたため,持参の「サンマの蒲焼」の
缶詰を一緒につつく。なかなか美味であった。も大喜び。

 この先は,ダム湖のほとりを歩くことになる。
 「ダムの巡回路だから,気を付けろ。落石に注意」などと書か
れた看板を見ながら,それでも割と歩きやすい道を20分ほど歩く。

← 湖畔路も後半で振り向いて撮った写真(N)
  このあたりの道が一番広かったかな?


 ダム湖畔の遊歩道も終わると,「数馬峡橋」という大きな橋の下を
くぐって,橋の路面と同じ高さまで階段で登ると,登りきったところの
すぐ右に,うどんと山の幸料理が有名な「鴨足草(ゆきのした)」が
ある。

 いいかげん,腹が減っていた二人は,開店直後の「鴨足草」に
飛び込み,「華御膳」一人前に,一品の「ずりだしうどん」を追加し,
二人で仲良く食べました。
 「華御膳」一人前2,400円はちょっと高かったが,(追加うどんは
500円),そこは小さくても女の子。
 こういう,ちまちました料理にご満悦の様子。確かに美味しかった。

← 満腹でご満悦の。レジでもらった,店の営業日付きカレンダー
 を大事そうに持ってます(O)

  さて,ここから先は奥多摩駅まで30〜40分くらいの時間なのだが,今回はどうしても奥多摩発12:47の電車で
 帰りたかったので,奥多摩まで歩くのは断念し,「数馬峡橋」を対岸に渡った先にある,「白丸駅」でその電車を
 捕まえることにした。

 ← 白丸駅に行く途中の登り道から,人家の下の防護壁を見る(P)
   何でこんな写真を撮ったかって?
   だって,よく見てくださいよ,防護壁を。表面がグニャグニャなん
  です。すごいおっかない風景でした。

   だからついつい...


  白丸駅は無人駅で,一応切符は自販機で買えましたが,時間に
よっては,乗車証明書を取って,後で清算となる場合があるそうです。

  奥のトンネル方向が,奥多摩駅方面です。

← ハイク終点の白丸駅で「ハイ,ポーズ」
  「鴨足草」のカレンダーをどうしても写真に入れたかったらしく,
 右手でこっそり参加させています。


  結局,にとっては楽しいハイキングだったそうで,とりあえず「初ハイキング」は大成功でした。

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