「ここが違います、私のヘリテイジ」

「鉄馬」って、"iron horse"の直訳だと思いますが、ハーレーは本当に「馬」のような気がします。乗馬したことはありませんが、西部劇や時代劇で昔の人たちが、今で言う車のかわりに乗っているのを見て、颯爽と走る姿はとても格好よく見えます。馬が好きな人は、馬の美しさや従順さ、そして逞しさに魅力を感じるのではないでしょうか。
私の目から見ると、ハーレーも何か馬に共通する魅力があるように思えてなりません。きっと、ハーレーに乗られる人は少なからずそう感じているに違いありません。だからこそ「鉄馬」なんて言われるのです。
ハーレーのエンジンの音や、振動はまるで馬が走るのと似ていると思います。「鉄」の「馬」だと頑丈そうですが、なんだか冷たくてただの機械みたいに聞こえます。ハーレーって、「生きてる」感じが伝わってくるのです。それはきっと、エンジンの音と、振動のせいと思います。だから、私はハーレーには命が宿っているように思えるのです。
自分の意思ではびくとも動かないのに、ご主人様が跨るとご主人様の思うままに走り出します。ハーレーは寒い時はご機嫌が悪いです。とろとろと走るのもあまり好きじゃないようです。私たちが気持ちいいと思うような場面では、ハーレーだってすごくご機嫌です。機嫌の悪いときはなだめすかしながら走ってあげなくてはいけません。ここまで乗り手が「気を遣って」乗らなくてはならないのですから、やっぱりハーレーって生きてるんじゃないかと思ってしまいます。
ハーレーに乗っておられる方が、自分のハーレーを愛しみ、きれいに磨いて飾り立てたりするのも、ハーレーがただのバイクではないからだと思います。私も自分のハーレーにこれまで少しずつ手を加えてきました。自分の中にイメージがあって、そのイメージに少しでも近づけたいと思いつつ皆さんも手を入れられているのだと思います。だからこそ、それぞれのハーレーにはそのご主人様の個性がにじみ出てくるのです。
どのハーレーを見ても、ご主人様が如何に愛情を注いで自分のハーレーを育て可愛がっているかがよく分かります。ハーレーを見るとそのご主人様のお人柄が見えてきます。とっても面白いと思います。
私もご多分にもれず、自分なりに愛情を込めて私のハーレーを育てています。これから少しずつ私の愛情を注いだハーレーをご紹介してみたいと思います。

まずは、全体像を見てくださいね。次回からどこに手を加えてきたかを細部にわたってお教えします。お楽しみに。