HOME

管理人が興味を持った雑多な話題についての記事です。

JR東日本に限らず,列車の乗務員が乗務する線区の時刻表をコンパクトにまとめたポケット時刻表を持っているのを目にしたことがあるかもしれません。本来この時刻表は業務用で乗務員が使用したり,販売促進グッズとして得意先などに配ったりしていましたが,一部地域では一般に売られるようになっています。このページでは我々一般の人が購入できるポケット時刻表を紹介します。なお,ほとんどの時刻表はダイヤ改正時に部数・販売箇所を限定して販売されますので,購入はお早めに。


2016年3月ダイヤ改正から仙台支社の時刻表は折り畳み式で「宮城版」「福島版」「山形版」に分かれて無料配布となりました。主要各駅監修の近隣駅掲載折り畳み時刻表は制作されず,こちらに一本化されています。いずれも 1ページ 横 84 mm×縦 171 mmで,宮城版は 12 (横)×2 (縦) ページの両面,福島版は 11 (横)×2 (縦) ページの両面,山形版は 10 (横)×1 (縦) ページの両面(表紙・広告含み)となっています。

掲載路線は,宮城版が 東北新幹線(山形・秋田新幹線は主要駅掲載)・東北本線(福島−仙台−一ノ関/利府)・常磐線(岩沼−原ノ町)・仙台空港アクセス線・仙山線・仙石線・石巻線・気仙沼線(BRTは主要駅掲載)・陸羽東線,福島版が 東北新幹線(山形・秋田新幹線は主要駅掲載)・東北本線(黒磯−福島−仙台)・常磐線(岩沼−原ノ町)・仙台空港アクセス線・奥羽本線(福島−横手)・磐越東線・磐越西線(郡山−野沢・新津)・水郡線(郡山−磐城棚倉)・只見線,山形版が 奥羽本線(福島−横手)・仙山線・左沢線・米坂線(米沢−小国・坂町)・陸羽東線・陸羽西線となっています。

掲載エリアは県別となりましたが,製本することなく1枚の紙に両面印刷で製作コストは安く,さらに広告収入も期待できるため,盛大に配布されています。(個人的には,最初は“何コレ?”でしたが,こういうやり方もアリかと思います。)


2015年5月30日ダイヤ改正版では仙台支社の時刻表に大きな変化がありました。掲載エリアは仙台支社管内と新幹線だけとなり,巻頭の路線図や巻末の営業案内は削除され,総ページ数は144ページとなりました。また,販売価格は150円(税込)になりました。2015年3月改正の段階で 仙台・盛岡・秋田支社別の内容になった模様です。業務用時刻表の経費削減のためと考えられます。


元々の仙台支社の時刻表です。交通新聞社発行で,2009年版までは1冊100円,2010年版からは120円です。掲載エリアは東北6県のJR・第3セクター線の全駅を網羅しており,東北地方の旅行にはこれ1冊で十分です。仙台支社管内のキヨスク・NEWDAYS(一部駅を除く)でダイヤ改正時に販売されます。業務用との違いは表紙の裏側と裏表紙が一般の(主に仙台の土産品)広告になっていることです。2000年6月ごろに仙台駅のコンビニ(当時のJC)で発売されて以来,ダイヤ改正の際に一般に売られるようになりました。

2013年3月版は発売されませんでしたが,2013年9月版は価格を130円として発売されました。BRT路線の時刻も掲載されています (この対応のため制作コストが増加し,2013年3月版の発売が見送られたと推測されます)。2014年3月版は 若干 発売が遅れた模様で,価格は税込130円のままでした。業務用には「改訂版」も存在しました。2015年3月版は発売さませんでした。

秋田支社・盛岡支社は,当初 表紙だけ異なるものを業務用として使用していましたが,2013年頃から仙台支社と同じ表紙デザインになりました。販売はされず駅の窓口に言えばもらえます (各駅の予算で購入し配布している模様です)。


高崎支社の時刻表は,発行元:交通新聞社・販売元:ジェイアール東日本企画・監修:高崎支社で,2013年まで1冊200円,2014年から190円(税抜)です。高崎支社管内のキオスク・NEWDAYSで購入できます。高崎支社管内の路線の他,宇都宮線の列車,横川−軽井沢間のバス路線時刻が掲載されています。

2010年まで業務用の時刻表は季刊で,基本的に春・夏・冬号が一般売りされていました。2011年からは春号のみの販売となりました。2011年版では,時刻表の欄外に「臨時列車の7月以降の運転日は駅係員におたずねください」という注釈が付くものの,臨時列車の掲載は季刊時代と変わりませんでした。2012年版以降は定期列車のみの掲載となりました。2014年版までは巻頭に湘南新宿ライン(高崎線直通列車)の時刻が青色の紙に掲載されていました。2015年3月版では湘南新宿ラインや北越急行・東海道線特急・成田エクスプレスの時刻掲載がなくなり,従来は新幹線の部分だけだったページ端の網掛けが高崎線・上越線の部分まで拡大されています。

2017年版では,しなの鉄道・八高線(八王子−高麗川間)・川越線・埼京線・上信電鉄・秩父鉄道(平日のみ)の列車,草津温泉・四万温泉・伊香保温泉へのバス路線時刻が非掲載となり,内容が大幅に削減されました。

↑このページの先頭へ


長野支社の時刻表は,発行元:交通新聞社・販売元:長野支社です。2008〜2009年冬号までは1冊110円でしたが,2009年春号〜2016年冬号は150円,2017年春号から200円となりました。季刊で,表紙の裏面と裏表紙は一般企業の広告となっています。最大の特徴は,販売元が長野支社となっていることで,駅の窓口で常時販売しています。地元の利用者が使うことを意識してか,巻頭のカラー路線図はなく,時刻はすべて「上り」が先に掲載されていますので,よそ者が使うときには注意が必要です。

2007年夏号から塩尻駅着発番線の掲載が始まりました。また,2008年春号から巻頭の営業案内に白黒の路線図が掲載されましたが,「さくいん地図」ではありません。2009年春号から巻頭に東京周辺路線図と地下鉄案内がカラー印刷で追加されました。その一方で営業案内が大幅に削減され,新幹線連絡列車早見表の掲載がなくなり,常磐線特急列車では掲載駅が削減され3ページから2ページとなりました。その結果,総ページ数は192ページから160ページとなり,全体的に後退した感があります。

2015年春号では,北陸新幹線開業により営業案内や新幹線のページ数が増えた分,巻末の湘南新宿ライン・埼京線標準時刻を削除することで160ページを維持しています。2017年春号では内容はそのままで値上げとなりました。


千葉支社の時刻表はダイヤ改正時に制作・販売され,2007年3月版までは発行元:交通新聞社・発売元:ジェイアール東日本企画で,1冊250円でした。原料価格の高騰により従来価格が維持できないため,2008年3月15日ダイヤ改正版の販売が見送られていましたが,多くの要望が寄せられたことを受け,2008年4月21日から価格を350円としてJR東日本リテールネットから発売されました。千葉支社管内のキオスク・NEWDAYSで販売されます。他の支社と異なりサイズが新書版となっています。千葉支社管内とその関連路線のほか,いすみ鉄道,鹿島臨海鉄道の時刻も掲載されています。最大の特徴は,千葉支社管内の列車の編成両数が記載されていることです。

2012年3月改正版では,表紙やグラビアページの広告がすべて一般企業のものになりました (業務用のものも同様です)。また,房総特急(巻頭)や東海道線(東京−熱海間),中央線(特別快速・特急),常磐線特急の時刻が掲載されなくなりました。また,2014年3月版からは銚子電鉄の時刻掲載がなくなりました。

2015年3月版は 上越・北陸新幹線が東北新幹線とは別ページに掲載されるようになったためページ数が増加し,176ページから184ページになりました。営業案内の最後のページが裏表紙の裏面に食い込む形となりました。一般企業の広告数は維持されているためか,価格は350円(税込)のままです。2017年3月版では,小湊鉄道の時刻が非掲載となりました。

↑このページの先頭へ


首都圏(東京・大宮・八王子・横浜)管内各支社の時刻表は長らく非売品で,近年は入手が非常に困難になっていましたが,2009年3月改正から大宮支社版が一般販売されています。発行元は交通新聞社で,2009年春号は1冊250円,2010年春号からは300円(税込)です。大宮支社管内のキオスク・NEWDAYSで販売されます。関東一都六県+山梨県のうち,久留里線・東金線・鹿島線・吾妻線・水郡線を除いた列車線区(すなわち,首都圏管内)は網羅しています。また,主要駅掲載で御殿場線・伊豆急行線・富士急行線・小海線,主要駅主要列車掲載で千葉以東線区が掲載されています。表紙の広告は業務用と同様と思われ,352ページ(2011年までは384ページ)の分量で300円という価格は非常に思い切ったものです。2011年まで,業務用は季刊となっていましたが,ダイヤ改正時以外の販売は見送られていました。2012年は業務用もダイヤ改正時のみの制作となった模様で,臨時列車の掲載がなくなりました。

2014年3月改正版では,巻頭の掲載順が 湘南新宿ライン→東海道・山陽新幹線→東北新幹線→上越・長野新幹線 から 東北新幹線→上越・北陸新幹線→東海道・山陽新幹線→湘南新宿ライン→上野東京ライン となりました。総ページ数は352ページから384ページに増加し,価格は400円(税込)となりました。2016年3月版では上野東京ライン単独時刻の掲載が省略されました。


水戸支社の時刻表は,発行元:交通新聞社・販売元:ジェイアール東日本企画・監修:水戸支社で,2008年版までは1冊200円,2009年〜2011年版は220円,2012年〜2015年版は250円,2016年版は290円(税込)です。水戸支社管内のキオスク・NEWDAYSでダイヤ改正時に販売されます。掲載エリアは水戸支社管内のほか,東北本線(上野−仙台間,黒磯以北は主要駅),両毛線,日光線,磐越東線,磐越西線(郡山−会津若松間)などです。水戸支社管内のページ端には網かけがしてあります。基本的には定期列車だけ掲載されていますが,なぜか東北本線のページで定期扱いのはずの東武鉄道直通特急が掲載されていません。特筆すべきは,旧国鉄線の第3セクター線のほか,ひたちなか海浜鉄道(旧・茨城交通)や関東鉄道の時刻も掲載されていることです。

発売開始は2005年7月のダイヤ改正の時と思われます。2010年12月改正版の発売は見送られていましたが,2011年3月版は発売されました。巻頭に黄色のページで水戸エリアの各種広告が掲載されるようになりました。2015年3月版は,従来は平日時刻のみの掲載だった常磐線快速電車の時刻が土休日も掲載されるようになりました。

2017年3月版は発売されていない模様です。


新潟支社の時刻表は2007年3月のダイヤ改正の時から一般売りされるようになりました。発行元:交通新聞社・販売元:JR東日本リテールネット(旧 東日本キヨスク)・監修:新潟支社で,2013年まで1冊200円,2014年から2016年版まで210円(税込),2017年版は230円(税込)です。新潟支社管内のキオスク・NEWDAYSで販売されます。掲載エリアは新潟支社管内とその隣接線区です。「新潟駅」中心の編集となっており,ほとんどの線区で「上り」が先に掲載されています。また,他支社の場合 隣接線区の時刻は「主要駅・主要列車掲載」で管内からの直通(特急)列車だけ掲載されるのが普通ですが,新潟支社の場合は「主要駅掲載」で普通列車も含めて掲載しており好ましく思えます。また,巻末に佐渡汽船の時刻も掲載されているのが新潟らしいところです。

2015年3月版からは北陸新幹線の開業に伴い,「日本海縦貫」の特急乗継時刻表の掲載がなくなりました。

販売元がキオスクというのが特徴的です。2008年3月版以降も基本的に3月改正時に発売されています。


その他,番外編として,業務用時刻表に交通新聞社の『小型全国時刻表』の“JR東日本”版(季刊)が存在します。これは,一般販売用の『小型全国時刻表』の表紙をJR東日本用に変更したもので,中身は3・7・10・12月号と同一と思われます。新幹線や東海道線の車掌が使っているのを目撃しています。

HOME

↑このページの先頭へ