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2000年8月、私はブラジル、サンパウロ市を訪問しました。私は1987年から1991年までサンパウロに住んでおり。当時、サンパウロ日伯援護協会という社会福祉法人でボラティアケースワーカーとして働いていました。そのころのブラジルは日本への出稼ぎブームで、日本語のできる人が大変少なく、いきなり飛び込んだ私は、日系一世独居老人の調査依頼をすることになりました。夢中になって、サンパウロを飛びまわり。その後、福祉部にお世話になり、日系人の老人ホームの訪問や心理指導、レクリエーション等を担当させてもらったことがあります。
ブラジル女性参政権が付与されたのは1932年、男性より50年遅れました。 ブラジル北部では数家族の大富豪がしきっていて、州代表の選出にもその家族の出身者となりがちで、女性の選ばれ方もそういった形での選出が主です。
一方南部ではそういった富豪出身ではなく、女性でも自分の意志で政治家になる人が多くみられます。
議員をめざす女性たちのための小冊子「権力に臆することのない女たち」(1996年版)を読みました。 この冊子は、北京の第4回世界女性会議の行動綱領にはじまり、1996年の「ルージュ法」によって、候補の20%を女性とすることが義務ずけられたことが書かれています。
そして、ブラジルにおける女性がいかに平等でない状況におかれているか、また、女性たちが今日まで、どのように権利を獲得するために戦ってきたかその歴史等が紹介されています。そして、勇気をもって立候補しようと呼びかけ、そのノウハウも載せています。
その方法は具体的で、例えば、あなたが候補者であることを多くの人に知ってもらうことが大事であること、 資金を集めるにはミニ集会の開催、Tシャツやブローチの販売等があることなどが紹介されています。また一方では、民主政治のためには投票することがいかに重要かを人々に知らしめることが重要であり、それが市民の啓蒙であることも説明してあります。
そして、この冊子はあなたがどんな主張を持っているか、社会で何をあなたが実現しようとしているのかきちんと知らせることが重要だとしています。たとえば、貧困・雇用・収入の格差・家族計画・児童虐待・暴力・堕胎・保育所等すべてのテーマについて。これらが民主主義を推し進めるのだと説いています。
ブラジル女性キャンペーンの内容は私たちの日本でのキャンペーンと基本的には変わりません。 テーマとしてはその国の抱えている問題があるでしょうが、女たちが超党派でこうした運動を展開していることに、同士のような共感を感じました。 |
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