■質問
   

昨年3月に出された、環境に及ぼす影響予測の結果が出された。騒音については環境基準値を越えており、その対策として、「遮音壁」と「低騒音舗装」があげられ、「環境保全目標を達成できると評価する」と書かれていた。

  1. 3〜6.5メートルの高さの遮音壁が連続して道路わきに建設されることの妥当性を問う。連続壁には10メートルの副道が必要とされるがどうか。
  2. 広報では、「この遮音壁は遮音効果は高いが、沿道利用面でデメリットがある」ため、壁は不連続となり、防音対策として、遮音壁のほか、「2重サッシ」を提示している。沿道家屋対策としての2重サッシは「2車線の新設の幹線道路」に環境対策として使用できる妥当性は?
  3. 環境対策によって保全目標が達成できなくても工事に着工するのか?
  ■答弁(道路交通部長)
   
  1. 遮音壁が設置できる場所には設置したいと考える。設置位置や予測条件により、高さ等は異なるが、基本的に遮音壁設置は妥当と考える。副道設置の必要性はないと判断する。
  2. 広報では一般的な騒音対策のメニューの例を紹介した。
  3. 2重サッシは沿道の住民の居住環境をより向上するために有効な対策だ。
  4. 整備方針等により、実施可能な環境アセスメントの手続きは完結したと考える。工事についてはエリアごとの理解を得るよう努め順次着工する。
  ■質問
    「道路環境影響評価技術手法」の「環境保全措置の例」によれば、「連続する遮音壁には副道を設置し、沿道のアクセスを確保する道路構造とする」とされている。また、「2重サッシ」については「事業者により、実行可能な道路構造対策を行ったにもかかわらず、屋外の騒音レベルが環境基準を超過する場合に検討する」ものとされている。
広報で、環境対策により基準をクリアできるというから、議会も住民も早くやれということになる。技術手法にある通り、連続遮音壁も2重サッシもこの「2車線の新設道路」には使えず、広報の記述は正確でないことになる!「今後アセスの手続きは完結したから工事を着工する」とはあまりに無謀だ。個別対策としても、「どの対策を組み合わせると、どの位の騒音になり、環境基準はクリアできるのか」という評価をしなければ住民は納得がいかない。調査―予測−対策―評価というのは過大な要求ではない。評価をしないで着工はありえないがいかがか?
  ■答弁(助役)
    今後、新技術も極力活用しながら環境への影響を低減する努力をする。今後は代表断面以外の騒音対策で個別のモデルを提示する。地域にとって重要な道路。個別に住民と話し会う。
  ■質問
    クリーンセンター余熱利用施設においても、マニュアルどおりの調査をしてクリアしていたダイオキシンが想定外に環境基準を超えていたことで、15億円もの土壌対策費を必要とすることになり、助役はそのことを陳謝し、今後適切な調査をしていくと答弁している。この施設に限ったことではないはず。全てにおいて環境調査は重要だ。
  ■答弁(助役)
    環境を守る姿勢は変わらない。調査結果は代表断面での評価だ。そうでない部分についても、個別のモデルを提示して、環境を守る努力を継続していく。
 


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