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Q1 |
市川市が「親しめる海の再生」を基本とし、三番瀬を含む行徳臨海部のまちづくりについて学者・自然保護団体・まちづくりの市民団体・漁業者・企業者等による懇談会を設置して議論してきたことは画期的なことです。2月にはシンポジウムが開催されましたが、そのとき出された資料は「市の案」として決まったものでしょうか?
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A1 |
いいえ。これは今までの議論や課題をとりまとめたもので、合意形成された案ではありません。今からが大事な議論となります。 |
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Q2 |
市の懇談会に遅れて県の円卓会議も開かれていますが、現在の論点はどこにあるのですか? |
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A2 |
三番瀬の現状認識については以下の通りです。
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イ |
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現状残っている干潟は手付かずの自然のものではなく、埋め立てや地盤沈下で変形している。海に人の手を入れていかないとどんどん環境悪化する。
↓
海側に手を入れて、人工的に漁場や人口海浜を造成すべき |
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ロ |
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三番瀬は砂質の干潟もあれば泥質の干潟もあり、一連の生態系のバランスを保っているし、水質浄化機能もある。
↓
陸側を削って、今ある干潟や湿地を生かす手法を考えよう |
認識については以上のように2つに割れていますが、以下3点については共通の認識をしています。
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修復には時間をかけて、自然の反応を見ながら進めよう。順応的管理。 |
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自然の知恵と力を借りて修復しよう。 |
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再生の試行錯誤の中で、住民が育っていく。環境学習の場ともなりうる。 |
私の意見は以下のとおりです。
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結果的には、現状をどう認識するか、互いに科学的根拠をもって証明しなければなりません。また、再生すべき海の基準をどうするか、再生の概念の議論も不十分です。
今ようやく市の懇談会は県の円卓会議より一足早くその議論に入りました。この部分の合意がなくては、きちんとした目標がなく、その後の管理もできません。
日本の自然再生予算は工事にはたくさんお金がつくのに、維持管理にはあまりつきません。国土交通省も県も市も、ここは大きな間違いです。世界基準こそ見習いながら、誤りのない選択をしなければなりません。
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◆
千葉県三番瀬ホームページ
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Q3. |
三番瀬はラムサール条約の登録湿地になるのですか?
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A3. |
ラムサール条約事務局の方が視察にして、充分登録に値するとの見解だったのですが、市は、まだその対象を三番瀬全域にするか、沖合いだけにするか迷いがあるようで、私はがっかりしています。当然、全域と思っていたからです。
◆ラムサール条約(外務省)
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